スタンフォードの自分を変える教室 (ブック)

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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479793632

感想・レビュー・書評

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  • 意思力を科学的にアプローチした本。意思力というと、精神論になりがちな日本人には必読の書です。

    長所:読みやすい。そして、実践できそう。読んでも実践しなければ、こういうたぐいの本を読む意味はないけれど、この本はそれすらも、乗り越えさせてくれる力がある(何と言っても意思力の本ですからww)

    短所: 実験例が結構すでに有名なものを使用してる点

    読後感の変化:かなりスッキリした気分。とにかく読んでみて下さい。

  • こんな授業を受講できているスタンフォードの学生は誠に幸せで、流石優秀な人材が集まり、生まれる大学の授業だなぁと感嘆が思わずもれるほど“美しい”内容の本である。

    人の意志の力、弱さ、なぜ怠けてしまうのか、食べ過ぎるのか飲み過ぎるのか、タバコを吸ってしまうのか。誰しもが変えたいと思っている自分のダメなところ、それはいったい脳のどんな働きによってもたらされているのか、その仕組みを理解する旅に誘ってくれる一冊。

    良いことをしたあとに、自分にご褒美と言って罪のライセンスを自らに付与してしまう。
    明日の自分、将来の自分を今この瞬間の自分と切り離し別人格と捉えてしまい、過剰な期待をかけてしまう。
    疲れている時、気分が落ち込んでいる時にハマる“もうどうにでもなれ”という自暴自棄は、全ての人に平等に振りかかる災難。

    仕組みさえわかれば、対処の方法はある。あとはこの本を読んでやるかやらないか、習慣化するまで繰り返し読みながら、何度も失敗しながらチャレンジは続けたいものである。

    若い時に読んでおけばというコメントがあるが、若いも老いもなく読んだその日から実践し、自分を変えていく糧とできると良い。

  • 意志力などをどうやって維持するか、
    そのあたりを科学的な視点で明らかにしているのが面白い。
    10章に分かれているので、一つの内容を一週間ずつかけて
    再度読み直して、コツコツと理解するのが、表面的な
    理解にならない方法かもしれない。
    自分をどう甘やかすか、どう律するかのあたりは、
    一筋縄ではいかないので、そのあたりも
    時間をかけて習得していこう。

  • ≪目次≫
    イントロダクション「自分を変える教室」へようこそ
    第1章  やる力、やらない力、望む力~潜在能力を引き出す3つの力
    第2章  意志力の本能~あなたの体はチーズケーキを拒むようにできている
    第3章  疲れていると抵抗できない~自制心が筋肉に似ている理由
    第4章  罪のライセンス~よいことをすると悪いことをしたくなる
    第5章  脳は大きなウソをつく~欲求と幸せを勘ちがいする理由
    第6章  どうにでもなれ~気分の落ち込みが挫折につながる
    第7章  将来を売りとばす~手軽な快楽の経済学
    第8章  感染した!~意志力はうつる
    第9章  この章は読まないで~「やらない力」の限界
    第10章 おわりに~自分自身をじっと見つめる

    ≪内容≫
    「意志力」について、心理学・脳科学・経済学などの科学的成果を駆使して、自分の人生を「よいもの」に変えていく処方箋。(スタンフォード大学の授業の講義が基)
    分かりやすく、噛み砕いた内容であり、全部の章を実践するのではなく、自分に必要と思われるところをやってみるように書かれている。
    章の最後にはポイントが1ページにまとめられ、「マイクロスコープ」「意志力の実験」という、実践の仕方を確認してあるので、そこだけ拾い読みするのもありかもしれない。

  • 意思力について科学的に説明している。自分が何故、ダイエットにたびたび失敗するのかわかった気がした。

  • ネタバレ(印象に残る)

    ◆失敗するときの自分の感情
    失敗するときの心理状況を覚えておけば
    次回に活かすことが可能となる。原因を特定する。

    ◆意志力=やる力・やらない力・望む力

    ◆前頭皮質=やるべきことをやるようにしむける

    ◆2つの自己
    1つは、原始的な本能を司る自己、
    1つは、理性的な自分の欲望を制御する自己、
    人間の進化に伴い後者があとから付け加えられる。

    ダイエット出来ない人は、前者の本能(食料を蓄えたい)が
    後者のダイエットしたい気持ちを勝ってしまう。

    前者が全く不要ではない。(防衛本能など)

