- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422212081
作品紹介・あらすじ
それぞれ姿は異なっていても、モンスターにはひとつの共通した抽象的な意味がある。つまり、モンスターというこの不可解な存在は、人間の思考の枠組みに対するひとつの挑戦なのである。人間の文化や社会がモンスターを生み出す理由を図像、写真を交えて明らかにする。
感想・レビュー・書評
-
エレファントマンについて書かれてると手にとるマンです。図版いっぱい。「異質なもの」についてのざっくりテキストではあるが、サイコキラーも取り上げられてたの意外。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
欧米におけるモンスターの歴史を取扱う本です。興味深い図版が数多く収録されている事が特徴で、出典も明記されています。異類、怪物、幻想が好きな方におすすめ。
-
それぞれ姿は異なっていても、モンスターにはひとつの共通した抽象的な意味がある。つまり、モンスターというこの不可解な存在は、人間の思考の枠組みに対するひとつの挑戦なのである。(表紙)
「モンスター」と社会の接し方を、時代別に、そして美術を通して解説しています。取り上げられている内容は、一つ一つ掘り下げたいものなので、本書をきっかけにしてより調べていくとおもしろそうです。 -
モンスターってNANDA?ってときに、いささか手広いようにも思えますが、いわゆるオカルティックな枠にどれも当てはまるもので、そういう意味では通底したものがあるんだろうと思います。異型の人間に対して過去どのように解釈し、その結果いかなる歪が生まれたのか、案外そんな難解な歴史が説明されていて面白い。エレファント・マンの映画すら見世物的、という見解もあるけれど、本書の歴史的な俯瞰・説明によってそうした批判は一蹴されます。
-
モンスターと呼ばれる人。
奇形等、何故そのように呼ばれるのか?
人間の無知と、差別意識、偏見の現れでしかない事を
教えてくれた本です。 -
斜め読み…。
-
様々なモンスターについての本。
人がどのような歴史の中でモンスターを生み出し、考え、またモンスターとカテゴライズしてきたのか、ということについて書かれていました。
ケンタウロスのような半人半獣、フランケンシュタイン(これはモンスターを生み出した博士の名前らしい・・・知らなかった)のような物語上のモンスター、そして両性具有やその他のいわゆる「奇形」とされる人々。
人は「自分と違うもの」に対してはずっと、恐怖や畏怖を感じてきたのでしょう。
奇形とされる人も、町中で見かけてぎょっとするのは責められるべき反応ではないと思う。それは多分、脊髄反射のようなものだろうから。
なんだか分からないもの、というのが怖くて、人は奇形の原因を調べて、遺伝子の問題だとか様々な理由を見つけて「病気」にカテゴライズすることで、安心を得ようとしたのかも。それは、精神疾患にも通じることがあるのかもしれないな。 -
奇形の人をモンスターと呼んだ時代