未来のきみを変える読書術 ――なぜ本を読むのか? (ちくまQブックス)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 557
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480251121

作品紹介・あらすじ

なぜ大人は本を読めというのだろう? 頭と目を鍛えるための本の読み方を伝授しよう。問題の解決に力を発揮する最強の武器に自分がなる!

感想・レビュー・書評

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  • YAの本扱いだけど、必要なことはちゃんと書いてるから大人でも大丈夫

  • 愛知大学図書館のOPAC https://libopac.aichi-u.ac.jp/iwjs0012opc/BB01031558

    大学の講義では教科書や参考資料などで様々な分野の書籍を使用します。
    哲学者・教育学者の著者から読書の効用や読書方法を楽しく学びましょう。

  • 35才、子どもが3人もいる大人の私が読みました。
    学生向けに書かれた本でしょうが、大人の私でも学ぶ事が沢山書いてありました。学生の頃に出会いたかったなあ~なんて。
    本を読むという事の面白さと大切さを、優しく伝えてくれる本です。

  • 中学生向けのシリーズだが、前半と後半で最適な読者が異なる内容に感じる。読書の意義は、読書を好まない子ども向けだろうが、その子にとって後半の読書レジュメの作り方はハードルが高すぎる。
    悪い内容ではないが、どのような子に薦めればよいか迷う本。

  • なぜ本を読むのか?
    シンプルだけど答えづらい問いに向き合う本。
    自分をGoogleマップにするため、経験だけでは得られない知識を蓄えるため。
    著者に学校の先生向けに講演会してほしい。

  • 1100

    苫野一徳(とまの・いっとく)
    1980年生まれ。兵庫県出身。熊本大学教育学部准教授。著書に『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマー新書)、『勉強するのはなんのため?』(日本評論社)、『教育の力』『愛』(講談社現代新書)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)など。

    でも、そんな苦悩の中にあっても、もしわたしたちの頭の中に "教養"がクモの巣のように張り巡らされていれば、ある時突然、そのネットワークに一筋の電流がほとばしり、あらゆる知恵や知識や思考が一つにまとまり、人生の難題を解決するための最適解が見出されることがあるのです。 そうか、いま、自分はこんなふうに問題を解決すればいいんだ!こんな行動に出ればいいんだ!そんな答えが、突如として閃くのです。

    わたし自身は、これからのより「自由で幸せな人間社会」をいかに構想するかという問題意識に動かされながら哲学を続けています。言いかえれば、この問題意識を中心にして、さまざまな知識をネットワーク化しています。 そのためには、哲学だけでなく、歴史学や経済学、人類学、社 会学など、さまざまな学問もまた勉強しなければなりません。 問題意識を中心にした学び(読書)にとって、学問の垣根はあまり関係がありません。

    と、そんなわけで、「哲学、経済学、社会学、人類学、歴史学、その他諸々、とにかく、全部読むんだ」という竹田の言葉は、竹田の弟子たちみんなに共有されている勉強法なのです。 にもかかわらず、齢70にして、「わたしはやっと勉強の仕方がわかったんだ」だなんて、いったいどういう了見なのでしょう?

    それまでは上手にしゃべれなかった大学生が、読書を積むこと で、1〜2年後には見違えるほどの言葉の使い手になった例を、 わたしはたくさん見てきました。

    とは言っても、社会のことに興味なんてない、考える余裕なん てない、という方も、きっと少なくないだろうと思います。何を隠そう、わたしも中高生の頃は、自分のことに精一杯で、社会の 問題などにはほとんど関心がありませんでした。 でも、この市民社会には、やっぱり成熟した市民たちが必要な のです。この社会をよりよいものにするにはどうすればよいか、 そのことを考え合える、成熟した市民たちが。

    ノンフィクションだと、お手頃なのはちくま新書や岩波新書、 講談社現代新書のような新書版の本です。中高生向けの、ちくまプリマー新書や岩波ジュニア新書、また、本書がその第一弾であ るこの「ちくまQブックス」のようなシリーズもありますので、 中高生のみなさんにはぜひこうした新書を読み漁っていただきたいと思います。

