鳥が好きすぎて、すみません: 驚異の能力、人生の楽しみ方、鳥たちとの暮らしから教わったたくさんのこと

著者 :
  • 誠文堂新光社
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本棚登録 : 95
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416718261

作品紹介・あらすじ

鳥に関する本を数多く出すサイエンスライター細川博昭氏初の笑いあり涙ありの鳥エッセイ。

「今の自分があるのも、鳥たちのおかげといっても過言ではない」と言う著者が、
世の中の鳥のイメージを客観的に見るところから始まり、子供の頃からの鳥とのつきあい、
苦労話や楽しい日々の暮らしのこと、今までの本では書ききれなかった鳥のすごいところ、
鳥に教えてもらった大切なことなどを、鳥への愛情あふれる文章でつづります。

鳥を飼っている方なら共感できる箇所多数!
鳥の知識も得られて満足度の高い1冊。
鳥と暮らしていない方は、一緒に鳥と暮らしたくなること必至です!
細川博昭氏の鳥ワールドへようこそ!

感想・レビュー・書評

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  • 「鳥という種を不当に劣った認識をしている」旨で書かれている通り、この本で知った事はかなり多い。進化の方向性が人間と違う為、同じ尺度で計れない。極小でも極めて効率の良い脳を持っている、呼吸能力・循環器能力共に生物界最高とか、凄すぎ!
    タイトルが「鳥」になっているが、鳥という高等種に深く関わる事から、人の自身の偏見・コミュニケーションに関する提言・人生に於けるQOLまで幅広く考察されていて、しかも押し付けがましくなく、楽しく読めました!

  • 著者の鳥愛が溢れすぎている。
    使命感も溢れる感じだから苦手な人はいるかも。

  • この人は本当に鳥が好きなんだなあ。自分は鳥を飼ったことはないが、飼っている人の気持ちがわかったような気がした。

    印象に残ったのは、「遊び」のために脳を使うことができる鳥は、襲われる危険の少ない大型の種であるか、人間に飼われている鳥だ、という話。野鳥は生きるのに精一杯で、その他のことに頭を使う余裕はない、というわけである。

    「脳の力」が限られているとしたら、それを生きるために使うのと、遊ぶために使うのと、どちらが「賢い」のだろうか。

  • 読んで著者が鳥が好きだっていうのが良くわかります。

    著者の主張
    ・鳥は馬鹿ではない
     脳は小さいが人とは作りが違い非常に効率的。人の脳は大きくなりすぎて情報の伝達するための器官が多すぎて非効率。
    ・鳥にも心がある
     まあそうだろうね。
     子供のころ家でインコを飼っていたので、人間の好き嫌いもあるし、怒ったり喜んだりしているのはわかる。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425946.html

  • 細川博昭 著「鳥が好きすぎて、すみません」、2018.10発行。①肉食恐竜が進化して鳥になった ②鳥の脳は哺乳類と同等かそれ以上(犬や猫より高い知能をもつ)③老鳥と老人のケアの基本は同じ ④鳥の性格は一羽一羽違う(広い幅がもてるだけの脳がある)⑤嫉妬、期待、不満、人間が持つほとんどの感情を鳥ももつ ⑥鳥は悩まない。無駄なことは考えない。大きな怪我をしても、傷が癒えた時、その体でできることをする。今、この瞬間を生きる。生きていく上で必要なこと以外は考えない。

  • 自然科学分野を得意とするノンフィクションライターが、個人の趣味としても大好きな鳥について書いたエッセー。犬や猫について書かれたエッセーは山ほどあるけど、鳥はなかなか珍しいのではないかな。タイトルにある通り、鳥への愛があふれていてすごい。

  • タイトルどおり
    鳥への愛情に満ち満ちたエッセイでした。
    鳥の脳は
    哺乳類とは異なった
    進化の仕方をしたようですが、
    人とも意思の疎通が充分にはかれます。

    人間以外の動物には、
    知恵も感情もないだなんていう人が
    いまだにいるようですが、
    考えられない大きな勘違いだということを、
    動物と共に暮らしたことのある人なら、
    誰でも知っていることですネ。

    もちろん
    人間ほど複雑な思考は
    できないかもしれませんが、
    そのシンプルな思考法にこそ、
    わたしたちが学ぶべき点が、
    たくさんあるんじゃないでしょうか?

    野生の鳥と人に養われている鳥では、
    考え方や生活態度が違うようです。
    このことは、
    ほかの動物にもあてはまるのではないでしょうか。
    野生では
    自らの命を守ることが最優先なのですから、
    それ以外のことを考える暇なんてありません。
    むしろ動物たちの本質は、
    命の心配をしなくてもよい環境に置かれてこそ、
    はじめて見えてくるのかもしれませんネ。



    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
    http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • ・カラスやインコなど、高い知能を持つ鳥。
    哺乳類とは違う進化をたどって、大脳皮質のシワが無くても、哺乳類に迫る知能があるという実験は大変興味深いです。

    ・現在、日本でメジロやウグイスなどの野鳥を飼う事が一切出来ない、法律で禁じられているというのは知らなかったので驚きでした。
    鳥を守る目的で始めた事が、逆に鳥への関心を低下させているという筆者の意見は、心から鳥を愛する人ならではだと思いました。

  • オカメインコ中心に、研究のお話と今まで一緒に暮らした小鳥のお話。鳥の個性と愛情の話を読むと、小鳥と暮らしたくなります。鳥は人間で言うところの青年期が長いというのが印象に残りました。

  • ・読み進めるうちに、鳥さんたちがこれまでよりもっと愛おしく、近しく感じられるようになりました。
    ・私は鳥さんとは暮らしていないのですが、鳥さんたちの賢さや感受性の豊かさを自分なりに実感する機会が何度もありました。ですので、この本で説明されていることが「それは間違っていない」と裏付けてくれるようで、うれしく感じました。多くの人の手に渡ってほしい本です。

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著者プロフィール

作家。サイエンス・ライター。鳥を中心に、歴史と科学の両面から人間と動物の関係をルポルタージュするほか、先端の科学・技術を紹介する記事も執筆。おもな著作に、『鳥を識る』(春秋社)、『鳥が好きすぎて、すみません』『うちの鳥の老いじたく』(誠文堂新光社)、『知っているようで知らない鳥の話』『鳥の脳力を探る』『身近な鳥のふしぎ』『江戸時代に描かれた鳥たち』(SBクリエイティブ)、『身近な鳥のすごい辞典』『インコのひみつ』(イースト・プレス)、『大江戸飼い鳥草紙』(吉川弘文館)などがある。
日本鳥学会、ヒトと動物の関係学会、生き物文化誌学会ほか所属。

「2023年 『鳥を読む 文化鳥類学のススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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