- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480061928
作品紹介・あらすじ
九〇年代、日本の製造業は凋落し、代わって米国の製造業が復活を遂げた。その推進力となったのが米国型の技術経営(MOT)である。だが、ネットバブル崩壊を機にMOTは限界を示しつつあり、いま世界の企業はMOTを超えた経営モデルを模索している-。本書では、八〇年代以降の技術経営の変化をフォローしながら、トヨタ、キヤノン、サムスン、デルなど、不況下でも高収益を続ける優秀企業を検証し、技術力によって競争優位を確保するための新たな「技術経営」を探る。
感想・レビュー・書評
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技術経営、が何かということは何となく分かった気がするけれど、それ以外は全体的に同じような意味のないことを何度も繰り返していた印象。
技術経営の課題が何かというのが一番の主題みたいだけれど、結局今のままではダメだということしか言ってない気がする。
面白いものではなかった。
160923詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
技術経営について、東西の文化論、各国の技術政策比較、キャノンやトヨタといった企業の事例など、様々なピントに照準を合わせ解説している。
ただ、技術経営「第三の道」に、文化や習慣等、非技術要因が鍵になってくるとの指摘は教科書レベルであって、提示する今後の施策の方向性にも具体性がない。文化論、精神論にまで話を拡げているが、根拠薄弱に思えるところも。コンサル、教授の視点を活かしてもっと分析的に書いてほしかった。 -
技術開発の世界的な推移や特徴についてが中心にあり、そこから技術経営がどうあるべきか、プロの技術者は何を考えなければならないのか、を示している。 MOTを学ぶための本というよりは、日本の技術はどうあるべきかを指示している。非常に地味ながら名著。
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IAの学生は人は読むといい。
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『技術経営の挑戦』(寺本義也、山本尚利、2004年、ちくま新書)
「技術経営」(management of technology)とは、「技術競争力で競争優位を確保する企業経営」のことである。本書は技術経営について、日本の技術経営の歴史、日米比較、技術経営の担い手などを解説したものである。
(2010年1月20日) -
機械を専攻する理系の大学院生にとって、技術経営は他人事ではない。大抵の大学院のカリキュラムには「技術経営」という言葉を冠した講義が存在するし、「将来的には技術経営がやりたい」といったことを述べる学生は多い。もちろん、こういう本に手を出す私も、そのような大学院生の一人である。
本書をざっと読んだところ、著者の狙いは技術経営のメソッド論を展開することにはないようだ。どちらかといえば、技術経営という概念の変遷・変容に焦点を当てることに紙幅を割いており、その上で、日本企業が復権を果たすためには、如何なるパラダイムが必要とされるのかについて、著者なりの結論を導いている。目新しさはないけれども、技術経営について考えてみたい大学生などにはお勧めなのではないだろうか。個人的には、結構楽しんで読めました。