マイクロソフト 再始動する最強企業

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478102824

感想・レビュー・書評

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  • マイクロソフトの米日のキーマンを取材した力作 よくまとまっていると感じました
    たしかに本書の語るとおり、気がつけば、マイクロソフト(MS)は変わっていた
    IT関連以外で、一般の方が、MSを注目することはそうないとの指摘はもっともです。
    また、MSは、スティーブ・パルマーの時代に 90%のマケットシェアを獲得しPCのOS市場を制覇した。
    しかし、携帯電話 と センサー(IoT)が作り出す 10倍もの市場の登場に、ナディア・ナデラは、顕在化した危機感をもったことが、変革の力となりました。
    環境の変化のスピードは、ますます速くなっていています。という表現でかたられています。

    気になっていたのは以下の点です。

    ■MSの幸運 CEOにナデアを選んだこと

    ・前任のパルマーの時代に、ナデアがMSを変革できるようにすでに準備をおこなっていたこと
    ・生え抜きで、視座が高く、技術的な知見の高いナデアをCEOに選出できたこと
    ・時代にあわなくなっていた、MSのミッションを再定義する機会に恵まれたこと

    ■MSのトランスフォーメーション

    ・これまでの技術をベースとして、変革をおこなったこと
    ・ナデラの姿勢、「学習せよ、話すより聞け」
    ・モバイルのデバイスそのものがコンピュータとしての能力を持ち始めることに早くから気がついたこと

    ■2000年代の技術的な潮流にのれたこと

    ・クラウド MS Azure
    ・AI / Bigdata Cortana , PowerBI
    ・MR = VR+AR HoloLens

    ■MSの戦略

    ・OneStop MSは製品群を統合するのがうまい Microsoft365 , Office365 , MR
    ・Xboxの経験から、カスタムチップを設計できた HoloLens へ HPU の開発 , Gaming
    ・技術志向、グローバル化 優秀な人材を確保し 先端技術を提供し続ける

    ■コロナに先立ち働き方改革を先行で導入

    ・在宅ワーク、テレワークで、社内満足度40%向上、女性の離職率40%減等、働きがいのある会社へ
    ・グループウエアの開発など出社しなくてもいいプロダクトを開発 Skype MS Teams
    ・どうすれば少ない人数でたくさんの仕事ができるのかという取り組みを続けた結果

    ポストスマートフォン時代に、MR, AI , Bigdataと、すでにサービスや、プロダクトを提供しているMSは、GAFA+Mといわれつつ、ある程度、優位なポジションを占めていることにはかわりがない。

    本書の最後のことばは、「マイクロソフトという会社の動きに、もっともっと注視しておいたほうがいい。」です。

    目次

    はじめに
    Chapter1 12万人の10兆円企業をゼロから作り替える
    Chapter2 知られざる最強企業の全貌
    Chapter3 AIを最もスケールできる企業
    Chapter4 未来を激変させる驚異の発明

    ISBN:9784478102824
    出版社:ダイヤモンド社
    判型:4-6
    ページ数:262ページ
    定価:1600円(本体)
    発行年月日:2018年08月

  • 2018年9月19日読了。Windows、Officeなどの製品で「帝国」と呼ばれるまで膨張した大企業のMicrosoftの近年の変貌ぶりと、その向かおうとするところについて取材した本。会社のイベントで配布された本だけありいいことしか書いていないが、Growth Mind SetやConnectの話など、改めて本で読んでみると「なるほど、確かに」と思う所も多い。小規模のWebサイトから拡大してきた競合IT他社に比べるとすでに多くの製品・社員を抱えているMicrosoftが現在でも時代の先端をいくサービスを多数抱えており、他の企業と競合するだけでなくそのTransformationを支援しようとしていることは、確かにすごいこと・類を見ないことなんではないか、とは思う。数年後に世界・企業がどう変化しているかは分からないが、企業文化は残る。のだろうな。

  • 現在のAIにフォーカスしているサラ・ナディア体制に入る前までの変革ストーリー。

  • ナデラで変わっていったMicrosoftを紹介する本。
    凄い深い内容がある訳ではないのだが、Microsoftがどういう事を取り組んできたかが分かるし、サクッと読める。
    5年前の本なので上手くいった取り組み、上手くいかなかった取り組みも答え合わせが出来るので、そのまま読むというよりどうだったんだろう?と考えながら読む方が良いと思う。

