- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480067029
作品紹介・あらすじ
戦後の世界には、常に米国が最強という「柱」があった。軍事的に経済的に、文化的にも他国を圧倒した米国が戦後世界を取り仕切った。旧ソ連との冷戦に勝利し、日本の経済的挑戦をも退けたことで、盤石と思われたその地位が、しかし今、揺らいでいる。米国の影響力が減退する中、世界は新たな秩序を模索し始めた。いっぽう日本は、ますます米国依存を深めているようにも見える…。外交と国防の大家が激動の国際政治をリアルな目で俯瞰。新時代の針路を読み解く。
感想・レビュー・書評
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戦後の世界には、常に米国が最強という「柱」があった。軍事的に経済的に、文化的にも他国を圧倒した米国が戦後世界を取り仕切った。旧ソ連との冷戦に勝利し、日本の経済的挑戦をも退けたことで、盤石と思われたその地位が、しかし今、揺らいでいる。米国の影響力が減退する中、世界は新たな秩序を模索し始めた。いっぽう日本は、ますます米国依存を深めているようにも見える…。外交と国防の大家が激動の国際政治をリアルな目で俯瞰。新時代の針路を読み解く。
序章 世界は今、歴史的な変動期にあります
第1章 情報革命は国際政治に影響するでしょうか
第2章 「アメリカの時代」は終わるのでしょうか
第3章 「アメリカ時代の終わり」で世界秩序はどうなるのでしょうか
第4章 平和的手段の構築は可能でしょうか
第5章 日米四つの脅威をどう考えればいいでしょうか
終章 これまで述べてきたことを総括したいと思います詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016.06―読了
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2009年に発足した民主党・鳩山政権の外交ブレーンを務め、20万部を超えるベストセラーとなった『戦後史の正体』や『アメリカに潰された政治家たち』などでアメリカ陰謀論を立て続けに糾弾する外務省OBの著者が、アメリカの凋落と中国の進出という現実に際して日本の針路を説いた一冊。「ロッキード事件から郵政民営化、そしてTPPに至る全ては米国の陰謀だった」と主張する反米派である一方で、「尖閣諸島は日本固有の領土ではない」という眉中思想も併せ持つ著者には反論も多いが、リベラル派の元外交官による洞察(どうさつ)は大いに意味深い。大戦後も相変わらず朝鮮半島やベトナム・イラクなどで次々と戦争を仕掛ける米国の正体に触れ、その米国に歩調を合わせる日本政府と官僚の問題を鋭く暴き出している。日米安保条約や米国の核の傘を信じて疑わない人々にとっては「目からウロコ」の書と言える。
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・有史以来、産業革命までは中国とインドが世界のGDPの約50%以上を常に占めていた。歴史的に見るとこの2カ国の台頭は普通のことである。
・AIPAC(アメリカイスラエル公共問題委員会)は、全米最大のロビー団体。政治家への資金援助も最大。オバマも会合で演説。 -
ソ連崩壊崩壊後、アメリカの一強時代が到来した時期もありましたが、現在の世界情勢はそのようなことにはなっていません。
アメリカ時代の終わりで世界秩序はどうなっていくのか、日本の安全保障を考えていくうえで、きちんと世界で起こっていることを分析しておく必要があります。
世界中の政治家、外交・国防・学者の言動をあらゆる角度で見ていかなければなりません。
そういう意味で、元外交官の書いたこの本は示唆に富むものであり、一読の価値はあるでしょう。 -
世界の二大大国の話。
日本人はひたすら対米追従であるが,それへの疑問符を発した本。
中国は巨大なマーケットであり,世界の中心的存在になっていくことにもはや疑いはない。中国との戦略的互恵関係を築くべきである。領土問題等は一旦棚上げである。それが現実的な選択であろう。
尤も,領土の問題はそううまくいかないであろうが・・・。 -
これからの世界は大変化の時代にあり、米国一極支配が終わりアメリカ衰退後の中国台頭時代の世界観を分かり易く解説されていた。
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筆者といい佐藤優氏といい、分析の客観性が提言になると鈍るのはオシントの限界なのか。
両氏ともさらに、自分のキャリア周辺分野になると逆に体験が邪魔をするのか客観性が低くなる傾向を感じる。
過去の書籍と比べて新しいこともあまり見えず、少し残念。 -
「いろんな意見を紹介」とか言いつつ自分の考えを広めてる感じがウケるな笑 いつも通りの主張。