頑張って生きるのが嫌な人のための本~ゆるく自由に生きるレッスン

  • 大和書房
3.23
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本棚登録 : 235
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479392521

作品紹介・あらすじ

「自由になりたいんだ」死んだ彼は、あの日そう言った-著者が今まで考え続けてきた「平凡な毎日」の受け入れ方。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと内容の雰囲気が違う気がする

    独特な発想に違和感ありまくりだけど
    わたしが何も知らなさすぎるのかな

    この本を読んで
    つらい気持ちを経験することは
    つらい人を救えるチャンスだと思った

  • タイトルからすると割とゆるーい、スローライフのすすめのような本かと思ったが、割と真剣な内容の本だった。

    筆者の友人のK(10歳年下)は常に生きづらさを感じ続け、遂に自殺してしまう。
    そのKのことを振り返りながら自らの体験や、哲学、小説を参照しながら、生きる事について綴っている。

    「自由」という単語がたくさん出てくる、その中でも、自由は自分の中にはない自由というのは他者との間で生まれること」というのが新鮮だった。

    また、具体的には理解できていないけれども、「前向きの自由」だけではなく、「後ろ向きの自由(孤独の自由?)」も選択肢としてとっておくなど、自分に正直に生きるための方策として頭が固くならないように、思いつめないようにという意識が必要なのだと感じた。

    予期不安を感じがちなKに対して筆者のしたアドバイス。
    「いろいろなことに慣れる」
    「小さなことからはじめる」
    「もう一人の自分をつくる」
    は私は有効だと思う。

    ただ、Kの生づらさは、筆者がいる事をも大きく上回っていたのだなと。

  • ネットの世界というのは「魔法の鏡」のようなもので、人々は「世界で一番美しい女性は?」と毎日訊ねるんだが、「それは白雪姫です」という答えしか返ってこない(また、自ら白雪姫になろうとして、リア充をアピールしたりもする)。それに納得がイカナイ人がたまにいて白雪姫的無差別殺人をするのかな?って気はする。逆に苦しくて自殺してしまうとか。この本は実体験から後者向けに書かれたモノなんだろう。
    人生半分ぐらい過ぎれば諦めも出るし、自分がイチバンじゃないとか特別じゃないなんて事はわかるし、白雪姫に嫉妬もしない。だからこの本に書いてある事もそれなりに理解・実践は可能だと思うが、35歳ぐらいまでは中々難しいだろうなと思う。人生諦められない。夢とか希望とか持ってしまう。それは悪い事ではないが、いつか現実に気がつかなきゃいけないので、どこかで覚めている必要もある。逆に言えば、幻想抱かせて人を騙せるのも35歳までで、企業の採用の上限が35歳になっているのも納得できる。35過ぎたらアホらしくて仕事なんて頑張りたくない人が増大するし。
    問題はそこからの気持ちの切り替えで「ただ、日常の中で普通に自由を噛みしめて淡々と生きていくような、そういう孤独と共にある静謐な自由」これが手に入れられるか否かで人生は大きく左右するんだろうと思う。
    ※巻末の参考文献は読んでみたい本ばかりで参考になる。

  • モノの考え方が似てるなとか思いました。

  • 友人を自殺で失った過去を持つ著者による自己啓発本。
    …自己啓発なのかな?

    確かに、具体的な書名を挙げて様々な哲学者や思想家の主義・人生訓を引用して、解りやすくまた現代風に解釈して書かれているけれど。

    海猫沢めろんさんの著書を短編集しか拝読していないので、あくまでイメージではあるのですが、もっと整然と解りやすい文章を書かれる方と思っておりました。が、
    この本では時折、前後の繋がりが解りにくい所と云うか、混乱して読み難い所がありました。と云うのは、この本が単に、「頑張って生きたくない」人たちへのメッセージ本と云うよりも、
    ああすればKは死ななかったんじゃないかとか、
    自死を選ぶ人たちへの弁護だとか、
    後悔だとか、同情では薄すぎる感情的な葛藤とか慟哭とか、
    そう云ったものが滲み出ちゃってるんじゃないかなと思い至り、
    ああこれは啓発本と云うより懺悔録的エッセイなのかなとも。

    …などど、自分も友人を自殺で失っているので、思ってみたりしました。

  •  著者の友人Kが自殺したことから、「自由」について考えた経緯を記した本。Kのような生きづらさを抱える人の救いになってほしいと願わずにはいられない。「自由」についていっぱい考えてたどり着いた今の働き方のスタイルが、却って「不自由さ」につながっている私にとっても、考えの幅が広がる良い本だった。

     タイトルから、phaさん的な生き方指南書かと思ったけれど、エッセイのような、思想書のような、私小説のような様々な要素が含まれる本だった。要所要所に参考にした文献からの引用があるのだけれど、どれも秀逸で。良いエッセンスになっている。
     安易な言葉で人を前向きにしようとしてくる本のような無責任さはない。生き方を語るタイプの本って、「〜しなさい」とか言ってくるから苦手なのだけど、本著は「〜と思うのですがどうでしょう」と一緒に考えるようなスタンスだったので、信頼できるとおもった。

  • タイトルとカバーが素敵で買いました。
    あと、lifeでの著者のトークが、とても面白いので・・・。

    タイトルは自己啓発のようですが中身はどちらかというと個人的な経験をもとにしたエッセーのような感じでした。

    軽い感じで楽しんで読めました。
    あまり得られるものはなかったかな。

  • 先日、海猫沢めろんさんの「頑張って生きるのが嫌な人のための本 〜 ゆるく自由に生きるレッスン」を読みました。

    「ご本、出しときますね?」に海猫沢めろんさんがゲストで出てる回(白岩玄さんと一緒に)を見た僕は、その放送で、初めて海猫沢めろんさんの存在を知り、興味があって、今回読んでみました。

    小説ではないんですが、phaさんや大原扁理さんの本と、テーマが共通するところがある気がしますが、中身が悪いわけではないんですけど、phaさんや大原扁理さんの本のほうが実用的かなあと思ったりしました。

  • 取り上げられている人物や事例がいちいち興味深い。そのへんの生き方指南書とは毛色が違う一冊

  • 平凡に生きる勇気を持つ。
    一番楽しかった時期と、一番辛かった時期の真ん中くらいが平凡。
    大抵の人は人より際立った人生にしたいだとかより良いものにしようだとか思ってる。
    人生は平凡なもの。
    人には自意識や自尊心があるから。
    その自尊心と現実のギャップが、苦しみを生むことになる。

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著者プロフィール

海猫沢めろん(うみねこざわ・めろん)
文筆業。『左巻キ式ラストリゾート』でデビュー。『キッズファイヤー・ドットコム』で第59回熊日文学賞受賞。
ボードゲーム、カードゲームなどのアナログゲームを製作する「株式会社RAMCLEAR」創業者。

「2019年 『BL古典セレクション② 古事記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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