    <1章>
    汝を知れ。
    物事を選択した瞬間を振り返る。
    頭の中が整理出来ない→衝動的で安易な結論を出す。
    長期的な結論を出すには、落ち着いた脳を保つこと。

    ◆瞑想=自制心を高める最重要行為
    自制心を鍛えることは可能。
    繰り返し脳に刺激を与える。瞑想も効果的。
    前頭前皮質へ血流を高める。脳は変わっていく。

    瞑想方法=①静止して座る②呼吸に意識を集中
    ③呼吸している感覚を掴み、気が散り始めたら意識。

    <2章>
    意志力の本能。
    依存症の人は依存の対象のモノを与えられると
    脈拍が下がる(副交感神経)=脳が落ち着いている。
    普通は拒絶したいモノ→交感神経が働き、脈は上がる。
    上記の人は意志が弱いため?

    内的な感情を理解し、脳に情報を与える。

    ◆対処方法
    呼吸を遅らせるだけで、自制心を高めることが可能。
    外へ出て運動するだけで、脳は成長する。
    よく眠る。リラックス=横になって呼吸を意識するだけで十分。

    <3章>意志力は限られた資源
    意志力には限りがある。(使い果たすと抑制がなくなる)

    脳の血糖値が下がる=
    原始的な背景では空腹時(食料がなくて)
    現代では脳(意志力)の使いすぎ(夕方以降など)
    (ナッツなど低血糖のものを補給することは重要)

    意志力を鍛える。(難しいほうを常に選択する)
    やらない力を鍛える=常に利き手を使わないなど
    やる力を鍛える=毎日必ず何かをする(毎日瞑想など)
    自己監視を強化する=自分のログをつける。

    ◆疲労感
    運動による疲労感は、脳が過度の疲れを恐れて抑制をかけているだけで、限界ではない。早い段階でアラームがなるだけ。
    同様に意志力のアラームも初期は無視出来る。無理はだめ。

    ◆望む力
    意志力を高める方法は望む力を高める。
    ①このチャレンジが成功すれば、どんな良いことが?
    ②〃 誰の利益になりますか?
    ③今は大変でも、いずれ楽になる自分を想像する

    <4章>罪のライセンス
    ◆人は正しいことをすると、悪いこともしたくなる。

    良いことをした、と判断した後には
    少しぐらい悪いことをしても・・・と考えるのが人の本質。

    ①意志力による行動の結果に是非の判定をしない。
    ②今までの結果より、行動の理由にフォーカスを当てる。
    (結果が良ければ満足し、怠ける。行動の理由には、先を見た視点のため、怠けるキッカケにはならない:
    例ダイエットの痩せ始め)

    ◆あとで取り返せると考える
    人は、今日よりも明日は頑張れると、勘違いしている。
    ほぼ100%の人が。

    先延ばしにしてしまうのは、上記が原因。

    対策:明日も今日と同じ行動をする。と決める。
    明日とは言わず、これから1ヶ月、1年間同じと考えると
    目の前のお菓子に伸びる手も、抑えることが出来るのでは。

    ◆良い言葉に騙されて、悪いことをしていないか
    ECO=低消費電力と言われて、必要無いものまで購入?
    低カロリー=お茶を飲めばいいのに、0カロリーの炭酸を飲んでいない?
    サラダ=ハンバーガーと一緒にサラダを食べて、満足していない?
    例:メニューにサラダが掲載されていると、高カロリーの物も売れていく。(人が自分を正当化するため)

    雑談:ペナルティ制度
    保育園のお迎え時間の遅刻に罰金制度を導入
    →お金を払えば済むと、堂々と遅れる人が増えた。
    アホな保護者=遅れる権利をお金で買ったので、遅れても悪いと思わない。。。

    <5章>脳が大きな嘘をつく
    人間は報酬を得られそうな予感を感じるとドーパミンを発する。
    そして実際に手に入れた時に満足感を得られる思っているが
    それは全くの勘違い。

    理由:これも原始的な話になるが、
    空腹時に食料を見ると、手に入れたいのが原始的な話。
    現代は、物がありふれているので、この欲求が強すぎると
    たちまち、太ってしまう。
    性的な話にも、同じ理屈が成り立つ。
    メールチェック、SNSの反応の確認、youtubeの動画検索,
    ネットサーフィン・・・

