夜明け前の殺人 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408557137

作品紹介・あらすじ

舞台裏で渦巻く愛憎と野望。レジェンドの傑作、初文庫化!

島崎藤村の名作小説『夜明け前』が企業メセナ公演として舞台化された。
ところが千秋楽のクライマックスで主演・浜島香苗が服毒死。
警察は自殺と断定、捜査を打ち切ってしまう。
他殺の疑いを拭い去れず、弟の祐介は9年後、姉と同じ劇団に入団。
事件当時メセナを担当した宇佐美の娘・笛子の協力を得て、
かつての関係者を訪ねるが、またも悲劇が……。

初文庫化を記念し「文庫版のあとがき」を特別掲載!

感想・レビュー・書評

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  • 1999年刊行の話だから「なつい~!!」という感覚になってしまった(笑)。ヒロイン候補が二人出てきて「どっちが本命になるんだ?」と思ったら二人とも退場してしまったのにびっくりしちゃった。まぁ高校生のほうは色々アウトだったけど…。監督と女優の関係が史実の藤村になぞらえてくるとは思わなかった。すごい偶然だ…

  • 男女周りの雑音が多い。恵理かわいそう…。
    真相は結構楽しめたけど、意外とあっさり片付くのが不満と言えば不満。

  • 舞台上演中に服毒死した主演女優。本当に自殺だったのかと疑問を持った弟が調査を始める。タイトルにも含まれる島崎藤村の『夜明け前』と演劇業界の裏側を描きながら、真相に迫っていくミステリ。

    謎とヒントのバランスがとても絶妙で読んでいて自分も謎解きを味わうことができました。そして登場人物もとても魅力的で・・・そして結末には涙でした。

    TVドラマを観るように一気読みしてしまう面白さでした。

  • 千秋楽の舞台のクライマックス直前で主演女優が服毒死。
    警察は自殺と断定し捜査を打ち切る。
    自殺とは信じられない弟が9年後に姉と同じ劇団に入り真相を探ろうとしたところ、さらなる悲劇が。

    過ちを犯すほうが悪いとはいえ思い込みと行動力が怖すぎる。
    一言確認してくれれば、と思うけど、その一言で関係が壊れてしまうって思うものなのかな。

    ただただイオが可哀想

  • 演劇界の裏側や、藤村の謎、最近は珍しくなったスーパーマンな主人公や、これは今風のヒロインと、色々盛りだくさんだけれども、本質は端正なフーダニット。犯人の名にそこまでの意外感はないが、何故、その人物が犯人なのかの論証は実に楽しい。でも、その後の幕切れはなあ。

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著者プロフィール

1932年、名古屋市生まれ。名古屋大学文学部卒業後、NHKに入社。テレビ初期のディレクター、プロデューサーをつとめたのち、脚本家に転身。『鉄腕アトム』、『エイトマン』、『ジャングル大帝』、『サザエさん』、『巨人の星』、『デビルマン』など、1500本超のアニメ脚本を執筆した。また、推理小説作家としても活躍しており、『仮題・中学殺人事件』、『迷犬ルパンの名推理』、『あじあ号、吼えろ!』、『完全恋愛』(牧薩次名義)など多数の著作がある。現在、デジタルハリウッド大学教授。国際アニメ研究所所長。本格ミステリ作家クラブ会長。

「2009年 『『鉄腕アトム』から『電脳コイル』へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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