大正女官、宮中語り

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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422201672

作品紹介・あらすじ

「聞いてくれればどんなことでも話しますよ」。

伝説の絶版本・『椿の局の記』が歴史学者・河西秀哉による脚注・解説付きで待望の復刊。大正天皇・貞明皇后の最側近として仕えた高等女官・坂東登女子の回想録。

女官の過酷な仕事、恋愛、生理事情、「お茶目さん」だった大正天皇の一日やその素顔とは。

お金の使い方がわからず三越へのお使いで戸惑ったこと、
大正天皇・皇后と雪だるまを作ったこと、
宮内大臣に水をかけていたずらをしたことなど。
髪をかちこちにして、袴を蹴って歩いた日々の思い出を、言語学者の山口幸洋がまとめる。

「おテーフル(テーブル)」や「ならしゃる」など独特な御所言葉集とそのアクセントも考察。

感想・レビュー・書評

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  • 話自体は興味深いです。ただ聞き書きが整理されずにそのままなので読みづらく、やや散漫な印象を受けました。宮中の位や制度についても一覧をつける等の工夫が欲しかったですね。

  •  宮中の女官の呼び名が一字では「高級女官」でないのだが、「貴重な聞き書き」を鵜呑みにした編者は知らないとしても解説者は「象徴天皇制の研究者」なのに知らないのだろうか?この本にある「関屋事件」なるものは関屋貞三郎の経歴さえ知ればあり得ない事が分かるのに、解説者は版元の御用研究者なのか?もし関屋貞三郎が(多分)宮内次官当時、土足で宮中三殿へ上がったら、その時点で経歴が終わり、中央協和会理事長や枢密顧問官にはなれない。おそらく関屋貞三郎は無教会派、衣子夫人は聖公会信徒なので「耶蘇の夫婦」といったところで生まれた噂話でもあったのか?この解説者は岩波の「昭和天皇拝謁記」2の解説でも在日コリアンの法的地位の変遷を知らないらしいので「王公族の法的地位の変遷」など書かない方がいいのに。

  • 宮勤めの貴重な資料や話がひたすら続き、まるで御伽噺を読んでいるよう。しかし平民に対してはっきりと下に見た発言をされると不快感がすごい。宮仕えを知りたくて手にしたけど上級国民色がとにかく強い本だった。

  • 東2法経図・6F開架:288.4A/Y24t//K

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著者プロフィール

山口幸洋(やまぐち・こうよう) 1936年静岡県生まれ。家業に従事する傍ら、60年間にわたり静岡を中心に日本全国の方言を研究する。1985年、「新居町の方言体系」(『新居町史』第3巻所収)で第4回新村出賞受賞。静岡大学教授。2014年逝去。

「2022年 『大正女官、宮中語り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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