- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422700953
作品紹介・あらすじ
色彩の物理と化学を皮切りに、わかりやすい章立てで、著者は地球から宇宙、植物から動物、人類の世界を旅する。火星と血液、錆の赤色はどれも酸化鉄が源になっていること、隣家の芝生のほうが美しく見えるのは視覚的に当然であること、紫は高価な染料だったため王族と結びついたことなど、楽しく興味深い話題がつづく。美しい写真と詳細な解説により、世界をさまざまなかたちで彩ってくれる「色」を称え、その姿をあきらかにしていく。
感想・レビュー・書評
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■ヤドクガエルの色の綺麗さが印象的だった。ぜひリアルでも見てみたい。また、ヤドクガエルでも天敵がいることには驚き。生態系のしくみはよくできているとおもった
■美しくも危険なシューレグリーンにはヒ素が含まれていた
ナポレオン・ボナパルトは毒殺と一説では言われているが、シューレグリーンの緑の壁紙が原因という説も浮上している
■緑の飲み物『アブサン』
・ハーブのクロロフィルからつくられている
・ゴッホ、ゴーギャン、モネ、マネ、ピカソ、セオドア・ルーズヴェルトなども愛飲していた
・安くつくるために銅塩の着色料が使われたため、有毒のものがでまわる
■オーストラリアの
パイ好きの分布は黒白がわかりやすいが
何の種類のパイが好きか、はパイのイメージ色でカラフルにした方が情報習得しやすいのは、改めてはっとさせられた
■途方もなく豊かな反面、びっくりするほど限られた人間の視覚が、この世界を色づけていること
■『色彩は、わたしたちの脳と宇宙が出会う場所である』ポール・セザンヌ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/63952 -
図鑑なので全く読み終わってはいないんだけど、色の物理、自然の色が生じる化学、生物の色と心理、服飾とかデザインでの利用と、色素の原料調達の歴史など、広範な学問領域から"色とは何か?"をまとめた図鑑。
世の中のあらゆるものをこうやって多角的に見る本や文化が、もっと増えてほしいけどなかなか少ない中で、貴重な1冊でした。 -
この世界には、いや身の回りだけでも、さまざまな「色」に囲まれているのに、色に関する人間の認識は実は貧困なのだ、と気付かされました。色といえば、美術・芸術という発想が出がちですが、まずは自然、そして化学によって様々な色が開発されてきた歴史を知ることができます。見て楽しい、知って得する色について学べる一冊です。