算法少女 (ちくま学芸文庫 エ 11-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480090133

感想・レビュー・書評

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  • 「Q.E.D. 証明終了」という漫画で和算・算額についての物語を読み、和算について楽しくとっつきやすく知ることができる本を探していてたどりつきました。和算を題材に、和算が得意な女の子の成長を見せてくれるおはなし。素敵な児童文学だなと思いました。

  • 問題を解こうとしなければ、2〜3時間でさらっと楽しめる子供向け時代小説。具体的に登場する算法問題は数も少なく、解き方があるわけでもないので、元になった同名の算法書にもあたってみたくなった。

  • タイトルの『算法少女』というのは江戸時代に13歳の女の子が書いた実在した和算書。
    その『算法少女』の成立をめぐる史実を下書きに、江戸の生活や学ぶ喜びがイキイキと描かれている。
    13歳の少女ながらも自分で決断し行動する勇気は男前。
    漢数字しかなかった時代の数学の本は難しそうで読めるか自信はないが、国会図書館に原本があるらしいので一度見に行きたい。

  • 小学生から読める本。
    さらっと読めて楽しいです。

    算法、今の算数・数学を何のために勉強するのか。
    なかなか認められないけれど、あきちゃんの考えは素敵です。

  • 算数は苦手!という人も大丈夫です~
    江戸の町の活気ある生活のようすや
    真摯に「学びたい!」と考える少女を縦糸に

    また
    武家の面目ばかりを考える大人たちや

    算法の流派の確執を横糸に
    活き活きと物語が進み、
    実在の「おあき」ちゃんの姿勢にこちらまで
    居住まいを正すような気持ちになります。

    中に出てくる
    有名な和算の問題もちょっと楽しい。

    著者である遠藤寛子さんとその父親、
    「おあき」ちゃんとその父親との関係が
    偶然にも重なり合い
    その不思議な縁に
    心温まり、また羨ましくもなりました。

  • ちくま学芸文庫版あとがき

    本書は、一九七三年一〇月一〇日、岩崎書店より刊行されたものである。

  • 江戸時代の和算書「算法少女」を題材とした物語ですが、作中の人物を通して著者が語った学問に対する考え方には共感を覚えました。次は算法少女の解説本に挑戦したいです。

  • 江戸時代に数学に目覚めた女性がいたとは、いい事ねー

  • 「父・千葉桃三から算法の手ほどきを受けていた町娘あきは、ある日、観音さまに奉納された算額に誤りを見つけ声をあげた…。その出来事を聞き及んだ久留米藩主・有馬侯は、あきを姫君の算法指南役にしようとするが、騒動がもちあがる。上方算法に対抗心を燃やす関流の実力者・藤田貞資が、あきと同じ年頃の、関流を学ぶ娘と競わせることを画策。はたしてその結果は…。安永4(1775)年に刊行された和算書『算法少女』の成立をめぐる史実をていねいに拾いながら、豊かに色づけた少年少女むけ歴史小説の名作。江戸時代、いかに和算が庶民の間に広まっていたか、それを学ぶことがいかに歓びであったかを、いきいきと描き出す。」

  • タイトルは、実在する江戸時代の和算の本と同じもの。この物語では、町医者の父と、父に算法の手ほどきを受けた娘が一緒にその和算書を著した、その経緯が描かれている。
    算法の実力があることで、町方の娘が大名家に声をかけられたり優秀な学者と交流を持ったりと、世界が広がっていく。
    学ぶことを楽しみ、算法の素晴らしさを世に広めることに情熱を燃やす人々が、学生時代数学が大の苦手だった私には、なんだかまぶしく羨ましく見えた。

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