人魚姫 アンデルセン童話集 (2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403031021

作品紹介・あらすじ

15歳の誕生日の夜、人間の王子に恋をした人魚姫は、ある条件を受け入れて魔女に人間の娘の姿に変えてもらいます。けれど恋は実らず、人魚姫は-。デュラックの美しい絵による第二巻は、あまりにも有名な表題作のほか、「夜なきうぐいす(ナイチンゲール)」「パラダイスの園」の全3篇を収録。小学3・4年以上。

感想・レビュー・書評

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  • これを読んで、「人魚姫」が犠牲と悲恋ばかりでなく、エゴと救済と赦しを描いた、じつはかなり大人向けな作品だったことを初めて知りました。

    アンデルセン童話の三編に、エドマンド・デュラック(1882-1953)の手になる見事な挿絵がつけられています。
    「人魚姫」、「夜なきうぐいす」、「パラダイスの園」を収録。

    アンデルセンの代表作である「人魚姫」は、あらゆる意味で見事。
    海の青さを巧みに捉えるとともに、アラビア風の衣装や背景がエキゾチックで幻想的な魅力を添えたデュラックの挿絵の素晴らしさは勿論のこと。

    教会の鐘楼が印象的な人間の町や、空一面を金色に輝かす夕暮れなど、アンデルセンによる、繊細かつ緻密な風景描写がとても美しい。
    何より意外だったのは、実は純粋一途な王子への恋心ばかりでなかった、人魚姫の欲やエゴが描かれていたこと。
    そして、人魚姫といえば泡になるラストですが、そこで終わらないのもこれまた意外。
    「その後」が描かれています。


    図書館の児童室で借りたのですが、漢字が多い割にはふりがなも少ないし、「鐘楼」だの「燐光」だの「大理石」だの、小学生以下にはわからないような言葉が使われていたりと、色々な面でとても大人仕様の作品集でした。

  • 夜なきうぐいす ナイチンゲール
    パラダイスの園

  • 夜の空気をこんなに美しく描いた本は知らない。母が買ったんだと思います。

  • 星のひとみ/絵のない絵本/バルテルの冒険/スイレン/こわいことをおぼえるために旅にでた男の話/ブレーメンの楽師たち/白雪ひめ/小人の「鼻」/金のさかな/二ひきのカエル/もえる心/ことり/め牛/めくらの馬/カキ/百まいのドレス

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著者プロフィール

デンマークの作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセン(Hans Christian Andersen、1805年~1875年)。

「2022年 『即興詩人 初出影印版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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