ビジネス教養 地政学 (サクッとわかるビジネス教養)

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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784405120099

感想・レビュー・書評

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  • 昨今の国際情勢を説明するのに十分な量の解説が、図表を用いて非常にシンプルにまとめられており、相当に読みやすい。日本や世界を理解し良くしていく上で、個々人の考えや教育、国家の歴史と言ったウェットな部分から考えるのも大切だが、一方でこの本で紹介されている地政学のようなあまりにもドライで冷淡な視点から日本や世界を眺める視点も同時に大切だと感じさせられた。

  • なぜアメリカが大国たり得るのか理解できた。
    この本をきっかけに地球儀を何度も見ることになった。
    毎日のニュースの理解度が上がるきっかけになる本。

  • 2回目やけどまだまだ難しいとこがあるなあ

  • 面白かった。
    読みやすくて図もあるから頭にスラスラ入ってきます。
    もう少し中東とヨーロッパにページ数割いて欲しかった。

  • 少なくとも私が学生の頃には地政学の分野は教科として存在しなかったが、今はどうなのだろう。
    この内容を理解していると、世界情勢のニュースはもっと身近に、もっとわかりやすくなるはず。

    昔も今も、世界の情勢はチョークポイント、ハートランド、シーパワー、ランドパワーなど限られた数種類のキーワードで説明することができる。だから地政学の知識があれば、この先の世界を予測することも可能になる。

    世界地図を傍らに置いて読めば、さらに理解が深まると思う。

    この地理×歴史のような分野の本を読み、改めて、国語、算数、理科、社会、といった教科の縦割り学習だけに終始する弊害を感じてしまった。
    子どもの本棚に入れておきたい1冊。

  • 地政学とはイデオロギーではない、つまり感情的でない、冷酷な学問と呼ばれる。マクロな視点で世界を観察し国間の関係性の未来を予測する学問である。ニュースがこれを理解しておけば分かりやすくなる。
    個人的には軍用の学問と感じた。

    地政学の基本的な原理、原則
    【チョークポイント】
    三国志におけるチョークポイントはゲーム上だが寿春、襄陽、長安、漢中である。戦略上の要所となる。世界をマクロな視点で見た場合は、チョークポイントは各国間の物流の主な手段とある海運の重要拠点であり、世界にパナマ運河(南北アメリアカ大陸間)、マゼラン海峡(南アメリカ大陸南端)、マラッカ海峡(インドネシア付近 東南アジア)、イギリス海峡、喜望岬(南アフリカ大陸南端)、ホルムズ海峡(中東)、バブ・エル・マンデラ海峡(中東)、スエズ運河(アフリカ アジア間)、ボスポラス海峡(ヨーロッパ)、ジブラルタ海峡(ヨーロッパ)、9カ所でありここを軍事力(海なので海軍の力がものを言う)抑えれば世界に経済的な影響力を齎せる。現在、このチョークポイントの多くを抑えているのが米海軍であり、世界的な実権を握っている。温暖化の影響で北極海ルートもできて日本北側に新しいチョークポイントができるかもしれない。この北極海ルートを成立するのにキーとなるのが、日本における北方領土である。日本のエネルギー資源はなく、これを埋める為に石油の輸出量は莫大であり、その使用量も世界的に見ても石油へのエネルギー依存が強い国家である。石油の取れない日本は輸入に頼らざるを得ないのが現状であり、中東から主に輸入をしている。中東→日本への輸出ルートには東南アジアのマゼラン海峡があり、ここを通るには海賊から守らねばならなく、米軍によってルートは確保されている。

    【覇権国家は自国の都合の良いコントロールをする】
    国同士の関与の仕方には四段階ある。
    1.一番低い 孤立主義 軍隊撤退をし、必要な時以外は海外派兵しない。
    2.二番目  オフショア・バランシング 相手の領土に出向かず、必要に応じて圧力をかける。
    3.三番目  選択的関与 重要なエリアのみ軍隊派遣し駐屯地を作る。コントロールする。 日本とアメリカの関係はこれ!
    4.最高  完全支配 兵を常駐し、完全にコントロール
    覇権国は『バランスオブパワー』を持って、2位の国を3位の国たちと力を合わせて封じ込める。1980年代に日本はアメリカと3位中国の貿易摩擦によって封じ込められた。1984年に発表となった日本版OSのトロンもその一例であろう。2位にならん方がよさそうである。会社でもありそうな構図である。
    そのエリアをコントロールするには重要な箇所に拠点を作る。アメリカで言うところの横須賀基地(アメリカ海軍の空母の修理可能)、沖縄米軍基地(1万kmのミサイルがユーラシア大陸の各国家に睨みを利かす)その他 アラブの下にある島国、ドイツにもある。