  • CEOのサティア・ナディラの下で変革と成長にチャレンジしようとしているマイクロソフトを、企業のマネジメントの観点と生み出されつつあるプロダクトの観点から記述している。

    マネジメントの関連では、CEOが替わるタイミングで企業のミッションも作り変えていることや、大企業の陥りがちな定型的でスピード感に欠ける業務のあり方から抜け出すために組織や会議のあり方をゼロから変革しているといったことが印象に残った。

    PCからインターネットへ、そしてDXの時代へと、10年前後の単位で起こる大きな変化に対応して、CEOも交代し、ミッションも作り変えていくということが、大企業が停滞に陥らないために大切な事なのであろうと感じた。

    また、人事制度を単に売上げ等で測れる成果ではなく「インパクト」を重視した評価体系に変えることも、社員がよりアグレッシブに革新的な取組みにチャレンジすることを促す上で効果的な施策なのではないかと思う。

    製品やサービスについての記述に関しては、本書の執筆された2017年~2018年頃の記述がすでに古く感じられるほど、状況が激しく変化しているということを感じた。

    ただ、現在のマイクロソフトが、ソフトウェアを販売する会社という枠組みを脱して、人々の生産性や可能性を最大限に引き出すために、ハード、ソフト、サービスのすべての領域を融合させながら取り組んでいるということは分かった。

    そして、そのためには同業・異業種を問わず、かなり様々な企業と連携をしているということも、大きなポイントであると感じた。

    組織として1つの大プロジェクトを推し進めるというやり方から転じて、個々の社員がプロジェクト・ベースで様々な新たな企画を推し進めることを促進する企業へと変革し、それが全体としてマイクロソフトの企業としての強さにつながっているのだろうと感じた。

  • マイクロソフトの経営理念の移り変わりとその波及効果について書かれた本。
    理念を変えれば会社の動き方、人の動き方が変わっていくというリアルな状況が知れて、面白い。

  • マイクロソフト復活の理由。やっぱりトップのメッセージって大事だなと改めて認識した。もちろん、凹んでいた時期に力を蓄えていた部分もあっただろうが、うまく花開かせるのも難しいこと。チームで力を発揮するよう仕向けたCEOに脱帽です。
    マイクロソフトは人事評価として、周囲へ与えたインパクトを導入している、というところから興味を持って読んでみたが、マイクロソフトが取り組んでいる新しい技術開発の話も面白かった。Office 365をしれっと新しい機能がどんどん追加されているし、勢いのあるネットベンチャーのように大々的にアピールしないだけで、実はマイクロソフトもその機能持っていますよ、というのが実感としても多いと思う。プラットフォーム企業への風当たりが厳しくなってきたが、GAFAと比べてマイクロソフトへの影響は限定的ではないか、と感じるのはビジネス環境に完全に入り込んでおり、個人情報を使った広告ビジネスとは一線を隠すからかな、と思う。

  • ( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 )

  • マイクロソフトの日本法人の社長や本社の開発のキーマンなど日米の幹部へのインタビューをまとめています。
    関係者のインタビューを通して、マイクロソフトがポスト・スマホを意識しているのは伝わってきました。
    それに向けてAIやクラウドをフル活用して、スマホのあとでも生き残るための製品を考えてるなと。読んでいて可能性を感じさせるものでした。
    マイクロソフト関係者のインタビューですので、視点は片方から見たものになりますし、AmazonやGoogleとの比較という点では物足りないものがありました。
    とはいえマイクロソフトがどういう状況なのかと行った点が把握できるのと、今後日本でも導入されそうな働き方を知ることができるという意味ではよい本だと考えます。

  • Microsoftという会社にわくわくする。

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著者プロフィール

1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒。リクルート・グループなどを経て、94年よりフリー。幅広く執筆やインタビューを手がける。著書に『マイクロソフト 再始動する最強企業』『10倍速く書ける 超スピード文章術』(共にダイヤモンド社)、『JALの心づかい』(河出書房新社)、『職業、ブックライター。』(講談社)等多数。ブックライターとしても、『プロ論。』シリーズなど100冊以上を執筆、累計売上は200万部を超える。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2013年、ブックライター塾開講。

「2019年 『これなら書ける! 大人の文章講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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