楽しく稼ぐ本 (だいわ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479303008

感想・レビュー・書評

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  • 20101108 BBM 何処で何を売ってどうやって稼ぐか

  • ビジネスの世界では、人を評する時に「金のにおいがする人/しな
    い人」といった表現をします。

    本日ご紹介する一冊は、ジャンルは違えど、お金のにおいがプンプ
    ンする2人による共著です。

    一人は、ジャーナリストながら独自のやり方で原稿料・印税以外の
    収入減を持つ日垣隆さん、そしてもう一人は、経営コンサルタント
    ・税理士として有名な岡本吏郎さんです。

    本書では、この2人の対談形式で、税金の話から商品の価格設定、
    不動産投資の話まで、「楽しく稼ぐ」をテーマに、じつに幅広いト
    ピックを論じています。

    お二人の得意分野である、知的生産における稼ぎ方についても紙数
    が費やされているので、同業の方は、ぜひチェックすることをおす
    すめします。

    まず思い切って価格を上げる、買った人が破綻した物件を買う、飲
    食店は3年でやめる、クレーム客を切るなど、両者ともあまりにざ
    っくばらんな主張で驚きます。

    かと思うと、税金や不動産投資、これから有望なビジネスについて
    の具体的なアドバイスもあり、じつに実践的。

    対談本だと思って軽い気持ちで読んでいたのですが、これは拾い物
    の一冊でした。

    知的生産で稼ぎたい人や、中小企業経営者にはとくにおすすめです。

    ぜひ、お訊きしたい。この国はいつから、人を一所懸命になって雇
    う人たちが、蔑まれるようにすらなってしまったのか、と(日垣隆)

    みなさん、6月に住民税が来ることを考えていないんです。それも
    前の年の収入についての税額ですから。稼いだ年の12カ月のカレン
    ダーのなかで、翌年6月に来る分を仮計算して、資金繰りしておか
    ないとダメです(岡本吏郎)

    「いつかはレースを終わらせる」と自分自身の念頭に置いていない
    と、いつまでたっても仕事をやめられない。やはり、内部留保はき
    ちんとしておかないといけません(岡本吏郎)

    中小企業の場合、提供側がプレッシャーを感じる価格というのはキ
    ー(岡本吏郎)

    価格というのは、場合によってはひとつの商品で何種類か用意して
    もいい(岡本吏郎)

    たとえば私は、物書きとして20年あまりやっている。では仮に私が
    書くことが好きだとして……、本当は好きではないですけれど(笑)、
    タダ同然で原稿依頼を受け続けたとしたら、どうなるか。400字1枚
    100円でもけっこうですとたくさん仕事を受けていたら、あとから
    来る後輩が育つでしょうか(日垣隆)

    消費は自己表現なんです。ですからコモディティー以外の商品の価
    格は、絶対に高いほうがいい(岡本吏郎)

    新規参入は必ずあると考えてビジネスを組み立てたほうがいい(岡
    本吏郎)

    買った人が破綻してしまい、安く売り出された物件なら買ってもい
    い(日垣隆)

    稼ぐために一番いい解決策は「かけ算」しかありません(岡本吏郎)

    「噂の眞相」はもう社員がいないのに、ずっと集金しているわけで
    す。ネットに載せておくだけで口座残高が増えていく。これはおも
    しろいなと思います(日垣隆)

    5000人市場のおいしさというのがあって、ひとつは価格が高い。そ
    れと顧客ロイヤリティーが高い(岡本吏郎)

    飲食店を3年でやめるのは正解です。飲食店は3年と1日目から売
    り上げが落ちますから(岡本吏郎)

    今は「難民ビジネス」が儲かっています


    第1章 間違いだらけの会計常識 だからあなたは儲からない
    第2章 価格常識のウソ 安売りは自分の首を絞めるだけ
    第3章 資産づくりの勘違い 財産と思ったら負債だった!?
    第4章 かけ算の経営戦略 衰退産業にこそチャンスが眠っている
    第5章 経営者の資質 この社長なら会社は安心か?
    第6章 ビジネスの落とし穴 格差社会で抜きん出るには
    付録 賭け事で確実に儲ける方法
    経営も人生も肝心なことはカジノが教えてくれる

  • ◆取引費用
    ◆フロントエンドとバックエンド
    ◆マイクロ・ビヘイビア→ミクロレベルでの自己成長、小さな成功体験の積み重ね
    ◆辞め時は時間で区切る
    ◆優先順位を決める、制限時間を決める
    ◆ドミナント戦略→コンビニ等に見られる特定の地域に集中して出店して、知名度や経営効率をあげる
    ◆こばんざめ→集客力のある店舗の近くに出店
    ◆収穫逓減の法則→土地に労働、資本を投入することで得られる収穫は、投入量を増やすに従って増え方が次第に小さくなっていく法則
    ◆1000~1500はマーケットの最小単位
    ◆5000人市場のおいしさ
    ◆現代は自己愛型社会
    ◆飲食店は3年と一日目から売り上げが下がる
    ◆逆選択→売り手の本来の意図とは逆にリスクの高い買い手が集まってくる現象
    ◆上位二割は自己成長モデル

  • またおそらく役に立たない本を買ってしまった。

  • お金を稼ぐことの「現実的な」本質に満ちた本。
    カジノをお金の教育に使う、成長する人は
    「今すぐ行動する人」など、目から鱗の話題に
    満ちている。理論系ビジネス書ではなく、現実の
    ビジネス書としてお勧め。

  • 明快でわかりやすい2人の著者による、読みやすい対談。
    よい意味でしたたかに生きる、生きていることの爽快さを味わえる。
    ただ、ビジネス書全般に言えることだが、読んだ内容をどう実践するか
    読者それぞれが考えて実行しないと意味がない、その実行方法は読者に
    完全にゆだねられているという点をくれぐれも忘れないように。
    それほど、読み口は爽快だからこそあえて。

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著者プロフィール

1958年、長野県に生まれる。東北大学法学部卒業後、販売、配送、書籍の編集、コピーライターを経て87年より作家・ジャーナリスト。著書には、『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫、新潮ドキュメント賞受賞)、『世間のウソ』(新潮新書)、『ラクをしないと成果は出ない』(だいわ文庫)、『情報への作法』(講談社+α文庫)など多数。

「2011年 『つながる読書術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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