グリンプス (ちくま文庫 し 44-1)

著者 : ルイス・シャイナー 小川隆

• 筑摩書房 (2014年1月8日発売)

感想・レビュー・書評

[tocaさんの感想 · 2014年2月19日]

世界幻想文学大賞受賞作。
主人公が不思議な力（分類するならタイムスリップ系か？）でビートルズやビーチ・ボーイズの『幻の作品』を完成させて行く……というのが大筋だが、そこに父と息子の関係、妻との関係、そして恋人との関係が絡まり合う。
特にロックファンではなく、登場する実在のミュージシャンのファンでもない人間が読んでも楽しく読めるが、熱狂的なファンが読んだらまた違った楽しみがあるかもしれない。

[文箱さんの感想 · 2014年1月21日]

原書は1993年刊。60年代ロックへのオマージュと、父と息子の相克の物語。ジム・モリソンとブライアン・ウィルソンとジミ・ヘンドリックスの人物描写ににじむ深い尊敬と愛情は胸を打つ。主人公と家族のドラマが物足りなく感じるが、もう一つの主題（音楽）とのバランスをとるためか。60年代のLAやNYやロンドンの濃密な空気は堪能できる。

[猫丸(nyancomaru)さんの感想 · 2013年11月28日]

祝復刊！

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｢ドアーズ、ビーチ・ボーイズ、ジミヘンにビートルズ。幻のアルバムを求めて60年代へタイムスリップ。ロックファンに誉れ高きSF小説が甦る。 ｣
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｢【世界幻想文学大賞受賞】
ステレオ修理屋の青年は、父親を事故で亡くしたのち、自らの不思議な能力に気づく。６０年代のロック・ミュージックに思いを馳せるや、当時の“幻の名盤”がスピーカーから流れ出た！　ドアーズ、ビーチボーイズ、ジミ・ヘンドリックスの音源を求めて過去へのトリップが始まる。ロックＳＦファンタジイ。｣