50代のいま、やっておくべきお金のこと[新版]

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478102701

感想・レビュー・書評

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  • 「50代のいま、やっておくべきお金のこと」の表題がすべてを物語る。

    子どもたちを食べさせること、学ばせることに必死だったが、無事独立をし、今夫と2人暮らし。還暦ちょい前。
    空の巣症候群に陥っている場合ではなく、やっと今から自分たちの生活について考えるとき。

    もともとお金について展望するのがとても苦手で夫任せだったが、どう暮らすか、どこに使うか、何を節約するのか、しっかり共有していき、身の丈に合った愉しみに満ちた時を過ごしたいものだ。

    本著は切り詰めるだけの節約を説くのではなく、むしろいくらかかるかを念頭に置いて俯瞰するアプローチ。そして節約ばかりで健康や幸福を損なっては本末転倒という立ち位置。なるほど。

    お金について考えるのが不得手でついつい食費や光熱費など生活に密着した変動費を辛抱して減らそうと不安と不平にまみれてしまう。結果自分を擦り切らせてしまうことも多い。

    巻末の言葉に救われる。
    「そして、最後にもう一度申し上げたいのは
    お金の問題は必ず解決できる、ということ。
    絶体に自暴自棄になったり、自殺したりしないこと。
    そう、いまは大丈夫でも人生はまだまだ長い。何があるかわからない。わからないから面白い。わくわく、どきどき。
    人生やっぱり、楽しんだもん勝ちである。
    さあ、楽しもう!」
    お金の専門家にアドバイスを求めるのも大事だな。

  • 私が転職したのはアラフォーで、今でも会社の中では、対象者が全員50代(それも半ば!)に突入したにもかかわらず、会の名前は相変わらず「アラフォー会」です。

    それはさておき、50代の今やっておくべき、というタイトルですが、対象者はどこなのでしょうか。アラフィフと言われる、四捨五入して50になる人なのだろうか、と思いつつ、ギリギリの年齢である私は、本屋さんの店頭で見つけて慌てて購入した次第です。

    この本のポイントは、1)とにかく長く働きなさい、退職年齢(なんと67歳まで!)まではバリバリ、81歳まではノンビリ働く、本当の意味でのんびりするのはそれ以降、2)バリバリ働く(67歳まで)間に、年収(おそらく現役最高額だと思います)の1.5倍を貯金する、3)預貯金だけでなく投資も考え、複利効果を享受する、でした。

    67歳までバリバリと言われて、社会人になったときに、60歳で退職することを考えて人生設計するように、と言われた私は、少し戸惑いまいますが、60-67歳の間位まで頑張るべきなのでしょうね。

    以下は気になったポイントです。

    ・人生65歳のときは、16歳まで教育を受け、49歳までバリバリ、59歳までノンビリ、65歳までが老後であったが、現代(人生90年)では、23歳まで教育を受け、67歳までバリバリ、81歳までノンビリ、90歳までが老後(p4)

    ・老後までに貯める金額は、自分の答えを見つけること、自分の今の収入、生活費をもとに「自分軸」で考える(p22)
    ・65歳以降は、貯金をおろさずに暮らせるくらい働く(p24)

    ・50代から目指したいライフスタイルは、シンプル、不要なものを整理して捨てる。自分がときめくモノだけを身近に置く(p36)

    ・退職後の生活費は、現役時代の平均手取り年収の6割、平均的な数字であれば300万円、貯金しておきたい額は3000万円(p40)

    ・標準コースとは、50歳までに教育費以外で、年収の2倍の貯金、年収の2倍の退職金あり、50-65歳までにさらに年収の1.5倍貯められること。合計3300万円、ゆとりコースは、合計9000万円(p49、50)

    ・これまでの年金改正は、すでに年金を受け取っている人、10年以内に受け取り始める人には、マイナスの影響がほとんどない形で行われてきたので、1968年以前生まれの人には大きな影響がないと思われるが、油断は禁物(p74)

    ・月10万円くらい稼げる仕事を、60-65歳から10-20年続けると、貯金を崩さずに暮らせる。(p90)

    ・自筆証書遺言書は全文手書き、日付、名前、印鑑、パソコンでつくると自筆署名があっても無効なので、必ず手書き。(p155)
    ・何らかの形で残しておきたいもの、1)終末医療をどうするか(延命処置か自然死)、2)葬式のスタイル、予算、3)墓(p156)

    ・夫婦は同じスタイルで生活する必要はないのでは、結婚を解消するのではなく、別居する暮らし「卒婚」(p176)

    ・もらった500円(お金)で、自分のための珈琲を買った人より、友達に御馳走した方が幸せを強く感じる(p213)

    ・50代から実行したいこと、1)モノよりコトに使う、自分の中に残るコト、2)外部サービス利用により「時間・ゆとり」を購入する、3)ローン、クレジットカードは控える、4)自分と利害関係のない人のために、お金・エネルギーを使う(p214)

    ・幸せを買う方法、1)経験を買う、2)ご褒美にする、3)時間を買う、4)先に払って後で消費する、5)他人に投資する(p215)

    2018年5月27日作成

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著者プロフィール

ファイナンシャルプランナー。アルファ アンド アソシエイツ代表取締役。 長崎市生まれ。早稲田大学商学部で国際経済を学ぶ。メーカー勤務を経て、1985年、独立系FP会社MMIに入社してファイナンシャルプランニング業務全般に携わる。91年、アルファ アンド アソシエイツ設立。個人向けのライフプラン、保険見直し、家計管理、資産づくりなどのコンサルティング 、金融記事の執筆・監修(単行本、新聞、雑誌など)、FP・金融セミナーの講師など。複雑な金融や保険を、わかりやすく解説する記事や講演に定評がある。累計12万部のベストセラー『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(ダイヤモンド社)など著書多数。

「2016年 『いま、働く女子がやっておくべきお金のこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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