グローバル・マインド 超一流の思考原理―日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478007655

感想・レビュー・書評

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  • ・1985年から1995年くらいまで、日本は世界のGDPの15〜18%を占めていたが
    2006年に10%を切った。

    ・日本の消費者は、非常に発達しており、海外資本の会社が入ってきても
    日本人特有の質の高いサービスは、日本企業でしかこたえられない。

    ・英語は、世界を相手に仕事をするためのプラットフォーム
    なくてはならない。
    しかし、日本に住んでいると、生活・仕事レベルでその実感がわかない。

    ・前半の著者の経歴っぽい、ところは飛ばし読み

  • 東大卒、マッキンゼー、ハーバードMBAの経歴は否が応でも、エリートの自慢話といった穿った見方をされてしまうであろう。実際、キャリアに関する最初の章は、本人は意図していないかもしれないが、そのように感じてしまう。しかし、やはりというか、華麗なキャリアの中で確固たる実績を積んできている著者である。読み進むにつれて、彼の経験談や知見の奥深さに感銘を受けるのである。日本人として、グローバルな環境でどう戦っていけばよいのかといったトピックは大いに参考になる。

    メモ
    - ミシュランのガイドは決して答えを提示しているのではなく、あくまでも意見である。それを、あそこが入っていないなどと批判する日本人は論点がずれている。
    - 抗菌グッズと携帯メールの本質的な意味合いは一緒。自分の都合で意思を表明出来る、携帯メール。相手の都合は考えなくてもいいという便利がある反面、五感を使って相手の状況や気持ちを想像する能力を剥奪してしまう。ホリエモンが胡散臭く見えて、受け入れられなかったのは、わかってもらえなければ別にいいですよ、という一方的なコミュニケーションだったからだという指摘には膝を打ってしまった。 一方、抗菌グッズは、雑菌を排除することで、リスクを取らない、また多様性を排除するという精神構造にもつながりかねないという訳だ。

  • 東大卒、マッキンゼー、ハーバードMBAの経歴は否が応でも、エリートの自慢話といった穿った見方をされてしまうであろう。実際、キャリアに関する最初の章は、本人は意図していないかもしれないが、そのように感じてしまう。しかし、やはりというか、華麗なキャリアの中で確固たる実績を積んできている著者である。読み進むにつれて、彼の経験談や知見の奥深さに感銘を受けるのである。日本人として、グローバルな環境でどう戦っていけばよいのかといったトピックは大いに参考になる。

    メモ
    - ミシュランのガイドは決して答えを提示しているのではなく、あくまでも意見である。それを、あそこが入っていないなどと批判する日本人は論点がずれている。
    - 抗菌グッズと携帯メールの本質的な意味合いは一緒。自分の都合で意思を表明出来る、携帯メール。相手の都合は考えなくてもいいという便利がある反面、五感を使って相手の状況や気持ちを想像する能力を剥奪してしまう。ホリエモンが胡散臭く見えて、受け入れられなかったのは、わかってもらえなければ別にいいですよ、という一方的なコミュニケーションだったからだという指摘には膝を打ってしまった。 一方、抗菌グッズは、雑菌を排除することで、リスクを取らない、また多様性を排除するという精神構造にもつながりかねないという訳だ。

  • 日本人よ強くなろう!

    日本人が初等教育から受験にかけて刷り込まれる「正解への呪縛」。これは「完璧主義」の裏返し。よく「謝る」習性や、誤りを犯すことへの恐怖も日本人ならでは。正解がない問題では自分と違う意見の「揚げ足取り」に走る。正解のある問題しか解けない官僚。

    人生は常に「個別解」というのが筆者の訴え。

    ギリアド社のマイケル・リョーダンがハーバード・ビジネススクール時代の友人とは!

