中華料理の文化史 (ちくま新書 124)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 87
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480057242

作品紹介・あらすじ

フカヒレの歴史はせいぜい三百年、北京ダックはたかだか百年あまり。ではそれ以前の中華料理とはどのようなものだったのか?異民族との交流により中華料理は大きく変貌してきた。見知らぬ素材やレシピという異文化を中国人は貪欲にとりこんだ。中華思想も蛮夷の料理は拒まなかったのである。中華料理のなかにはハイブリッドな中国文化のエキスが濃縮されているといっても過言ではない。孔子の食卓から開放経済下の新香港料理まで、中国の風土、異文化交流という大きな視野から描きだす、芳醇な中国文化史。

感想・レビュー・書評

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  • 中華料理の歴史。古いと思っていたものが意外と新しかったり、いろいろと変化もあったり、面白かったです。外からの影響も結構あるのだなあ。

  • 2017/11/16 19:05:03

  • 春秋戦国時代から明清時代までの食文化の変遷を書いている。雑多な事項を書き連ねているといった感じで、正直言って読了後頭に残らないのだが、孔子の時代は飯は手で食べていたとか、犬食文化が廃れたのは犬を尊ぶ遊牧民族の流入の影響だとか、西南地方で唐辛子が食べられ始めたのはせいぜい18世紀、料理書に出てくるのは19世紀からでしかも庶民の間に広まっていたとか(しかし湖南出身の曾国藩は激辛好きだったとか)、雑学としては気軽に読める。

  • 小説のネタ探しに読みました。
    僕らが中華料理というものに対して漠然と抱いている先入観が、補強されたり覆されたりしてちょっとした興奮を味わえます。
    特に、中国の食文化と「犬食い」の関係についての章は読みごたえがありました。

  • [ 内容 ]
    フカヒレの歴史はせいぜい三百年、北京ダックはたかだか百年あまり。
    ではそれ以前の中華料理とはどのようなものだったのか?
    異民族との交流により中華料理は大きく変貌してきた。
    見知らぬ素材やレシピという異文化を中国人は貪欲にとりこんだ。
    中華思想も蛮夷の料理は拒まなかったのである。
    中華料理のなかにはハイブリッドな中国文化のエキスが濃縮されているといっても過言ではない。
    孔子の食卓から開放経済下の新香港料理まで、中国の風土、異文化交流という大きな視野から描きだす、芳醇な中国文化史。

    [ 目次 ]
    序章 変わる中華料理
    第1章 孔子の食卓―春秋戦国時代
    第2章 ラーメンの年輪―漢代
    第3章 食卓のビッグバン―魏晋・六朝時代
    第4章 犬肉を食うべきか食わざるべきか―隋唐時代
    第5章 羊肉vs豚肉―宋代
    第6章 箸よ、おまえもか―宋元時代
    第7章 ああ、フカヒレ―明清時代

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 色々と覆されたw 中国の食文化は面白い。

  • 中国料理の不思議がわかるよ。
    四川は唐辛子の歴史が浅いくせに中国4000年の歴史とか言うんだぜ。

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著者プロフィール

張競(ちょう・きょう)
1953年、上海生まれ。上海の華東師範大学を卒業、同大学助手を経て日本へ留学。東京大学大学院総合文化研究科比較文化博士課程修了。東北芸術工科大学助教授、國學院大学助教授を経て、明治大学教授。専攻は比較文学・比較文化、東アジア文化交流史・文化史。1994年『恋の中国文明史』で読売文学賞(評論・伝記部門)、95年『近代中国と「恋愛」の発見』でサントリー学芸賞(芸術文学部門)を受賞。
他の著作に『海を越える日本文学』(ちくまプリマー新書)、『異文化理解の落とし穴』(岩波書店)、『美女とは何か』(角川ソフィア文庫)、『夢想と身体の人間博物誌』(青土社)、『詩文往還 戦後作家の中国体験』(日本経済新聞出版社)など多数。

「2023年 『羅針盤なき航海』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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