    ある分野の専門家が、一般の読者向けに比較的わかりやすく書いたものが多いのが新書の特徴です。歴史、哲学、文学、自然科学、社会科学など、諸学問における何らかのテーマや、その学問の全体像が理解できるような本も多いですし、環境問題や格差問題など、現代社会の問題の最前線について教えてくれるような本も豊富です。スポーツや音楽など、わたしたちの趣味を豊かにしてくれるような本もたくさんあります。

    読書習慣のあまりない人は、まずは月に2〜3冊から始めてみ るといいでしょう。そのうち、週に1〜2冊、慣れてきたら、1 日1冊なんてこともできるようになるかもしれません。それくらい読めれば、きっともうグーグルマップまっしぐらです。

  • 『未来のきみを変える読書術』
    著者 苫野 一徳
    ちくまQブックス 2021年

    新進気鋭の哲学者である苫野一徳さんによる本を読むことに関する本です。
    この本の主張は至って簡単で、「読書をすることによって、脳内のネットワークに電流が走り、あらゆる知恵や思考が1つにまとまり、人生の難題を解決するための最適解が導き出される」というものです。それに付随する形で、本を読む方法、読書ノートの作り方が書かれています。

    この本の一番面白いところは「欲望・関心相関性の原理」と呼ぶものを読書に適用した上で、その読書の役割を狭めるのではなく、あえて広げているところにあると考えます。

    「欲望・関心相関性の原理」とはこの世に絶対正しいと言えるものはなく、それはいつでも僕達の欲望(こうなってほしい、こうでありたい)と関心の色を帯びているというものであり、これを読書に適用すると、自分は正しく本を読んでいるつもりでも、それはきっと自分自身の欲望や関心を過大評価して読んでいるということです。(現にこの文章がそうです。ほかにも注目すべきところはたくさんありますが、私はこの事柄を選んだのは私の関心がこれに向いているからに他なりません)
    しかし、だから読書をしても意味がないと捉えるのではなく、それをさらに発展させて著者が書いてあること以上を読み取ることだってできるというのが本書で書かれていることです。

    この本を読んで、読書に対して改めて考えさせられた。本を読むという行為自体、今はほとんどの人間がやっていないのではないかそう思わせるほどに、今の時代日常的に本を読む人を見つけるのは難しくなった。もちろん、本を読むことが全てではないが、本を読まないと生きていけないという人に出逢おうと思ったらどれだけの人と出会えばいいのか?
    そんな中で、本を書いてそれを受け取り、本を読むこの行為は非常に気高く、そして卑しい。
    どこか人の欲望に似ている。そういうものであり、そういうものでしかないのだと思う。下手に絶対視しない。上手に相対していくことが重要なのだと考える。


  • 「苫野一徳」月間、3冊目
    はからずも「読書は僕たちをグーグルマップにする」的な読み方をしている私
    そもそもこのブクログもレジュメ(読書ノート)とまでは言えないけれど、記録のために始めたもの
    これからは新書も積極的に気にかけて手に取ってみよう

  • 学生向けなだけあって簡潔だしレイアウトも読みやすかった

  • ライトに読書の要諦を紹介。
    頭にGoogle mapをつくる読書。

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著者プロフィール

哲学者・教育学者。1980年生まれ。熊本大学大学院教育学研究科准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程修了。専攻は哲学・教育学。経済産業省「産業構造審議会」委員、熊本市教育委員のほか、全国の多くの自治体・学校等のアドバイザーを歴任。著書に『学問としての教育学』(日本評論社)、『「自由」はいかに可能か』(NHK出版)、『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)、『勉強するのは何のため?』(日本評論社)、『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマ―新書)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)、『教育の力』(講談社現代新書)、『子どもの頃から哲学者』(大和書房)など多数。

「2022年 『子どもたちに民主主義を教えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

苫野一徳の作品

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