改革の経済学

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.63
  • (1)
  • (3)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 23
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478210598

作品紹介・あらすじ

なぜ誤った政策ばかりがとられるのか-複雑に絡み合った問題を切り分けて、基礎理論と歴史の視点から「改革」を解き明かす。本当の改革を始めなければならない。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  初めて若田部の纏まった著作の購入となる。さらりと一読した印象では、若田部は、「誠実」な研究者だという事がよく判る。マネタリストに対する、根拠無き憎悪似た感情を抱いていたらしいのだが、それも、「学問」という公平性への良い意味での服従によって、克服したようであるとの記述からもそれが伺われる。
     つまり、好悪の感情を、経済学という公平性の要請の元に極力排除しようとした、言葉では陳腐ではあるが、実行がことさら難しいことを成し遂げようという意志のあり方は「誠実」であるということの結果だろうからである。
     それはともかく、若田部は、リフレ策推進者である。デフレの克服について、マクロ経済学の観点から、提言を行っているわけだが、それに留まらずニートの問題から少子化まで、様々な問題について向き合っているさまも、彼の学問的姿勢として、誠実さがうかがえるのである。立場によるごり押しが、協力抑えられているということである。
     参考にすべき問題提起が多い良書。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

早稲田大学政治経済学術院教授.早稲田大学大学院経済学研究科,トロント大学経済学大学院博士課程満期退学.著書に『経済学者たちの闘い』(東洋経済新報社)『危機の経済政策』(日本評論社)などがある.監訳書にマーク・ブライス『「緊縮」という病』(NTT出版)などがある.

「2018年 『ルールなき省察』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若田部昌澄の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×