現代語訳般若心経 (ちくま新書 615)

著者 :
  • 筑摩書房
3.67
  • (62)
  • (92)
  • (113)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 1065
感想 : 102
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063199

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読みやすい様に書かれてると思うけど、一つ一つの言葉の読み方、意味が難しい。
    ただ般若心経がなんなのかは漠然と分かった気がする。

    仏教の本は初めてだったが、興味が持てた。
    知識を持った後でもう一度読んだらより楽しめると思う。

  • 2021.03 『世界の古典 必読の名作・傑作200冊』より
    http://naokis.doorblog.jp/archives/Koten_SatoMasaru.html

  • 般若心経の訳本として分かりやすい。仏教の基本知識である四諦や十ニ縁起、六根、六境についても説明がある。
    また、音唱することこそが、本来の意義であることも書かれており、実践の道を示してくれる良書。

  • 般若心経について、詳しい意味(大本ベース)の説明、読み下し(小本)、そして実際に唱える際の音読の読み方までコンパクトにまとめた一冊。

    知恵、真理に近づきたいと努力するなら、研究するにはよい自習書だと思います。

  • 般若心経自体は、素晴らしい考え方が詰まっていてよかったが、読みにくい文章だった。もっと読みやすい訳の本があると思う。

    例えの多用や、平易な言葉で書こうとするあまり、回りくどくなっていると思う。

    例えも、一つ一つの内容が十分に検証されているように思えず、納得感が薄い。その点が気になって、般若心経自体の内容が入ってこなかった。

    般若心経を分かりやすく説明しよう、という意欲は感じるが、私には上手くいっているとは思えなかった。

  • 般若心経の解説本ですが、もっとわかりやすい本があると思います。

    1.この本を一言で表すと?
    ・臨済宗の僧侶にして作家の玄侑宗久氏による般若心経の現代語訳解説書。

    2.よかった点を3〜5つ
    ・ちなみに日本では、「般若」というとあの角の生えたお面を想いだす方も多いかと思うが、あれは女性の嫉妬の究極を表したお面で智慧とは何の関係もない。ただあのお面を得意とした彫り師が般若坊という名前であったため、「般若のお面」と呼ばれたに過ぎない。ゆめゆめ混同しないでいただきたい。(p13)
     →本論と関係ないが、今まで知らなかったので面白く感じた。

    ・我々の脳に現象した「受・想・行・識」はあくまでも主観と客観との関係性のなかの産物。私たちが感じる「ありのまま」など、けっして「本当のありのまま」ではないということなのです。(p59)
     →「ありのまま」などない、というのは面白い考え方

    ・つまり、私は、「空」というのは「いのち」のまま、「色」というのはそれに脳が手心を加えた現象なのだと申し上げてきたつもりです。いや、脳というより、「私」と云うほうが正確ですね。(p154)
     →「色」というのは主観ということで、脳つまり私が判断しているものということ

    ・「私」を「いのち」そのものと錯覚したり、あるいは「私」の思いで「いのち」や「からだ」を支配しようというのが、一番困った勘違いなんです。難しい言葉で云うと「?倒夢想」ですね。(p160)
     →悟りの領域の感覚か?

    ・意味を忘れて「般若心経」を音読してください。(p194)
     →意味など深く理解するよりも、音として脳に染み込ませるべき

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・人が成長するとは、むろん多くを知ることではありません。無始とよばれる始めなき「いのち」を支える関係性をいかに実感していくか。それ以外に人間の成長する道はないはずです。(p201)
     →成長については、他にも考え方はあると思う。これしかないという言い方には違和感がある。

    ・意味を考えず、音で感じよ、というのはなんとなく理解できるが、この本自体を否定することにならないか?

    3.実践してみようとおもうこと
    ・特になし

    5.全体の感想・その他
    ・もう少し簡単に理解できるかと期待していたが、哲学的内容なため、理解が難しかった

  • 衝撃的だったし、一度では理解しきれないので、読後即座に二度読み。即座に二度読みは人生初。まだ理解はできていないと思うが。

    1.自分が、自分が、、の現代にあって、「「私」をなくすことが幸せ」と説く。


    2.今まで常に何かを得よう、勉強しよう、とがんばってきたような気がするけど…

    ―どうしても私たちは、なにかを学ぶ、知識を得る、という次元で全てを処理するクセがついています。これも大脳皮質の強力な支配体制のなせるワザなのでしょう。本物の「いのち」の上に息苦しい虚構を作っていることに、なかなか気づかない。しかも「得た」と思うのは常に「私」です。タメになった、などと思っているうちはまだまだ「般若波羅蜜多」には程遠いのです。

    ―智も無く、亦得ることも無い

    ―般若とは、裸の「いのち」が本来もっている生命力への気づきでもあります。「空」というのは、「私」というものを抜きにした事象の本質的な在り方なのです。それを感じる主体は自他の区別がつかない状態で全体に溶け込んでいます。

    3.他に、ただ唱えること、それによって感じること…という節があって、これに関しては、まだよくわからないが。

    これだけを妄信してもいけない気がするが、
    行きつく先はこれなのだと知っておくと、実に楽になる気がする。私こそが、色んな悩みとか、不安の根源なのだと知っておくと。

  • 1 「般若心経」(大本)の訳
    2 「般若心経」(小本)の訳
    3 「般若心経」(小本)の書き下し

    著者:玄侑宗久(1956-、福島県三春町、臨済宗僧侶)

  • 平易な文章で非常に解りやすく般若心経を解説。般若のお面と般若心経は全く関係ないことを初めてしった。また量子力学など科学的視点からの解説もあり、非常に納得感があった。まあ般若心経が合理的知性を超えたものであるので、納得感があるという表現はまだまだなのだが・・・とても良い本ですお薦め。

  • これはこれで仏教入門としてはいいと思うのだけど、僕が求めていたのとは違う。もうちょっと「原典」に忠実な訳を知りたかった。

全102件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

一九五六年福島県生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒業。八三年、天龍寺専門道場入門。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺住職。花園大学仏教学科および新潟薬科大学応用生命科学部客員教授。二〇〇一年「中陰の花」で芥川賞を、一四年「光の山」で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に、『禅的生活』(ちくま新書)、『荘子と遊ぶ』(ちくま文庫)、『やがて死ぬけしき』(サンガ新書)、『竹林精舎』(朝日新聞出版)などがある。

「2020年 『なりゆきを生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

玄侑宗久の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×