幸福人フー 僕の妻は「しあわせ」のお手本 (単行本)

著者 :
  • 祥伝社
3.50
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本棚登録 : 208
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396618117

作品紹介・あらすじ

::::::::::::::::::::::::::::::::::ということで、今回は幸せとは何か、という僕の主要な研究テーマについての研究書を書いてみたいと思います。不幸せではない人生を送る、とかではなくて、幸せとは何か、です。これはつまり、幸せな人を対象にしなくてはならないのですが、幸せだと自認している人ってなかなかいないんですよね。でも、僕は何人か知ってます。(中略)で、今回もまた幸せ研究がはじまるわけですが、今回の取材の対象は、なんと僕の妻なんです。「幸福人フー」と、タイトルをつけましたが、その「フー」という女性が僕の妻です。::::::::::::::::::::::::::::::::::坂口恭平の「幸せ研究」、今回の主人公は妻の「フーさん」!坂口さんのご著書やSNSに何度も登場しているフーさんは、坂口さん曰く「自分は『しあわせ』だと自認している人=幸福人」でした。そして、「生まれて初めて、自分の鬱を直接、目の前で見せた人」でした。「不安はないの? 寂しくないの? 虚しくならないの?」出会いから20年、フーさんをずっと定点観測してきた坂口さんが、彼女の「しあわせ」の在り方をインタビューしながら探ります。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「寂しいって感じない?」「感じないかも……」「不安は感じるでしょ!」なんか僕もヤケクソみたいになってきてます。「えーっとね、不安、ねえ、それは何か具体的な、こうなったらどうしよう、とかの不安?」「いや、なんか漠然としてて、ぼんやりとしてて……」「それは大変そうだね……。私、そんな不安は感じたことないのかも……」「虚しい、はわかるでしょ!」「えっと……ごめん、全然わからないかも……。虚しいってどんな感じ?」「なんか気が遠くなるっていうか……、この先もずっとこんな苦しい状態が続くかと思ったら、もう居ても立ってもいられないっていうか」「あ、それは大丈夫だよ、ずっと続くことはないと思うよ。だって、これまでもこういうふうになったことあるんでしょ?」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・●もくじ第一回 幸福な人第二回 フーちゃん語法第三回 不安ゼロの人第四回 思ってもないようなことを口にしない方法第五回 フーちゃんの目、躁の僕と鬱の僕の和解第六回 躁状態の僕に対する工夫、フーちゃんの挑戦第七回 「今までの自分」を叱らない第八回 平凡な穏やかさ「幸福人フー」を読んで フーより<br

感想・レビュー・書評

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  • 躁鬱人の坂口恭平恭平さんから見た、妻でもある幸福人フーさん像。自分が思ったのは、フーさんは「今、ここ」を生きる達人だな、ということ。人には個性があるけれど、彼女をヒントに生きていくのは可能なんじゃないかな、と思った。過去や未来を棚上げにし、保留する力というものがあるのだな。

  • 『幸福人フー』刊行記念!坂口恭平さんサイン会を青山ブックセンターで開催 | 本のページ
    http://bookpooh.com/archives/49597

    坂口恭平|note
    https://note.com/kyoheisakaguchi/

    s-book.net Library Service
    https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396618117

  • 職場で悩みがなさそうでいつも穏やかな人がいる。
    どんな生き方をしてるんだろう?って思ってたけど、そちら側をちょっと覗かせてもらった気になった。
    不安がない人のヒントになったのが、
    ・今を生きる
    ・人は人、自分は自分
    ・人に干渉せず、程よい距離感
    ・物事を慎重によく考えてから判断する
    ・物を大事にし、増やさない
    ・感情の波が穏やか
    ・人にも自分にも期待しない
    ・人にも自分にも否定も肯定もしない
    ・自分の今までの経験で判断する
    ・人生どうにかなると思う
    ・信頼できる友人がいる
    ・話を聞いてくれる人がいる
    ・自分がされて嫌なことは人にしない
    ・今までなんとか生きてこられたから、これからも大丈夫という気持ち
    ・人に頼ることができる
    ・悩む前に具体的に行動する

