- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396631529
感想・レビュー・書評
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サラリーマンの哀愁を描いた短編5作。
・床下仙人
・てんぷら社員
・戦争管理組合
・派遣社長
・シューシャイン・ギャング
表題の作品は、新居の床から夜な夜な現れる謎の男が、家族を侵食していく。
どれも想像の世界のようで、リアルな現実の世界で起こりうることが前提で書かれている。
家族とは?仕事とは?
言い訳になりがちな日常を新味な切り口で描く。
ユーモアかつブラックな作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本屋で
「コレが面白くないというのであれば、日本の小説はアナタにとって全てつまらないであろう。」
的なあおり文句がついていたので購入。
感想:並
アオリ文句で期待しまくって読んだのでチョット肩透かし。
文字は大きく、話もとーーーーーっても読みやすく、そして軽いので、お風呂とかで読むのには良いかもしれない。 -
2011 11/19
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サラリーマンに起こる不思議な出来事を書いたショートストーリー。サラリーマンって大変だ。本のタイトルにもなっている「床下仙人」では。妻子の為にと会社に泊りこんで激務をこなすうちに、床下に住みついた仙人風の男に家を乗っ取られてしまう。家に居ない主人より、一緒にいてくれて、一緒にご飯を食べて、一緒に子供と過ごしてくれる床下仙人の方をとってしまう奥さんの気持ちもわからんでもない。世のお父さん方、お気を付けあれ。「派遣社長」では会社が派遣会社に乗っ取られる。1ヶ月お試しで派遣社長を雇ったのをきっかけに、反発した正社員たちは辞めていき、その穴埋めに派遣社員が雇われる。いつしか会社には派遣社長と派遣社員しかいない状態に。そして辞めていった正社員達はというと、会社の柵に振り回された経験から正社員に嫌気がさし、派遣社員に転身。世の中派遣会社の独り勝ち。そんな未来でいいですか!?他にもいろいろ、面白かった。
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短編集
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「家の中に変な男が棲んでいるのよ」 念願のマイホームに入居して二カ月して妻が言う。
そんなバカな…。不況、リストラ、家庭不和…。現代ニッポン人が抱える悩みを、
風刺とユーモアで鮮やかに捌いた新奇想小説集。
サラリーマンがメインで登場し、ありえないんだけどもしかしたら、と考えさせられる設定。
表題は、必死に働く旦那をよそ目に床下にひそんでいたホームレスと妻が仲良くなる。
一緒にいてくれない家族よりも、ずっと一緒にいてくれる他人のほうがいいのかなぁ。
しかも父親は、その家を守るため家族のために働いているのに。
んー、むくわれない。
ただ、実はその床下ホームレスももとはサラリーマンで、同じく家庭に居場所がなくなった人が
ぐるぐるとまわっているだけというお話。
星新一のショートショートのような世界観でした。 -
奇想短編集。男が床下に住んでいるという妻の訴えから始まる表題作「床下仙人」、他に「てんぷら社員」「戦争管理組合」「派遣社長」「シューシャイン・ギャング」。ありえなさそうで面白い。風刺的。さくさく読める。
2009/10/31 -
現代ニッポン人が抱える悩みを風刺とユーモアで書いた新奇想小説と、解説されている。床下仙人のオチは、別の家をはじき出された男(だんな)が床下に住みついて、新しい家の住人(そこのだんなと入れ替わる)になるっつーあらすじ。シュールだわ。
でも、これは家政婦代行の小説と似てるわん。こっちは女(妻)がはじき出されてたけどね。 -
今の社会の問題点ですね。
このお話のような世界になったっておかしくないかもしれない。
すごーく面白かった!!
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<table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396631529/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/5125N9M7NRL._SL160_.jpg" alt="床下仙人" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4396631529/yorimichikan-22" target="_blank">床下仙人</a><br />(1999/09)<br />原 宏一<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396631529/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>「家の中に変な男が棲んでいるのよ」妻の訴えを、おれは一笑に付した。念願のマイホームに入居して二カ月、そんなバカなことがあってたまるか!長距離通勤で疲れているおれをからかわんでくれ!だが出張から帰宅したある日、おれは我が目を疑った。リビングで、妻と子が得体の知らない長髪、髭面の男と談笑しているではないか。いったい、誰なんだ、この“仙人”みたいな野郎は!?(表題作より)不況、リストラ、家庭不和…現代ニッポン人が抱える悩みを、注目の異才が風刺と諧謔で鮮やかに捌いた新奇想小説。</strong></p></blockquote>
表題作のほか、「てんぷら社員」 「戦争管理組合」 「派遣社長」 「シューシャイン・ギャング」
家の床下に棲み着く男の正体は・・・、記録にはあるが記憶にない社員がやったこと、男社会と闘う女たち、派遣社長を契約した会社の未来はどうなる、押しかけ靴磨きの少女と失業男の関係は・・・。どれも着想が面白い。一歩踏み外したら、あり得ないと笑ってはいられないような危うさも感じさせられて背筋が寒くなることもあった。知らず知らずのうちに本末転倒していないかどうか、ときどき我が身を省みた方がいいのかもしれない。 -
2008/05/10LX?図書館
ありえない感じ。おおげさ?でも、なんだか、ひっかかる。 -
ほんわかとした、ちょっと不思議な話かと思えば、現代社会におけるサラリーマンの悲哀を書いた、なかなかシビアな作品だった。特に表題作は素晴らしい。衝撃を受けた。アクロバティックな工夫を拵えて、ありふれたテーマをユーモア溢れた作品にしてる。悲劇というか、喜劇というか、不条理劇というか・・・他の話もそれぞれ着想は面白いとは思うけど、ちょっと弱い印象。
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タイトルを見た時のイメージは「現代風の夢物語系かな」って思っていたんですが、内容は全然違いました。この小説は現代の社会が抱える問題を短編小説で描写している素晴らしいものです。タイトルや設定が変わっているから読み始めは「ん?」と思うことがありますが読み進めていくうちに、現代の社会が抱える病的な部分をさらけ出しているような作品となっていることに気がつくハズです!
