- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478007266
感想・レビュー・書評
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営業をプロフェッショナル化し、会社の重要な戦力とするための必読の一冊です。
この一冊を読むだけで、これからの営業トレーニングプログラムがどんどん湧き出してきました。 -
読む人によって役立つと思える人とそうでない人がいると思うが、
内容自体は非常に濃く、営業エッセンスが集約されている。
中堅〜リーダーやマネージャクラスの人が読むと、
非常に多くのものが得られると思う。 -
営業マンにとって、これは必読である。さすが「学」がついているだけある。
<特記事項>
●総論
・プロとアマを分けるのは「顧客主義」
→営業のプロ化とは営業が「顧客主義」になること=物売りからソリューション営業へ。
問題点:営業は顧客との接点が企業内でもっとも多いのに、企業改革の抵抗勢力にもなることが多いこと。既存に拘泥してしまう。
・現場が重要であることは、gembaという英語があるという点からもわかる。
・プロ化するためのスキル①マーケティングに関する知識②ロジカル・コミュニケーション
・情報力が営業を変える。①自社に関する、②競合情報、③顧客ニーズ
①について:商店へ営業に行った時、真っ先に経営者に行くのはだめ。奥さんや店員を捕まえて話を聞くこと。
②について:アルバイトを使って競合の営業車を追跡させたり、競合が営業をかけたところに飛び込み営業をかけてみる。
③について:「何かお困りのことはありませんか」といった低レベル質問ではだめ。たとえば「集計は毎日ちゃんと一致していますか」「どのくらい一致しないんですか」と、具体的に、突っ込んでいく質問をする。
・顧客のエージェントになるように。しかし言いなりになるのではない。清濁あわせのむのではなく、倫理観を保持し、維持していくように。
・営業は知的怠慢厳禁。常に知識・スキルで向上していくように。
・営業が成果を生まなかった時には、「ベストを尽くしましたが今回は選んでいただけませんでした。私どもも反省しないといけないと思っています。どこに問題があったかお聞かせいただけませんでしょうか」ととう。
・数字を詰めるのではなく、行動を詰める。
★これはすごい。この数字を達成しろ、というより、この行動を取れ、とする。
●ソリューション営業
第1段階:既存の製品・サービスを効果的に販売する。そのために、情報収集←質問力強化←仮説思考
第2段階:満たされていない顧客ニーズをを把握し、多くの顧客の問題を解決できる提案を行う。ここでも質問力は欠かせない。
事例:中国へ進出したクライアントから、中国にはコンサル系会社がいくつかあるからお宅には依頼しない、と言われても、あきらめるのではなく、「中国ビジネスで何か問題になっていることはないか」としつもんするべきたっだ。
第3段階:明解なコンセプトを創出し新規需要を創造する=イノベーション
事例:空気であらう洗濯機
●営業のマインド
1:マーケティング思考。マーケティング=顧客に最高の価値を届ける
顧客の真のニーズ、ウォンツを把握すること。有名な「ドリルが欲しいわけではなく、穴をあけるものがほしい。しかも穴を開けずにすむ方法があればそれでも構わない」。
・営業戦略策定には利益額の持続的向上を基本線にすべし。そのためには顧客のロイヤリティに注目する。ロイヤリティを測る指標はいくつかあるが、根本的かつ容易なのは、「自社を友人や同僚に紹介したいと思うか」という問いに対し積極的に肯定してくれる顧客。
2:シェアード・バリュー。「顧客と自社の橋渡しをすること」。営業はブランドの番人たるべし。ブランド=有名、高級ということではなく、アイデンティティのこと。4PやSTPで実態を把握し、それが自社のブランドの考え方と一致しているか確認する。顧客には自社のブランドの価値を正しく認識していただけるように、社内にはブランド価値を正しく実現してもらうようにすることが営業の役割。
●セルフ・マネジメント
大前提:この人しかいない、頼めない、と言われるような営業を目指す。
どのように:コンピテンシー(知識を成果に活かす能力)を高める。
例:トーイック800点でも仕事で活かせない人は、優秀だがコンピテンシーのない人。
→知識などを行動に結びつける、行動に効果的な工夫を加えている、実践の方向性は成果を明確に意識し、効率よく生み出すこと。
