平凡な革命家の食卓

著者 :
  • 祥伝社
3.33
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本棚登録 : 177
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635435

感想・レビュー・書評

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  • 東京・国分寺署の管轄内の住宅地で、新米市会議員・増岡の死体が発見され、医師は病死として判断する。これに待ったをかけたのが、卯月枝衣子警部補。警視庁捜査一課に転属したいと考える彼女は、この死に事件性ありと主張し、自ら手柄を立てたいと考えていた。増岡家の前にあるアパートの住人を巻き込み、捜査を開始すると・・・
    強引な捜査なのか、初動が杜撰なのかはおいておき、それほど警察は甘くはないだろうと。軽い感じで読むには、楽しめる一冊。

  • 積読本が溜まってしまって発売日に買ったのになかなか読み始められなかった樋口有介最新作。

    これまでに無い視点切り替えで展開されるストーリー。
    これまで通りの味わいを残しながら、テンポ感など新しさも感じられる作品。

    一癖も二癖もある登場人物達の真意を探りながら読み進める面白さ。
    シリーズ化するのかな?

    広告業界の話はいまいちリアリティーに欠けたけれど…。

    帯は、無いな。
    デザインなんだろうが文字と情報量が多過ぎ。
    その文字群も印象的な言葉じゃないし。

  • *地味な市議の死。外傷や嘔吐物は一切なし。医師の診断も心不全。なんとか殺人に〈格上げ〉できないものか。
    本庁への栄転を目論む卯月枝衣子警部補29歳。彼女の出来心が、〈事件性なし〉の孕む闇を暴く!?軽妙に、見事に、人間の業の深さに迫る新感覚ミステリー!*

    樋口氏らしい、まったりのんびりお気楽調なテンポと文体がファンとしては無条件に楽しい。捉えどころのない事件の真相が二転三転した挙句、これぞ樋口ワールド!的なオチに持ち込まれ、なんだか煙に巻かれたような読後感もさすがです。増岡と真由美の結婚に至る経緯や、殺人に至る動機がやや弱い気もするけど、まあそこは…ご愛嬌かな。

  • 平凡な革命家の食卓
    題名とは違う ミステリー小説
    女性刑事など 登場人物の女性が
    魅力的でかつ キーパーソンの男性が
    男としては 羨ましくおもいます。
    何気によみつづけてしまって やっぱり
    面白い1冊になりました。

  • 東京・国分寺市の閑静な住宅街で市議会議員の男が死んだ。遺体に不審な点もなく、病死として片付けられようとしたが、野心満々の女性刑事卯月枝衣子警部補は本庁への栄転の足掛かりにしたいと、昼行燈の刑事課長を言いくるめ殺人への格上げを目指して単独捜査に乗り出す。
    調べるに従って、小さな違和感は大きな展開をみせ、事件は意外な方向へと動いていく。

    地元が小説の舞台、それも殺人事件の!という高揚感、そして表紙の不穏な雰囲気も好みで手に取った作品。地元が東京の田舎のさえない所轄として描かれるのがちょっと残念(事実だけど)ではあるけど、ミステリーとしては事件の真相が明らかになっていく過程がなかなかいい。
    殺人の動機自体は、「そんなことあるかな~」と感じるものの、現実感を損ねるほどではない。さらに、主人公の枝衣子と専門学校講師水沢との軽妙なやり取りも作者の持ち味らしく、作品にスピード感を与えている。
    犯人逮捕で解決した事件に、実は違う側面もあるのでは・・・と思わせるシーンが怖い。そこは、警察には立証できないのだろうな~。

    枝衣子が本庁の刑事に取り上げられる予感もあり、彼女のシリーズが楽しみ。

  • 軽すぎるけど まあそんなもんか

  • 東京・国分寺市の閑静な住宅街で、市会議員が亡くなった。
    キャッチフレーズは「国分寺から革命を! 」
    現場に不審な点はなかったが、所轄での退屈な日々
    に飽きていた卯月枝衣子警部補は、あわよくば本庁捜査一課へ栄転の足がかりにと、強引に単独捜査に乗り出すが……。

    女性警部補と関わってくるフリーライターがいつもの著者の男性像。
    柚木草平シリーズのほうが違和感なく読める。
    (図書館)

  • 可もなく不可もなく。
    少しだけ読みにくいと感じてしまった。

  • なかなか事が動き出さない前半が長く感じられた。複数視点も読みづらかったし。後半は面白く読めた。

  • メガネちゃんが苦手。

著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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