増補 遅読のすすめ (ちくま文庫 き 19-3)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 228
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480428547

作品紹介・あらすじ

読書は速度か?読書は分量か?ゆっくりでなければ得られない「効能」が読書にはある。本を読むこと本来の「快」を取り戻すための、反"速読"・反"多読"術。「読むリズムが快くきざまれているとき、それは読み手の心身のリズムと幸福に呼応しあっている。読書とは、本と心身とのアンサンブルなのだ。」文庫化にあたり、単行本未収録エッセイを大幅増補。

感想・レビュー・書評

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  • 単行本の『遅読のすすめ』は、2002年に刊行されています。
    したがって、著者の山村修さん(1950~2006年)が、52歳位の時に書かれたようです。
    著者は、56歳で病死されたとのこと。

    当時は速読ということが流行だったというか、情報を得るためには多くの本を読む必要があったというか、今にして思えば、そういう空気があったのは確かです。
    2002年というと、私が41歳の時になりますが、当時はインターネットで情報を得るというのは、一般的ではなかったように思います。

    さて、この本では、最初に速読派?として、福田和也さんと立花隆さんが登場しています。

    ちょっと、両氏を見てみましょう。

    福田和也さんは、1960年生まれなので、私と同世代ですか。

    立花隆さんは、1940年生まれなので、現在80歳になられます。『遅読のすすめ』が刊行された時の立花隆さんの年齢は、62歳位ですか。

    37頁まで読んで、図書館に返す。

    • nejidonさん
      こんばんは(^^♪
      コメント欄では、はじめまして。
      私もつい先日この本を読んだばかりです。山村さんの文章のファンでした。
      とても分かり...
      こんばんは(^^♪
      コメント欄では、はじめまして。
      私もつい先日この本を読んだばかりです。山村さんの文章のファンでした。
      とても分かりやすく説かれた、良い本でしたね。
      ちょっとご縁を感じてコメントしました。失礼しました。
      2020/09/20
    • seiyan36さん
      コメントありがとうございます。今から伺います。
      コメントありがとうございます。今から伺います。
      2020/09/21
  • タイトルに甘んじて読了に1か月もかかってしまった。
    ただ、そうした読みの期間やスピードは必ずしも気にすることではないという境地に立てるのがこの本の効能。

    この本を読むまでは自分の本の読むスピードが遅いことにときに苛立ち、もっと早く読めたらあの本もこの本も読めるのにと悩み、読みたい本ばかりが増え1ページも読まずに図書館へ本を返しに行かなければいけない不甲斐なさを味わっていた。

    けれど、そのような「何のために」を見失った読書との向き合い方は見直すべきだと本書に諭された。

    量をもって良しとするのではなく、ゆっくり読むことでその本の細部まで味わい、それでいて読書至上というわけではなく社会人としての生活リズムの中で食べる、寝ると同じように必要性と楽しみのバランスをとりながら消化していく。
    そんな自然体の中にストレスフリーな読書生活があるのではと考えさせられた。

  • nejidonさんのレビューを読んで、遅読・積読・誤読・夢読・疑読は得意技だと思ってました。
    ところで「遅読のすすめ」は増補版も品切れ中、、、残念。

    速読派は得られない「豊かな読書」という体験 | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
    https://toyokeizai.net/articles/-/303621

    第30回『遅読のススメ。前編』 土屋礼央 | ダ・ヴィンチニュース
    https://ddnavi.com/serial/91017/a/

    筑摩書房 増補 遅読のすすめ / 山村 修 著 (2011/8/9)
    https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480428547/

    • nejidonさん
      猫丸さん、ありがとうございます!
      話題性に乏しいけど、本への思いが丁寧に書かれた本です。
      こんなに良い本なのに品切れ中だなんて。。
      山...
      猫丸さん、ありがとうございます!
      話題性に乏しいけど、本への思いが丁寧に書かれた本です。
      こんなに良い本なのに品切れ中だなんて。。
      山村さんの名も、もっと知られるようになってほしいです。
      2020/09/11
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      nejidonさん
      「書評家〈狐〉の読書遺産」の書評に〈狐〉山村修を、とっても素敵に紹介されているのでUPしました。。。
      nejidonさん
      「書評家〈狐〉の読書遺産」の書評に〈狐〉山村修を、とっても素敵に紹介されているのでUPしました。。。
      2020/09/11
  • 速読と比較しつつ、遅読ならではの魅了をこれでもかというほど丁寧に主張している本。私は遅読派で著書の考えに八割方賛成だが、そもそも読書に対する定義はひとりひとり違うのかも……。読み方に正解はないだろうから、自分にとって自然な速さで、日常生活に溶け込んだ読み方を続けて行ければ幸せだ。

  • 濫読する人を見よ。その人の目玉は乱れておる。(遠藤隆吉『読書法』)
    できるだけ多くではなく、少なく読みたまえ。(ヘンリー・ミラー『わが読書』)
    古今東西いろいろな人の読書に対する考えが紹介されていて、面白い。
    私から年齢を奪わないでください。働いて、ようやく手に入れたのですから。メイ・サートン『一日一日が旅だから』-読んでみたい。

  • 意外なことに「狐」氏は週に一冊しか本を読まない書評家だった。
    しかし、著者の名前は本書と共に銘記されるべき。名著だ。
    これはいい本に出合わせていただいた。吉祥院図書館と偶然に感謝。
    待望の文庫化、しかも大増補とあって迷わず購入。速読、多読、情報収集整理のハウツーとして、
    あるいは読書遍歴自慢としての「読書論」なら巷にあふれているが、この本ほど本当の意味で本を読むことの幸せに改めて目を開かせてくれるものはそうはないと思う。

    「なぜゆっくり読むことが大事なのか」
    「あなたは今、正しいリズムで読むことができているか」

    古今東西の「遅読家」たちの言葉とともに、繰り返しこう問いかけられれば、読書の為の読書になっていないか、自省せずにはいられない。

  • 速読の本を探していて出会った速読とは正反対の内容の書籍。本に対する意識、姿勢が変わった。前より本を読むのが楽しくなった。しかし時間は有限。こまった。

  • 読むのが遅い人間には心強い一冊。
    速読派と遅読派はそもそものスタンスが違うのだから速読派をそこまで目の敵にする必要はないんじゃないかな。これからも自分のペースでのんびり読んでいこうと思う。

  • 小説は速読しても意味ないよね
    逆に深く遅読しなきゃだめですね。

    第一部はすごく面白いエッセイ読んだ感じ
    文庫化増補の書評の第二部はつまんないが
    第一部は読む価値あるなぁ、ほんといいわ。

  • 第1部は秀逸
    思わず,じっくり,ゆっくり丁寧に読んだ
    とにかく多くの本を読もうと思いがちだけど,そんな必要は全くない
    第2部も,おもしろく読んだが,第1部ほどではない

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