この本を読んだ感想と致しましては…何事も柔軟に物事を解決できる心が必要であり、効率化・合理化にばかり突っ走っている今の日本は少し危険である、ということを言っているんではないのかな?と思いました。僕の文章能力はとてもショボイので今の所こんな言い回ししかできませんが、一度は読んでみて損の無い作品だと思います。ってゆか、普段の生活では見えにくい社会問題がテーマになってるから、社会を知るという意味でも勉強になる一冊になっています。 -
ありがちなストーリー展開、きちんと守られた起承転結。なのに飽きない!目の付け所が斬新なようで共感してしまう。感心させられてしまいました。そしてちょっとわが身を振り返りました。おすすめです。
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サラリーマン小説。意外な結末でおもしろかった。表題作の「床下仙人」はユーモアがあるけど読んだあとなんかゾッとする。「てんぷら社員」「シューシャイン・ギャング」も好きだなあ。シューシャインのシマザキさん、実写化するなら堤真一さんがイメージに沸いたけど安直かな(フライダディの影響)(2007/7/30)
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短編集。表題の「床下仙人」もそのひとつ。
どれもさらりと読めてよかったです。 -
レビューはブログにて。
http://tempo.seesaa.net/article/88785466.html -
ちょっと不思議で社会風刺も混じったサラリーマン視点の短編集。読みやすかったです。ただ、ポップ絶賛の評判を聞いて手にしたので期待しすぎてしまった…。
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「これを『おもしろくない。』と言うならば、もうおすすめする本はありません」という帯書き。
タイトルからして、いかにも面白そうじゃないですか。
期待は膨らみ、読み始めてみると、「何が起きているんだ?どうなるんだ?」という展開。
しかし、思わず唸るようなオチはありませんでした。
ストーリーの緻密さもないし・・・(まあ、それが気軽に読める良さに繋がっているんですけどね)。
それでも、風刺が効いているし、考えさせられるところもあって、なかなか面白かったです。
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表題作、ほんとにあったら怖いな〜
と思ってたら、屋根裏おばさんみたいな事件あってびっくりした。 -
表題になっている、仕事人間の主人公が、床下に住む住人に自分の居場所を奪われるという話ほか四話の短篇集。考えさせられる話ばかり。pc時代の怖いところを風変わりに書いている「てんぷら社員」と最後の「シューシャイン・ギャング」が面白かった。
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床下に誰かが住んでいるって話。
世にも奇妙な物語でありそうな内容だけどおもしろかった。
仕事に忙殺されるような生活はしたくないね。 -
変な本でした。
働く男の話は好きです。 -
奇想天外な設定なんだけど、なんだかありえそうな気がしてしまうところがすごい。解説にあるとおりチャップリンのコメディーと評するのが一番ぴったり。表面的な可笑しさの裏の哀しみ、笑えぬ痛切な哀切感。よく出来た短編集です。
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サラリーマン社会を風刺したお話
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奇妙な展開。
話の入り口から、妙な雰囲気が漂う。
床下に人が住む、その実態を知ったときの主人公の脱力を考えると切ない。表題通り、ユーモラスな作品だが、働く大人が読めば、ドキっと考えさせられると思う。
また、床下に住んでいる男の風貌が、現実とも、非現実ともつかず、実につかみどころがないところがまたおもしろかった。 -
シニカルでファンタジーだけど、リアルな短編集。10年も前から「派遣社長」のような話があったのには驚いた。どの話も最後考えさせられるのが◎
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よくこんなユーモアを新聞や雑誌などで見かけるが、私にはまだわからない。もう少しおっさんにならないと。
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風刺は効いている。着想も面白い。
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床下に仙人が住んでいた、と言う不思議な設定でしたが楽しめました