    【ランドパワーとシーパワー】
    ユーラシア大陸側の国家 ランドパワー勢力 ロシア 中国 ドイツ フランス
    国境の多くを海に阻まれた海洋国家 シーパワー勢力 アメリカ 日本 イギリス 
    ランドパワーとシーパワーは歴史上両立できた国はない。中国の一路一帯はこの両立できない事に反している為、地政学上では上策とは言えない。上述の通り、経済を回すうえで重要となるチョークポイントを取る上で、シーパワー 海洋国家が得意な海軍力は重要である。
    この二分されたランド・シー勢力のせめぎ合う箇所こそが紛争地帯となりリムランド(ユーラシア大陸にしかない)となる。現在のウクライナ、少し前ならアフガニスタン、イラク戦争かなり前ならベトナム、朝鮮といった次第である。リムランドの大きな特徴としては気候に恵まれ、人が生活のしやすい場所である事である。
    ランドパワー国家は何千年の歴史の中で征服し、征服した国家であり猜疑心が強い。この為、国家戦略により他国を侵す、ロシアのウクライナ侵攻もこれである。
     -日本-
    これらを踏まえて現在の日本の情勢にスポットを当ててみる。
    特徴1
    ランドパワー(鎖国時代)→シー&ランド(大戦時代)※うまくいかない→シー(現在)
    特徴2 攻めにくい海流、自給できる恵まれた国土 日本ほど独立を維持できた国家は少数。
    特徴3 中国 朝鮮半島のランドパワーとの衝突 今は韓国はシーパワー国家
    結論 地政学的には総合的に優位である。

    北方領土問題 北方領土は変換される可能性は今後もかなり低い。ロシアにとってかなり重要な拠点となる。北極海ルートを守る為、米軍に北方領土に進軍させない為、日本の返還されるメリットはあまり無い為である。

    米軍基地について 横須賀米軍基地は海軍のシードッグとして設備が整っている事、沖縄はユーラシア大陸への睨みを聞かせられる理由から今後もなくならない可能性が高い。

    尖閣諸島 石垣島付近に位置するこの島は中国が台湾攻略の際に重要なルートとなる。中国が東シナ海を制覇しする為にもほしい。

    対馬列島 日本海を占領する為にほしがっている。

    国際ニュースの見方が変えられる一冊だった。いや、これ社内勢力の絵図も読み解けるんじゃないかと思ったのでした

  • 国と国との関係がなんとなくわかった気分になれる本。ニュースちんぷんかんぷんの私の頭にもすんなり入ってきて面白かった。
    学校で生ぬるい平和教育ばっかりやってないでこういうの勉強した方が真っ当な国際感覚が身につく気がする。

  • 知らなあかんなぁと思いつつ、避けていた地政学。
    わかりやすく解説されてそうなので読んでみる。

    北方領土にロシアが固執する理由を知らなかったが、
    日本の領土になった場合に米軍基地のような軍事拠点が作られNATO側の勢力が強くなる可能性があるという理由に納得。それ考えたらロシアは手放せんな

    国のトップ同士が手を組んだり、ある国に批判的な声明を出したりするのをニュースでよく目にする。今まではなんかやってんなくらいにしか思わなかったけど、知識がついた今では味方や変わってくる。世界情勢を見る上でかなり前提となる知識であり、中学高校の教科書とかで「地政学」という章があっても良い気がする。
    あったらごめんなさい


    (用語)
    ・バランスオブパワー
    2位の敵国の浮上を阻止するため、1位と3位が手を組むみたいな話。アメリカと日本で中国を警戒しているのを
    イメージすればわかりやすい。

    ・ランドパワー系とシーパワー系
    ランドパワーは内陸の国。中国、ロシア、ヨーロッパなど。
    シーパワーは海に囲まれた国。日本、アメリカ、イギリスなど。
    この外交ニュースに出てくる国をこの2勢力に分類するだけでも、何となく状況が整理される気がする。
    あと、一帯一路構想もこの2つのパワーを用いた構想と捉えれば、分かりやすい。

  • Audibleで。
    学びの大切さ。
    ただ、歴史的に見てそうだとしても、その時、リアルタイムではどう捉えるのか。中国が必ず失敗する/したかどうかは、後の世にならないとわからない。地政学に例外がなければ良いのだけど。
    日本がいかに恵まれているかがよくわかる。地政学的に。

  • 国の地理的な条件をもとに、他国との関係性や国際社会での行動を考えるという地政学について、
    とってもわかりやすく学べる本。
    フルカラーだし、イラスト入りでわかりやすい。
    歴史を振り返ることで納得感もある。
    定期的に最新刊を出して欲しいなあと思える本。

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