対人関係療法でなおす うつ病:病気の理解から対処法、ケアのポイントまで

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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422114613

感想・レビュー・書評

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  • 対人関係療法って、一番現実的で役に立ちそう。なかなか十分取り入れられないけど、何とかエッセンスだけでも伝えたい。

  • ■うつ病は命に関わる病気

    うつ病の症状の一つに「自殺したくなる」という気持ちがあります。
    うつ病能症状として、そういう気持ちになる、というのは
    うつ病を知っておく効用である。





    ■治療が必要な理由

    実はうつ病は、治療しなくても治る病気だといわれています。
    基本的には「休めば治る」病気だと言うことです。

    実際に治療を受けずに回復している人は存在していますし、
    特に思春期のうつ病は、ひっそりと病んで、ひっそりと治っている人の方が
    多いと思います。
    思春期のうつ病は発見され難いし、環境の影響をとても受けやすいので、
    環境が好転することで改善することが多いのです。

    では、うつ病は治療しなくてもよいのかというと、
    そんなことはありません。
    まず、症状によるマイナスが大きすぎます。

    まず、症状によるマイナスが大きすぎます。
    なんといってもつらいですし、社会的にも色々な支障をきたします。

    思春期の場合は、大人に成長していく上で
    症状に大きく足をひっぱられることもあります。

    けれども、治療をすることによって、症状の重さも持続期間も短くすることができます。
    そして、最も注意しなければならないのは「自殺したがる」といううつ病の症状です。

    もしかしたら治療を受けなくてもなるかもしれないけれど
    それまでに自殺してしまったら、取り返しがつきません。


    うつ病の「繰り返しやすさ」も、治療が必要な理由の一つです。

  • 職場に復職する方がいるので、読んでみました。
    うつ病を知る、治療法を知る、対人関係療法を知る、再発と回復期をしる、家族・周りのすべきことを知る・・・という流れで、読みやすかったです。
    メジャーな治療法ではない(薬物と認知療法が中心なんだそうです)とありましたが、とてもわかりやすかったです。
    うつ病にかぎらず、対人関係で悩んだりすることはだれでもあると思います。特に、この本の中の「役割をめぐる不一致」(自分が相手に対して無意識にもっている「こうなるべき」と相手との不一致や、「相手はこうしてほしいと思ってるはず」と実際の要望との不一致)はしょっちゅう起きると思います。そんな時、自分と相手で考えがずれているのかもと気づき(伝わっているはずと決めつけず)、解決法を示唆する箇所などはとても役に立つと思います。

著者プロフィール

水島広子【みずしま ひろこ】

慶應義塾大学医学部卒業・同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。1997年に共訳『うつ病の対人関係療法』を出版して以来、日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。現在は対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。主著に『自分でできる対人関係療法』『トラウマの現実に向き合う』(創元社)、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』(紀伊國屋書店)、『怖れを手放す』(星和書店)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)、『自己肯定感、持っていますか?』(大和出版)、『「毒親」の正体』(新潮新書)などがある。

「2022年 『心がスーッとラクになる 世界の美しい文様ぬり絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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