新社会哲学宣言 (現代自由学芸叢書)

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  • 創文社出版販売
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784423730942

作品紹介・あらすじ

社会科学のトランス・ディシプリナリーな基礎概念を再定式化し、公共世界という観点から政治と経済の世界を架橋する、現代自由学芸の騎士による新社会哲学宣言。

感想・レビュー・書評

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  • 著者は、近代における学問の専門化が進行したことにより、哲学が公共的な問題について考察することから撤退してしまった現状を問題視し、それを乗り越える総合的な学問としての哲学を再構築しなければならないと訴えます。

    本書では、こうした問題意識に基づき、哲学、社会学、政治学、経済学など人文社会科学のそれぞれの分野における課題を概観するとともに、それらの課題を総合的な視座から捉え返すことで、トランス・ディシプリナリーな哲学を構築しなければならないという主張が展開されています。ただ、「新社会哲学宣言」というタイトルである以上、やむをえないのかもしれませんが、そうした総合学としての哲学の必要性を訴えるにとどまっていて、著者自身の公共哲学ないし社会哲学の中身については、あまり踏み込んだ考察が展開されていないのが残念に感じました。著者自身の立場の、せめてアウトラインだけでも示してほしかったように思います。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授
1949年青森県生まれ.
一橋大学経済学部卒業、上智大学大学院哲学研究科を経て、1982年ミュンヘン大学にて哲学博士号を取得。1988年4月から1993年3月まで東京大学教養学部助教授、1993年4月から2013年3月まで同教授および1996年4月以降東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授。2013年退官。2013年星槎大学教授、2019-2023年まで同学長。
現在は、東日本国際大学客員教授、星槎大学特任教授、朝日カルチャーセンター講師。

「2024年 『分断された世界をつなぐ思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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