ザ・フィフティーズ3: 1950年代アメリカの光と影 (ちくま文庫 は 46-3)
- 筑摩書房 (2015年10月7日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480432872
感想・レビュー・書評
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全三巻の最終巻。
本巻のテーマは、黒人差別問題、米ソ(キューバ)の対立激化、テレビの登場(やらせ番組)、マリリン・モンロー等。
50年代は人の価値観、社会の枠組み等、今のアメリカの土台のようなものになっている。特に保守勢力はこの時代を良き時代として回帰指向を出す。
第二次世界大戦が終わって、世界の中で唯一絶対的な国力を持ち、経済面だけでなく、社会面でも右肩上がりの時代であった。
然し、深層では、共産国の脅威、黒人差別問題、女性の社会進出等、社会の歪み・矛盾が進行し、60年代にそれが爆発することになる。ここにTVを初めとするメディアの影響力増大が関係してくる。
以下引用~
・偉大な(黒人)スポーツ選手による社会革命は、合衆国最高裁が筋書を書いた革命や、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが南部諸都市の街頭で企画した革命を、さまざまな面で間違いなく凌駕していた。
・(ケネディ)「わたしは自分が何者なのを知っている。だから、翻意や変節を心配する必要がない。新しい演説場所に来たら、自分になればいいだけのことだ。しかし、ニクソンは自分が何者かを知らない。だから演説をするたびに、どのニクソンになるかを決める必要がある。あれは相当に消耗するはずだ」
・アメリカの頭脳は東海岸と西海岸にあり、ガッツ(肝っ玉)はサウスにあるけれど、ハート(心)はハートランド(中西部)にあるという考え方があるんです。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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