- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480073075
感想・レビュー・書評
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コンビニや飲食店で働くアジア系の外国人を目にする機会が2010年ごろから急に増えて、今では当たり前になった。
その事象がどういうふうに起こっているのか、街中で見かけるベトナムなどから来ている人たちが、なぜ日本に来ることになったのかを知りたくて、この本を読んだ。
わかったのは以下
・ベトナムと日本の経済的な差があること(ベトナムは大卒でトップの月収でも3•4万程度)
・そのため技能実習で日本に来て最低賃金でも働けると、ベトナムでは到底稼げない金額の貯金ができること
・実際にそれで家を建てるベトナム地方出身者の人たちが多いこと
・一方で、この格差状況や「技能実習」というシステムの形骸化は問題であること
なお、コンビニで働く外国人の人については「コンビニ外国人」という本もあるようなので、そっちを読んでみようと思った。
本書の、技能実習生というシステムの仕組みや実態についての解像度はとにかく高く、まるで一冊の専門書のようだなと読み進めるほどに感心した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
☆2021/02/08読了。
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3.72/203
内容(「BOOK」データベースより)
『中国にかわり技能実習生の最大の供給国となったベトナム。「労働力輸出」を掲げる政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。多額の借金を背負ってまで来日した彼らの夢は「三〇〇万円貯金する」こと。故郷に錦を飾る者もいれば、悪徳ブローカーの餌食となる者もいる。劣悪な企業から逃げ出す失踪者は後を絶たない。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材し、単純労働者の受け入れ先進国・韓国にも飛んだ。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。』
『ルポ 技能実習生』
著者:澤田 晃宏
出版社 : 筑摩書房
新書 :272ページ
発売日 : 2020/5/8 -
技能実習の実態のみならず、ベトナム現地の送出機関の詳細もわかりやすく記載されている。また、技能実習廃止論者は韓国の雇用許可制の導入を訴えるが雇用許可制にも問題があることを指摘。マスコミで技能実習制度が叩かれているが、この本を読めば理解が深まるので一読をお薦めする。
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SDGs|目標8 働きがいも経済成長も|
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/765776 -
諸外国から奴隷制度と批判される我が国の技能実習制度とは、いったいどんな制度なのか外国人労働者は、どう感じてのか、実態を知りたかった。
ベトナム実習生の実情について、現地の状況など良く分かりました。特定技能制度が始まり、コロナの見通しが経ってくると、社会はどのように動いていくのだろうか?
ただ、裏金や接待のために技能実習生の借金を背負わせているような馬鹿な制度は認める訳にはいかない。呼称が変わって、出稼ぎではなく、日本に夢を持ってくる若者たちが明るい未来を描ける制度になって欲しいものだ。 -
366-S
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