  • ・憧れとは一線を置き、冷静になって眺めてみる
    ・自分のキャリアを貴重なものと思い、自分自身で解を出す努力をする、自分の解を説明していく。
    ・アメリカのビジネス論理は一度学ぶべきものである。

  • ・新しいことを学ぶ勉強法
    「コンテキスト」=物語の背景、大きな流れを理解する。
    「ドライバー」=牽引車、SAPのビジネスでは「業務標準化」「全体最適」
    「トライアンギュレート」=三角観測する。ある意見に賛成、反対、中立の立場で事象を立体的に捉える。
    「トレードオフ」=「トレードオフ」になっているポイントを早く分析する力は重要、日本の教育はトレードオフの概念を重視せず、一つの正解ばかりつめこもうとするので、トレードオフ点を見極めるバランス感覚はおろそかになる。

    ・問題自体を定義し、リスクを恐れない骨太な人材育成が急務。

    ・「個別解」の発見こそが教育の真の目的

    ・日本は八百万の神の国であり、どんなものにも魂が宿っていると考えるので、日本人は心をこめて対応する。結果的にオペレーション・エクセレンスの国となる。

  • マッキンゼー、ウォール街、Silicon Valley、SAP、ルイ・ヴィトンを経て、電気自動車のバッテリー交換PFを展開するベタープレイス・ジャパンの代表を務める藤井清孝氏の本で、読むのは二冊目。
    前に読んだ本に感銘をうけたので、再度手にしてみたのがこの本。

    半生を振り返る前半で、著者が何故このようなキャリアを辿ってきたのか、その際にあった様々な岐路で何を考えた上で選択してきたのか、がよく分かる。
    その過程で、この方は本物であるということがよく理解できる。
    東大法学部卒という超エリート出身でありながら、バブル華やかなる時代の就職トレンドに流されず、あくまで自身の考え方に則った上でのマッキンゼー就職に始まり、会社の支援も受けずに飛び込んだハーバードMBAの世界、ウォール街企業での投資会社のあるべき姿と現実の差に対する葛藤、そしてイノベーションの最先端であるSilicon Valley企業を介しての日本への思い。
    日本SAPの発展にここまでの貢献をしてきた経緯も、なかなか興味深い。

    後半は日本のあるべき姿を説く。
    心を込める文化、オペレーショナル・エクセレンス、高品質を求める消費者とそれに答える企業、と良い物を数多く持っているのに、今では「名古屋化」する日本として世界における重要性が低下することに危機感を抱く。
    エクイティ資本の受け入れに抵抗して、企業のガバナンス変化に抵抗する文化、デジタル化による水平分業に対応できない企業などなど。

    今までのような現場至上主義に陥らず、構想力を持った経営が必須である。
    現場力の強さは群を抜いており、そこの強化は生半可なことでは難しい。
    構想力は優秀なトップにすげ替えれば良いのだから、出来るはずだと。
    そして正解への呪縛に縛られてしまう教育理念を改めた人材育成を推進すべきであると、経営陣、リーダーの英語力を鍛えてインターフェース力を磨けと。

    様々な業界を渡り歩いた多彩な経験、史上最強のコンサルタント会社、MBAスクールで鍛えられた実力などからくる考察には納得感が高い。
    こういう考え方は、日本の多くの方にも理解してもらいたいものである

  • 自分のキャリアを考えるうえで刺激になる本だ。コンサルティング、投資銀行、ベンチャー企業をキャリアに考えている人やMBAに興味のある人にはその内情に簡単に触れられているのでイメージが湧くだろう。全体を通して経験者の視点で語られている。単なる自伝・自慢話ととらえるか、自分のキャリア形成や1つのロールモデルとして参考にするかは読者次第。著者のこれまでの海外でのキャリア経験をもとに、日本人、日本の企業やビジネスマンの良さと改善点、米国流の弱点や問題点を指摘している点も参考になる。

  • この人の経験の自伝…ではないけど経験をもとに色々言おうとしてる本。
    非常に参考にはなるし、こうあれたらいいなぁとは思うけれども、そんな簡単にいくかよ、とも思ってしまう。
    就活の時点でああいう行動ができてしまうのは、やはり天才だったのだろうなぁと思う。

    通り一遍の「若者はこうあるべし!」的な老害本とは一線を画す内容だと思うので、読んでみるといいかもしれない。が、そうであっても最後のメッセージが「海外を見てこよう!」という極普通のものであったのには驚いた。やっぱそれは大事なことなんだろうなと思った。

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