世界史講師が語る 教科書が教えてくれない 「保守」って何? (単行本)
- 祥伝社 (2021年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396617547
作品紹介・あらすじ
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マグナ・カルタ、フランス革命、
合衆国憲法から、天皇機関説、
保守合同、小泉劇場、安倍政治まで――。
学校では教わる機会のない“保守"の歴史と実態を
大人気世界史講師がわかりやすく徹底解説!
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近年、「保守」「リベラル」という言葉をニュースで
よく耳にすることが増えました。
しかし、「保守って何」「?リベラルって何」?と聞かれたときに、
みなさんは答えることができるでしょうか――?
たとえば、一般に「保守」という漢字からは「守り、保つ」という意味が、
一方、リベラルを意味する「革新」からは、「新しく革(あらた)める」
という意味が見てとれます。
しかし、日本で現行憲法に対する姿勢では、
「保守」勢力が「改憲」を望み、
「リベラル」勢力が、「護憲」を求めるという、
本来の言葉の意味とのねじれ現象が起きています。
それだけ、なんとなくわかっているつもりでも
実際にはよく理解できていないものが、
「保守」「リベラル」という言葉なのです。
では、私たちの生活に直結する政治思想でありながら、
その実態がわかりにくい「保守」「リベラル」とは
一体どんなものなのでしょうか?..
本書では、世界史的視点で「保守」の成り立ちを読み解きながら、
それが明治日本・敗戦後日本の政治体制の中でどのように受容されてきたのか、
一つひとつ丹念に追いながら、わかりやすく解き明かします!
「保守・リベラル」の成り立ちと歴史がわかれば、
世界と日本の政治・社会で起きていることが見えてくる!
感想・レビュー・書評
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図書館で借りた。
予備校講師でありYoutuberでもある茂木誠氏による「保守」の解説本だ。400ページを超える大作。
そもそもの保守の起こりから解説され、日本政治の現代史に流れていく。さすがにYoutube動画では語られていない部分もあり、勉強になった。
あくまで歴史的側面から「保守とは何か」をなぞっていくという点は注意。本のタイトルだけ見た場合、読み進めながら「結局保守って何なんだよ」と感じる人がいるかもしれない。そのために『世界史講師が語る 教科書が教えてくれない』という冠が付いている、とも言える。
私自身は保守派ではないと自認しているが…、自分をより知り深めるためにも良い勉強になった。 -
保守という言葉を、ただのナショナリストだと勘違いしていた。伝統を重んじ漸進的に改革を行うこと
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さすが予備校の教師だけあって、話が分かりやすい。世界の流れがよくわかる。
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産業革命が貧富の差を拡大したとは知らなかった。まあ、でもラッダイト運動なんかを踏まえると、「やっぱりね」という感じもある。資本主義が加速する時、貧富の差は拡がるのだろう。そしてデジタルトランスフォーメーションが一気に進み、ビッグテックが国家をも凌駕しようとする今、二極化に拍車がかかるのは当然と言うべきか。
https://sessendo.blogspot.com/2021/10/1948.html -
分かっているようでよく分からない「保守」について。
世界史をなぞりながら保守の成り立ちについて学ぶ第1部と、戦後日本の政治史をたどる第2部。
第1部は割と分かりやすかったかな。第2部は面白かったけどやや筆者の思想によっているのと、ちょっと盛りだくさんでお腹いっぱい気味。
私自身が日本の近現代史に弱いせいもあるかなあ。改めて整理できたのはよかった。 -
政治に詳しくなかったので、この本を読んだことで政治の歴史を知ることができた。
とくにイギリス、アメリカの政治の成り立ちが面白かった。
日本の政治の歴史は普通だったな笑
自民党のことしか書いてないけど、ずっと自民党だったからそりゃそうだよね。
この本を読んだおかげで自分がこれからどの立場で意見を述べていこうか、方針が見つかって助かりました。 -
面白い!ただ、思想はかなり偏っているので一意見として見るのが良さそう。
言葉の意味についても触れられており、こういう豆知識みたいなのが思いの外面白い。
日本の政治についても日本人やのに全然ルーツとか知らんくて、教養を深めるって面で勉強になりました