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- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408550275
感想・レビュー・書評
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戦国時代に生きた7人の女性の姿を、史料を掘り起こし著者の想像を交えて物語風にまとめたもの。信頼できる史料の少ない時代なので小説的な想像力を織り込む余地が大きく、そこが作者の腕の見せ所だろう。まさにいかにも佐藤雅美らしい物語に仕上がっている。
いつの時代も女性は歴史に翻弄されるあるいは父や夫のいいなりに、などというのは表向きの話で、心ある男性ならばいつの時代も女は強いものと身に沁みてわかっているだろうが、これを読むとまさにそれが実感できる(笑)。今年の大河ドラマは観ていないので、「お江」がどんな展開になっているか知らないけれど、これを読むと確かにテレビドラマにふさわしい波乱万丈の猛女だったことがわかるし。NHK向きではないようなきもするけど。
ただ、この作者はいつもながら人を見る目が優しい。大きな歴史の流れの中では、どんな強い人間だとて所詮は運命に翻弄されていくものだ、ということがわかっているからだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示