対人関係療法でなおす うつ病:病気の理解から対処法、ケアのポイントまで
- 創元社 (2009年10月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422114613
感想・レビュー・書評
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本書はあとがきにあるように
「現在うつ病で抗うつ剤を飲んでおり、精神療法が手軽に受けられる環境にない方」に
オススメします。
また
認知行動療法しか知らない方、
うつ病の方とどう接していいか悩んでいる方、
うつ病とまではいかなくても対人関係にストレスを抱えていて、なんとかしたいと思っている方にもオススメです。
本書にもあるように、うつ病において薬物療法と精神療法は、どちらかを選ぶものではなく、お互いに補完し合うものです。
精神療法には認知行動療法と対人関係療法がありますが、有名なのは認知行動療法のほうでしょう。
認知行動療法は、「自分を苦しめない解釈・考え方を見つけていく」療法で、ネガティブにしか解釈できない考え方を変えていく方法を身につけていきます。
対して対人関係療法は「ネガティブにしか考えられないのも、うつ病の症状の1つ」と考えます。
現在、本人が抱えている対人関係問題を解決できるようになることで、うつ病の症状も回復していくという療法です。
ネガティブに考えてしまうことを「病気の症状なのだから仕方ない」と受け止めてもらえる対人関係療法は、とても安心感があります。
そもそもうつ病の本人は、ネガティブな考え方を変えなくてはと、思っています。
でも変えられないから苦しいのです。
つらいのです。
しかし対人関係療法では自分で自分を責め続けていることを「病気の症状」として受け入れてくれます。
私も本書を読むことで、そういう風な症状がでている自分を受け入れていいんだ、と安心できました。
これは本当に大きな安心になりました。
薄さのわりに内容が盛りだくさんですが、うつ病回復の助けになることがたくさん書かれています。
うつ病の症状が少し良くなってきたころなら、少しずつ数日かけて読めると思います。
私もゆっくり休み休み読んだので、読了まで2週間かかりました。
でも、読んでよかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
名著だと思います。うつ病の人は読むべきかと。
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とても分かりやすい。
「役割の変化」まさに職場復帰時のキーワードだと思います。
復帰の時にぜひ取り入れると再燃・再発は減らせることが可能と思いました。
産業保健看護職の人はぜひ読むべし!
と個人的には思います。 -
読みやすく、判りやすい内容で、「対人関係療法」についてよく理解できました。複雑な理論ではないので、治療者ではない普通の人にも、生活に取り入れやすい考え方だと思います。入門書として最適でした。