脂肪と言う名の服を着て 完全版

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396762797

感想・レビュー・書評

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  • Diet or Die? 未収録の33ページを加えた完全版!!やせること、きれいになることへの執念と葛藤を丹念に描き『週刊女性』(主婦と生活社)連載時から世の女性に衝撃を与えた究極のダイエットコミック!! 未収録だった33ページを加えた完全版となって復活!!
    OL花沢のこは、太っているという劣等感から気が弱く、職場でもいじめられていた。
    嫌なことがあるたび過食に走り、食べることで現実から目を背ける毎日。
    そんな時、長年付き合ってきた彼氏を奪われたのこは、弱い自分と決別するために幸せになるために、ダイエットを決心する。のこは、脂肪という服を纏うことで、弱い劣等感の塊である自分を現実から守ってきた。
    彼氏を振り返らせるためにダイエットしても、幸せにはなれない。
    この作品には、あなたが太っているのは心がデブだからよ、というセリフが出てくるけど、ダイエットの無間地獄から抜け出すには、ありのままの欠点も含めた自分をまず自分自身が愛せること、健全な自尊心を持つことが大事。
    この漫画のラストで、のこはそのことに気づけたのか、読者自身で判断して欲しいです。のこの彼氏は過剰に厳しい母に対する反発から太っているのこに安らぎを見いだし、のこの彼氏を奪ったマユミは太っている女性をいじめることで優越感を保っているなど、周囲の人物の心の歪みも怖いくらいリアルに描いていて、男女問わず読んで欲しい傑作漫画です。

  • この本何度読んでもエグられる


  • かわいいっていうだけで痩せてるってだけで
    時として格が上ってなってしまうザ・女子の世界。
    会社でのやりとりとかダイエットにのめり込んでしまう様子が現実的で恐ろしい。
    食べては吐く、の方法でガリガリに痩せていく主人公は痩せたからといってぜんぜん素敵じゃなくて、痛々しい。
    過度なダイエットはいいことなんてない!
    主人公がちゃんと健康的な生活に戻れたのか心配です。。

  • 見た目と内面、女の生き方いろいろ考えさせられる。中身はかなりえぐいので、読んでいてとても辛くなりますが、自分を甘えさせてるなと思ったときに読むと毎回反省します。

  • 「ヘルタースケルター」に繋がるものがあるよね。
    大好きな漫画家さんで大好きな作品。
    すごく共感できる。
    心がざわついてしまう。

  • それでも、私は痩せたいんです…

  • 自分の中では、ヘルタースケルターに並ぶわ。ちょーっと負けてるだけ。

  • 自分の中の醜いところが共感してしまった。
    なんかハッとした。

  • 自分にも当てはまる部分がある。。摂食障害恐いなぁ。

  • 昔読んで、古本屋で何となく思い出して購入。
    誰も救われない漫画。鬱系。
    しかし、とても考えさせられる漫画。

    のこが「食べなきゃ!食べて強くなるの!」と言って暴食するシーン。
    もう、衝撃。胸をえぐられる思いがする。
    心を満たす為に胃を満たす。
    足りない隙間を埋める為に、食べて満たす。
    その恐ろしいサイクルが痛々しく描かれていて、切なくなる。

    この本の凄いところは、のこがデブでいることで、周りの人間が支えられていることを描いたところだと思う。
    誰かを見下すことでしか自分を保てない人々の心理や気持ちが描かれている。
    何となく心の隅が痛む。
    そして、のこがそれを受け入れて自分を卑下しているところも切ない。
    だからこそ、最後にダイエットして“強く”なった気がしているところが痛々しい。
    痩せているのはそんなに良いことなのかな?
    色々考えさせられる。

著者プロフィール

3月26日生まれ。おひつじ座のO型。東京都出身。
1989年、別冊少女フレンド増刊「Juliet」より『まったくイカしたやつらだぜ』でデビュー。
代表作は『シュガシュガルーン』『ハッピー・マニア』『さくらん』『働きマン』『オチビサン』など多数。
『シュガシュガルーン』で第29回講談社漫画賞受賞。

「2020年 『シュガシュガルーン 新装版(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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