騎士団長のお気に召すまま (ノーチェ)

著者 : 白ヶ音雪

• アルファポリス (2017年6月1日発売)

作品紹介・あらすじ

生まれ育った村で母親と料理屋を営むセシル。ある日、川で記憶喪失の男性を助けた彼女は、彼をヴィーと名づけ、しばらく一緒に暮らすことにした。逞しくて優しいヴィーに惹かれていく中、ひょんなことから彼の記憶が戻る。なんと彼は、「冷酷」と噂の騎士団長ヴィクトラムだったのだ！　これまでとは一変、そっけない態度を取る彼を見て、セシルは住む世界が違うことを思い知る。そうして恋心を忘れようとしていた彼女のもとに、再びヴィクトラムが訪ねてきた。彼は人手不足のため、セシルに城で料理人をしてほしいという。しかも、「夜のお世話」までお願いされ、セシルはベッドで美味しく頂かれることになり……!?

感想・レビュー・書評

[sakuraさんの感想 · 2017年6月26日]

母親と2人で小さな料理屋を営む心優しい18歳ヒロインと、記憶を失い倒れていた所をヒロインに助けられた30歳騎士団長ヒーローとのすれ違いラブストーリーです。

年齢差12歳で、体格差、身分差カップルでもあります。

面白かったです！
記憶を失くした騎士団長ヒーローと彼の素性を知らぬまま助けた村娘のヒロインが恋に落ちるという王道物のお話なのですが、記憶を取り戻したヒーローに気丈に笑顔で別れを告げるヒロインが健気すぎて、涙が止まりませんでした…。(T_T)
…とはいえ、すぐにヒーローが迎えに来てくれるので、切ない離れ離れ展開にはならないのが救いでした。

時折ヒーロー視点も描かれているので、ヒロイン視点だといまいち何を考えているのか分かりづらいヒーローの想いが分かって良かったです。

人々から「冷徹騎士団長」と呼ばれ恐れられた男が、可愛いお嫁さんを貰って愛妻家になり、いつまでも領民に慕われたというハッピーエンドで終わるので、読み終えてほのぼのとした気持ちになりました。


87頁8行目。
ヒーローの本名がまだ不明の筈なのに、本名が記されているという誤字があったのは残念でした。

著者プロフィール

2015年出版デビュー。身分差・体格差・年齢差が大好き。甘いものと愛犬達に囲まれ、執筆の日々を送っている。

「2019年 『騎士団長のお気に召すまま』 で使われていた紹介文から引用しています。」