世界で一番美しい甲虫図鑑: きらびやかに、つややかに輝く (ネイチャー・ミュージアム)

制作 : 法師人 響 
  • 誠文堂新光社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416523223

作品紹介・あらすじ

甲虫は昆虫の中でも最も多様性に富んでいる。昆虫の世界は多様性の世界と言われるが、その中でも甲虫の多様な色彩や形態は変化に富み、驚嘆に値する。甲虫類は、昆虫綱・有翅昆虫亜綱・コウチュウ目(甲虫目、鞘翅目)に分類される昆虫の総称。コガネムシ、クワガタムシ、カミキリムシ、オサムシ、ゾウムシ、ハムシ、タマムシなど、非常に多様な昆虫が所属する。甲虫の色や造形は美しくも不可思議で、見るものを楽しませてくれる。タマムシの美しい翅は法隆寺に収蔵されている玉虫の厨子でも知られている。

本書では世界中に生息する40万種の「甲虫」の中でも、きらびやかな羽色、不可思議で魅力的な造形をしたものを厳選してまとめた、甲虫の分類群に沿った構成としたが、甲虫の持つ魅力を、美しさにこだわって構成した図鑑。写真は、昆虫カメラマンとして日本を代表する海野和男氏。若手新進気鋭の法師人響氏、標本制作は標本制作アーティストの福井敬貴氏。世界で一番美しい標本写真が見せる不思議な造形の世界、世界中で撮影された、不可思議な生態写真は、見る者の美意識をかきたて、虫のファンや研究者にとっては、貴重な資料にもなる。標本と生態写真は計800点ほどにも及び、ほぼ全てに学名を記した。

感想・レビュー・書評

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  • 国内外の甲虫の、高精細であることにこだわった標本写真、生態写真が並ぶ、豪華で美しい図鑑。

    タマムシやブローチハムシ、ハナムグリの金属光沢にももちろん惹かれるけれど、マダガスカルのロクショウクチブトゾウムシの、名前どおり緑青を吹いたような姿には不思議な威厳さえ感じる。

    ピンポンタマオシコガネのピンポン玉のような丸々とした形も可愛い。ツチハンミョウやモンシデムシなど、生活史が面白い甲虫の紹介があるのも嬉しかった。

  • 鮮やかな光沢を伴った紋様と色彩は、地球上では蝶と甲虫の独壇場といえる。一部のデザイン性たるや人間の服飾や装具に採用しても何ら違和感無く、なぜこんな模様が「描かれた」のか、我々の目に美しく映るのかと、不思議で仕方ない。無論綺麗な甲虫ばかりではなく、中にはグロテスクな写真も含まれるが、それも合わせて生き物の世界という事。図鑑とはいえ、見せる事により特化した分、個々体への解説は不十分で、そこは好みが分かれそう。

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著者プロフィール

海野 和男(うんの・かずお)
一九四七年東京生まれ。東京農工大学卒。昆虫写真家。『昆虫の擬態』(平凡社)で日本写真家協会年度賞。『世界のカマキリ観察図鑑』『世界でいちばん変な虫 珍虫奇虫図鑑』『増補新版 世界で最も美しい蝶は何か』『蝶が来る庭』『ダマして生きのびる虫の擬態』(いずれも草思社)ほか多数。公式ウェブサイト「小諸日記」を運営。

「2023年 『ファーブル昆虫記 誰も知らなかった楽しみ方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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