段階:①指示されたことを確実に実行、②ある状況において当然やるべきことを自主的に実行、③状況を的確に判断することで、最適なアプローチを実行していること、④閉塞状況でも独自の方法を創出し、実行していること、⑤パラダイム転換し、すべての成果がそこに集まるような独自の新しい状況をつくっているレベル。
コンピテンシーを恒常的に保つには:
①解のない状況下で:複数の軸(自分、顧客、会社、競合など)を総合しながら理論的思考で、瑣末なことにとらわれずに判断する力
②多様性のある状況で:状況を(一部でも)面白がることと、自尊・共感力を高めシナジーを高めること。
・面白がることには、知らない知識を面白がる(好奇心)、おかれた状況を面白がる、異なる背景の人との交流を面白がる、の3つがある。
③ストレスフルな状況に:ストレスの原因を、自分や他者の力を借りて積極的に解消すること。魅力的な意義、課題、能力を活かせる(=エンゲージメントの高い)仕事をすること。
・売ろうとは思わないこと。自分が顧客だったらどう使うだろうか、と考えること。商品を売るだけではなく、商品を活用したビジネス・モデルまで売る。モノだけではなく、「この商品を購入すれば面白いことになる」「なるほど、そんな活用方法があったのか」といった期待感や感動をプロデュースしてしまう。
・人が他者に影響を与える五つの方法
①準拠パワー(接待など)、②権威パワー(役職など)、③強制パワー、④報酬パワー、⑤正当パワー。
⑤を目指すべし。事例:道路工事の交通整理をしている警備員はこれに該当する。
●営業チーム力の向上
・チームが組織として機能するには、①目的の共有②目的を実現しようとする協働意欲、③協働のための意思疎通が必要。
・リーダーを類型化する方法論:マネジリアル・グリッド理論。
これは、リーダーの人への関心度を縦軸、業績への関心度を横軸として、表示するもの。
★人への関心と業績への関心の双方を高めるように。 -
大前研一氏とその仲間たち4名による共著。
理論やロジックをベースに、プロフェッショナルな営業とは何ぞやを1人各1章を分担して解説している。
ある具体的な成功事例から何かを導き出しているわけではないところが営業「学」であり、評価は2分するのかもしれない。
営業は足で稼げ、努力と根性だ、などと叱咤激励するタイプの営業管理職が読むべき本だと思うが、おそらく彼らはこういった本を手に取らないだろう。
それが彼らの成功体験だから。
逆に理論やロジックを重要視する営業管理職にとっては、この本くらいの基本的理論は既に持ち合わせているのであろう。
それが、こういった類いの本のジレンマなのかもしれない。
<重要なキーワード>
知識や価値観の共有
チーム営業
新しい業績評価指標
ストリートスマート
営業利益額の持続的向上を目標数値に
「この会社を友人や知人に紹介したいと思いますか」
パートナーとして代替可能かどうか
コンピテンシーレベル
形式的操作と抽象化力
マインドセット
正当パワー
バーナードの組織の要件
マネジリアル・グリッド理論 -
大前さんが一部しか書いてない本は、やはり今ひとつだ。大前さんが書かれているところは面白いが、他の人の箇所とは差ができてしまってる。
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営業がこれからの時代を引っ張っていく。
もっと、理論を身につけ、現場の知識と融合し、柔軟に対応していく。
ストリート スマートになる。
最近、CS調査と称して、顧客が自社をどのようにみているか調査をすることが
多いが、やはり、顧客ロイヤリテイを維持していくことが一番大事。
自社品を紹介をしてもらえるか?それも一つの尺度。
売れなくなると、売ろう売ろうとする。
優れた営業マンは、自分が顧客であれば、この製品をどう使うか考える。
酒、個人的な関係が営業の力であったが、時代は変わっている。
マーケッテイングというキーワードで、営業を見直す時代かもしれない。 -
自分が営業本部長になった時をイメージして読まないとだめだ
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一言で言えば価値共創
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■営業
1.自社の商品を販売するだけの営業スペシャリストではなく、顧客の抱える問題・課題に対して自社の商品を絡めながらソリューションを提供できる営業プロフェッショナルを育成する必要がある。
2.優れた営業担当者は自社の製品やサービスを「売ろう」と思っていない。考えているのは「自分が顧客であれば、この製品・商品をどう使うか」という事だけです。