    ポイント>
    自分のドーパミンのトリガーとなる対象物を探す。意識する。

    ◆ドーパミンを意図的に使う企業達
    香り=食欲を掻き立てる
    広告・値札=今、買えばお得かも・・・
    逆に、恐怖心を和らげるため、病院で良い香りを使うなども。

    これらを見極めることで、やらない力を高めることは可能。

    ◆逆に利用してみる(退屈な作業にドーパミンを起こさせる)
    例:依存症の患者の治療継続率に悩んでいた時、
    治療後に$1~10のくじを引かせたところ、治療率が格段に上がった。
    一定額の奨励金を渡すよりも、思いがけない金額を期待するほうが(奨励金よりも少なくても)効果は圧倒的。

    常に思いがけないご褒美を期待させることが、やる気を高めることに効果的である。

    ◆欲望の表・裏側を知る
    ドーパミンが出ている時、
    一方では、手に入れたいという高ぶる感情
    一方では、失いたくない不安な感情。
    実は大きなストレスを脳は感じている。

    欲望によって、自分がどこへ向かおうとしているのか
    冷静に見極められるかどうかが重要。

    <9章>○○を絶対考えないでください。
    すると、○○が頭から離れなくなる。

    思考や感情を抑えつけることは、逆効果。

    ◆ポイント
    欲求・感情を受け入れる。
    否定せず、認めて、受け入れ、自分の感情を知る。
    それから、どうしようかを考える。
    自分にとって大切な長期的な目標に焦点を当てていく。

    ◆やらない力→やる力に変換する
    遅刻しない、というやらない力を
    朝一番に出勤する、というやる力で考えてみる。

    ◆欲求の波を乗り越える
    欲望を感じた時、冷静に自分の感情に意識を向ける。
    無理に拒絶せず、しかし、欲望通りに行動もせず、
    感情のみ受け入れて耐えてみよう。

    <10章>
    自分自身の感情・自己に意識を向ける。
    惰性で、なんとなく、無意識にやってることの多さに
    まず気づくことから。

    この本、最高です。ちゃんと買って残りレビューします。

  • 自分は意志が弱い人間だ、と思っていましたが、この本で紹介されている数々の実験結果を読んだことで、私も意志力をコントロールすることができ、今までとは違った自分に変われそうだ、という自信がつきました。
    自分の欲望や意志力と、じっくり向き合っていく、実践型の本。
    「なぜ自分はいつも目標達成できないんだろう?」って、自分を責めてしまいがちな人にオススメです。

  • 平積みにされていたのが目にとまった。こういうのは普段立ち読みで済ませるのだけれど、著者のウィットが気に入ったのと、だんなに読ませようと思い購入。分かりやすいし読みやすい。一気読みより実践しながらの一章ずつ読みが良さそう。くれぐれも読んだだけで達成感を味わってしまわないように。笑

  • 9章までのエクササイズ、矛盾している内容もあった気がするけど、自分にあったものに取り組みなさいということだと思う。一つ一つの実践も大事だけど、自分の行動を「意志力」として客観的に捉えて向き合うことが一番大事なことだと感じた。自分を見つめ直すのには、なかなか有益だった。

  • 人生が変わるらしい。
    そう思って読み進めてみる。ふむふむ・・・?
    人間の行動は「意思力」で決まる。この「意思力」をどう、どのように、どのような方法で、効率よくコントロールするかによって、つまり行動に直結するらしい。本書では、コントロールの方法論を曰く「事実=データ」により論証している。
    が・・・
    その事実=データ=実験によって導かれた結論が何となく信用できない。被験者がどれくらいの実験なのか示されていないとか、文章の中のたとえが突飛過ぎて想像に難しいパターンが多く、納得できる説明ではなかったっため、自分の中で消化できなかった。
    引き込まれないので集中できないし、時間ばかりかかるし、、、
    何も残らなかった。

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著者プロフィール

スタンフォード大学でヨーガ、心理学、健康な背骨のためのクラスなどで教える受賞指導者。心身科学や健康運動のリーダーであり、ヨガ、フィットネス、ヘルスケア専門家のための教育やティーチャートレーニングに貢献している。『International Journal of Yoga Therapy』の編集長であり、『YogaJournal』や『IDEA Fitness Journal』などに記事を頻繁に執筆している。
マクゴニガルのウェブサイト:http://www.kellymcgoniga.com

「2014年 『ケリー・マクゴニガルの痛みを癒すヨーガ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ケリー・マクゴニガルの作品

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