地球と存在の哲学: 環境倫理を越えて (ちくま新書 83)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480056832

作品紹介・あらすじ

自然と人間の危機を問い直す立脚点はどこにあるのか?地球がつねにすでに我々の住む風土である以上、人間の倫理はそこから出発しなければならない。人間は生態系や社会の尺度から個人の意識の尺度まで、重層する尺度のなかを生きている。それゆえ、人間の生は生態系のレヴェルの尺度に「没入」してもいるが、同時にそこから意志的に「出現」できる実存的な存在でもある。自然を客体化したテクノロジーの思想や逆に自然を主体化したエコロジー的全体論を越えて、その彼方に近代性を越える風土の倫理学を構想する意欲的な試み。

感想・レビュー・書評

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  • 「環境倫理」というキーワードに惹かれて手にした本。きっと書評かなにかで目にして手にしたのだと思う。地球環境への倫理的な根拠を解明するというコンセプトには興味があるのだが、何を書いているのかよくわからないのでまことに残念な本。きっと詰め込みすぎたのが原因ではないかな。網羅的に議論したいという気持ちはわからなくもないけれど、入れものは新書なんだし。テーマを章またはその下の節のひとつに絞って書いてほしいくらいだ。翻訳は苦労した後がうかがえるけど、凝りすぎて読者の理解を誘うことからは遠くなってしまっている。原文を読んだ方がわかりやすかったりするのかもと思ったけど、原著のコピーライト表記が本の中に見当たらないので、原著が何語で書かれた何というタイトルの文章だったのかを知ることができない。

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著者プロフィール

オギュスタン・ベルクAugustin Berque:フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)名誉教授。1942年モロッコ生まれ。1969年に初来日し、以降、北海道大学講師、宮城大学教授などを歴任し、通算数十年日本に滞在する。和辻哲郎の著作『風土』から大きな影響を受け、自然にも主体性があるという「自然の主体性論」を提唱。2018年コスモス国際賞授賞。

「2021年 『BIOCITY ビオシティ 88号 ガイアの危機と生命圏(BIO)デザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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