心理療法におけることばの使い方 :つながりをつくるために

  • 誠信書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784414402858

作品紹介・あらすじ

本書は、心理療法におけることばの使い方を示すものです。実存的で、しかも対人関係的な意味においてよりよい心理療法を行うためには、どのように患者に語りかけたらよいのかを解説するとともに、著者が"行為の(行いを為す)"(performative)と名づけた臨床的なことばの使用法を紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • ・各学派の言葉の使い方は各学派が探究する心理的基本機能を表現する言語となっている。
    例えば、医学的心理学の研究では主に知覚機能を利用する。クレぺリンは綿密な記述から第一級の肖像画家に例えられる。彼は長期の臨床的研究生活を通して幾千と言う精神病理学の全体を描き出した。神経症についてはジャネが、性格のタイプの全体像についてはライヒがそれと同様の意味を持っていたと見る事ができる。これらは、眼(eye)によって象徴的に示すことができる。
    それと逆なのはフロイト。彼は説明の才にこの上無く優れていた。彼の説明の才によって生み出された心的構成物は、それ自体がひとつの生体のようになっていた。フロイトは治療実践として患者に解釈や説明をし、それによって知的あるいは認知的な介入を行いました。それは頭(head)で象徴的に示す事ができる。
    対人関係で重要な役割を果たす手(hand)の働きは、サリバンの介入の特徴を良く表している。

    ・日々の生活のなかで人と語らい、交流している患者が、セラピストとの面接場面でのみ自己の重要な問題を語るのを避けるということができるのでしょうか。おそらく、無理でしょう。

    サリバンは同性愛者と接すると肛門が閉まるので分かると言った。そのように接する時に自然と起きる自分の反応が共感的か、反発的か自身で計りながら患者が自分の状況を自己認識できるように言葉をかけるというか、むしろ呟く。その様々な経験。

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