  • タイトルの方は 著者の奥さまです
    本の帯を読んで 不平不満を言うことがない人がいるんだ!とそんな幸福人の生態に迫る本だそうで
    即買いしました。 著者の視点なので フーさんに
    そうでいてほしいという願望もあるのかなと。
    良いご夫婦であることは間違いなしですね

  • #幸福人フー 僕の妻は「しあわせ」のお手本
    #坂口恭平
    23/9/1出版
    https://amzn.to/3Pn9ogY

    ●なぜ気になったか
    「幸せとは」は死ぬまで楽しめるテーマ。答えは状況によって変わるので正解はない。幸福人フーさんの現時点での解答を読み、自分の解答を出してみたい

    ●読了感想
    言いたいことはぼんやりわかるが、フーさんが幸福人とは納得できなかった。同じような話や「フーちゃんは」「フーちゃんは」という表現がくどくなり、中盤以降は流し見

    #幸福人フー 僕の妻は「しあわせ」のお手本
    #坂口恭平
    23/9/1出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

  • 著者の本にはいつも勇気付けられます。
    そして、その源が奥様のフーさんなのですね。そう考えると私も妻に依存しているのかもしれません。モヤモヤが少し晴れた気がします。

  • 躁鬱病を抱える坂口さんが観察した、妻・フーさんの幸福人としての生態。
    もちろん、どうしたら幸福になれるのか…と思って読んだ。これを読んでどちらかというと気づきだったのは、私ってもしかして躁鬱病(ではないと思うけど)に近い状態でずっと生きてるぞ、ということ。自分の感じ方は、坂口さんに近いと思った。自分に対して超肯定的(肯定的であると意識もしない)なときと、恐ろしく否定的なときが交互にくる。自分が坂口さんと違うなと思ったのは、否定的な時でも、私はその状況や自分のことを冷静に見てる、空中に浮かんでるような自分がいるということ。そいつは、そんなふうに自分のこと悪く言ったらよくないよとか、疲れてるから早く寝なよとか言ってくれるのだけど、そいつに随分私は助けられてるんだなと思った。
    フーさんの生き方で、私が真似したいなと思ったのは、ひとつひとつの決断を焦らずに自分のペースでして、その結果、これまでの人生で最善を尽くしてきたと自分に思えるようにしているというところ。だからフーさんは、人と比べたり、あのときこうしてればよかったとはあまり思わないみたい。
    自分に自信を持たなきゃとか私は思っちゃうけど(そしてそれが「ない自信」をないところから作ろうとするので結果空回って苦しくなるのだけど)、フーさんみたいに生きてたらきっと、自信があるとかないとか全然どうでもよくて、ただ、その時の自分にやれることをちゃんとやってくって意識だけなんだろうなと思った。
    乱高下激しい自分だけど、最近はふとした時に、これは焦っても仕方ない。今を見て、今やれることをやろう、と意識的になることが増えてきていて(この本読む前からだけど)、これがもしかしてフーさんの感覚…と思ったりする。ちょっとでもフーさんを自分の中に取り入れていきたいなと思った。

  • ふーさんみたいなひとは、表現しないけど、それなりに結構いる気がする。話題にならないんだよね。もっといろいろあるにしても、これはこれで読んでよかった。

  • 流し読み。
    フーちゃんこと奥様、「こんな人間になりたい」の理想を体現したような方だった。こんな聖人おるんか?と疑ってしまうくらい。ある意味悟ってる。自分にも他人にも徹底してニュートラルというか、真反対人間である自分からすると、とにかくスゴイ。もちろん筆者目線での姿なので、実際は色々あるかと思うが(ご本人が書いた書き下ろしでも少し触れていた)。

  • 3歩進んで2歩下がりながら、フーさんの人となりと、ふたりの距離感と、居心地のいい過ごし方を綴っている。
    周りに左右されない気の持ち、少しずつ進む具体性、そしてあとがきにあるようなフーさん自身からのある種客観的な意見。
    気ままなように見える生活の裏付けが少しずつ見えてくるのが楽しい。心の中にフーさんを一人置きたい気持ち。

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著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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