- Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480423924
作品紹介・あらすじ
フルトヴェングラー、ヴァルター、ムラヴィンスキー、カラヤン、アバド…演奏史上に輝く名指揮者28人に光をあて、その音楽の特質と尽きせぬ魅力を描いた名著『世界の指揮者』に、指揮者をめぐるエセーの章「指揮者の風景」、さらにリヒターのバッハ『マタイ受難曲』やクライバーのブラームスなどCDの名盤を語る「指揮者とディスク」の二章を新たに増補しておくる、指揮者論の最高峰。
感想・レビュー・書評
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並行して読んでいた「至高の十大指揮者」と違って、この指揮者はこの曲をこのように演奏をするということを中心に書かれているのでとても参考になる。
セル、ベーム、バーンスタイン、マゼール、ショルティ、ミュンシュ、ジュリーニ、クーベリック、アンチェルル、アバド、カラヤン、ハイティンク、アーノンクール、K・クライバー、シノーポリ、シャイイ
など、実際に聴いたことがある作品も随所に出て来て、吉田さんの感想が聞けるので楽しい。
聴いたことがない作品も、聴いてみたいと思わせてくれる内容だ。
この本も図書館で借りたのだが、ちょくちょく手に取って楽しめそうな本なので購入することにします。
#まだ5分の1くらいしか読めていない。 -
音楽をここまで鮮明かつ論理的に、言語に翻訳する氏の懐に、感銘を受けずにいられない。本書を読んでクラシック音楽を聴くと、気づかなかった新しい魅力を発見できる。次はマーラーに挑戦したい。
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「そうなんだ、じゃ聴いてみようかなあ」と思わせられた指揮者の演奏がいくつも。
それぞれの指揮者について書かれた、最も信頼できる評と思う。 -
1979年から2002年までの指揮者について書いた文を集めたもの。フルトヴェングラー、トスカニーニ、ワルター等20世紀前半の巨匠からクライバー、ジュリーニ、ヴァント、バーンスタイン等20世紀後半に活躍した指揮者、まだ現役のアバド、ハイティンク、アーノンクール等を扱っている。吉田氏の文に触発されて紹介されている演奏が聴きたくなる。<br />
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新潮文庫版を愛読していました。それこそ表紙が取れるくらい、何度も読みました。フルトヴェングラー、ワルターなど伝説の指揮者への愛情が溢れています。句読点が絶妙で、どうしてこういう文章が書けるのだろうと思っていたある日、ラジオで氏が音楽について語っているのを聞いて分かりました。彼の話し方が、そのまま文章になっているのだと。
決して、難しい日本語を使ったり、レトリックな文章ではありませんが、味わいのある文章・・・最近、見かけなくなりました。熱く語る音楽評論家は数多いますが、吉田さんは上品で、説得力があって、でも温かい・・・。クラシック音楽好きには、かけがえの無い一冊です。
わたしもその本持っていて、時々参考にしてます。「なるほど」と思いながら読むのですが、吉田さんはスコアを見ながら、細かいところ...
わたしもその本持っていて、時々参考にしてます。「なるほど」と思いながら読むのですが、吉田さんはスコアを見ながら、細かいところまでどうこう書かれているので、途中で大体ついていけなくなります。
若い頃のハイティンクさんのことを「若いのにもう干からびてしまってきる感じ」とボロクソに書かれていました。ハイティンクさんのことを若い頃から見ていたくらい吉田さんは古い方なんですね。中原中也なんかとも知り合いでよく一緒に飲み歩いたらしいですよ。
吉田秀和さんは2012年に98歳で亡くなられています。大御所ですね。
世間にどう思われるかなど気にせず、自分の感性に正...
吉田秀和さんは2012年に98歳で亡くなられています。大御所ですね。
世間にどう思われるかなど気にせず、自分の感性に正直にズバズバ物言う評論家だったみたいですね。
吉田さんの意見が全て正しい分けではないので、「ふーん、そう感じていたんだ」くらいの距離感で接すればいいかなと思っています。
好き嫌いのはっきりしている評論家の方が参考にするか否かの判断がし易いです。
作曲家の細かな演奏の指示とかの話になると、私もサッパリ分かりません。