ハーバード・ビジネス・レビュー意思決定論文ベスト10 意思決定の教科書
- ダイヤモンド社 (2019年3月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478107577
感想・レビュー・書評
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勤務先が、『間違った意思決定をするリスク』に敏感にならざるを得ない状況なので、読んでみた。
悪い例を見るとつい『あるある』と思ってしまうのは、それこそバイアスが掛かっているのかもしれない。
発表から10-20年経っている論文が多いので、既に古典として評価が定まった感あり、安心して読めるが、逆に、「そう来たかー」というような意外なことはあまり書いてないかもしれない。
P196 シェブロンには、意思決定分析グループがある。
P201 経営陣が理解できない分析モデルを事業に組み入れない。
P212 人間は元来、脳の中に備わっている二つの意思決定プロセスに縛られている。人間の脳は。「パターン認識」によって現状を分析し、記憶の中にある「感情タグ」によって、それに反応あるいは無視することを決める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
意思決定におけるプロセスの重要性、バイアスへの配慮の重要性について、学ぶことが出来た。
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行動経済学に基づいて価値ある意思決定を実践するための本です。
そして、出典元レポートの作成時期は少し古いと感じました。
そのため、他の書籍で行動経済学をそれなりに学んでいる方は、この本から得られる知見は多くないかもしれません。
この本の価値は各章末にあるべき行動の実現度や疑わしい状況を検知するチェックリストにあると思っています。
広く知られた理論であるにも関わらず、効率的な意思決定プロセスを実現できている 個人/組織 は見たことがないので、チェックリストを繰り返し確認し、適切な意思決定を促せるようになるまでをフォローするツールとして利用することでこの本を価値あるものとして消化できるような気がします。 -
■意思決定をゆがめる心理的な落とし穴
・人は、第一印象など、最初に得た情報にこだわり、次に続く思考や判断を鈍らせてしまう(アンカリングの罠)。
・人には、行動を起こすことによって生じる批判や後悔などのダメージから自分を守るため「現状維持を選択する強い傾向」がある。(現状維持バイアスの罠)
・こうした心理的な罠に陥らないためには、罠が存在することを常に意識する必要がある。そうすれば、判断ミスを犯す前に、思考回路の間違いに気づける。
■意思決定のRAPIDモデル
・組織が意思決定を行う際に、ボトルネックを生じさせないためには、役割と責任を明確に割り振ることが大事。
・意思決定プロセスにおいて役割と責任を明確に割り振る手法に「RAPID」がある。
「提案」(R:recommend)
「同意」(A:agree)
「実行」(P:perform)
「助言」(I:input)
「意思決定」(D:decide)
で構成される。
■脳科学が解明する意思決定リスク
・人は脳に備わる、2つの意思決定プロセスに縛られている。
【パターン認識】
見知らぬ状況に遭遇した時、過去の経験や判断に基づいて推論する。
【感情タグ】
記憶された経験などに基づき、注意を払うべきか否か、どのように行動すべきかを判断する。
・2つの意思決定プロセスは、時に判断ミスを犯し、我々を誤った方向に導く。それは、精神作業の大半が無意識になされるから。そのため、意思決定においてどんなデータや論理が用いられたのか、チェックするのは難しい。 -
・toppointで読む
・このシリーズ期待してないが、思ったより良い
・アンカリングの罠
・現状維持バイアスの罠
・サンクコストの罠
・意思決定のRAPIDモデル byベイン
・提案、同意、実行、助言、意思決定
・脳に備わる意思決定プロセス
・パターン認識
・感情タグ