親は選べないが人生は選べる (ちくま新書 1699)

著者 :
  • 筑摩書房
4.19
  • (6)
  • (7)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 123
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480075253

作品紹介・あらすじ

どんな人も、生まれる環境や親は選べないが、そこから自分の人生を自由に選ぶことはできる。カウンセリング経験豊かな精神科医が「親との別れ方」を指南する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 高橋先生の著書を読むのはこれが4作品目。

    自分は愛着の否認が強く、両親と愛着関係を築けなかったことを改めて実感した。

    「べき」が強すぎることにずっと悩み苦しんできたが、「べき」に縛られていると死にたくなる、ということが書かれていてなんだか安心してしまった
    自分が頭がおかしいのではなかったのかな?と。

    「心の法則」についてもっと理解を深めたい


    この作品も何度も読み直そうと思う

  • 精神科医である高橋和巳氏による、「心の成長」の解説書、といえると思います。

    心の成長には、母親(主な養育者)との結びつきが大切であるがゆえに、タイトルの前半が「親は選べない」となっているのだと思いますが、その結びつきがうまくいかなくても、適切なフォローがあれば、心は健全に成長し得るという意味で、タイトルの後半は「人生は選べる」となっているのだと思います。

    とても丁寧で優しさにあふれた本ですし(誤植はちょいちょいありますが(苦笑))、人とつながるための3つの心の考え方や、「葛藤」との向き合い方などは、心が健全に成長している人であっても、心を理解する分解能を上げるために役立つものだと思います。

    高橋氏の著書は、他にもあるようなので、それらも読んでみようと思います

  • 143/タ

  • タイトルに惹かれて購入。
    発達心理学の本が読みたいと思っていたが、それとは全然関係なく買ってみたら発達心理学について書かれた本だったので、買うべくして買ったんだなと思う。

    普通の家庭で育った人と虐待されて育った人のそれぞれの発達段階での行動や感じ方を比較して何故そう言った結果になるのかを「心の法則」としてまとめている。
    そして自分を不幸にしてしまう「心の必然性」に気がつけば、それを変えられると説いている。

    自分のこれまでの状況と今を読みながら思い返して何度か泣いた。
    「安心」について触れているが、自分にはその安心がどの段階でどう言った環境や親の対応だったから無かったのかを理解しやすくなった。
    涙が出るのは心を動かされている証拠なので、もう一度読もうと思う。

    事例として紹介されるエピソードで、どうしたら状況が良くなったと言うのがサラッと書いてあり、そこが一番大変なところだと思うので詳しくりしたいと思い少し物足りなさを感じたが、この本で掘り下げる部分では無いので仕方ない。

    買って良かった。

  • 倫理学的な内容かと思い手にとったが、発達心理学的内容だった。興味深いのは「欲求」と「規範」と「葛藤」の関係。
    結論としては、世界にある一貫性を見つけ出す事によって、それが心の一貫性と合致して安心を得られるとの事だが、そもそも「一貫性」なんてものがあるのか?と疑ってしまうと、それを見つけ出すことは不可能だし、一生不安のまま生きていくことになるのかもしれない(「それが人生」という気もしないでもないが)。心理学が科学かどうかという問題にも関わってくるが、内容的にはややスピリチュアルな印象もなくはない。
    最終的にはつながりが絶たれる「死」の問題に行く付くわけだが、神仏やさらには国家のために死ぬというロジックが「永遠のつながり」をある意味保証してくれると信じられる人には、それほど恐ろしいものではないということも理論上は理解できないこともないように思えた。

  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1699/K

  • 143||Ta

全10件中 1 - 10件を表示

高橋和巳の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×