- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480434647
作品紹介・あらすじ
大学生の龍馬と友人のサキ子は互いの夢を叶えるためにひょんなことからバナナの輸入でお金儲けをする。しかし事態は思わぬ方向へ……。解説 鵜飼哲夫
感想・レビュー・書評
-
0082
2018/12/06読了
やっぱり獅子文六面白いなあ〜。
男女の関係がカラッとしてるところが好き。リューチンとサキベーって呼び合ってるのが可愛い。
美味しそうなご飯がたくさん出てきて、お腹すく。
金持ちの道楽とボンクラぶりを眺めているのが楽しい。でも貞造と宍倉も好きだな〜頑張れ!って思う。
続きが気になるところで終わるのが獅子文六作品なんだな。
「美徳のよろめき」が出てくる。当時相当流行っていた本なんだなあ。美徳のよろめきのようにはいかないところもまた面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
降りる駅を乗り過ごすくらい一気読みできた作品。
時代は全然違うのに共感できる部分があるのが不思議。
出てくる人に悪者がいないので安心して読めるのに、間延びしない展開。
獅子文六さんは外れがない。 -
商材がバナナって?と思いながら読み進めるといつも通り、
最後までノンストップで読んでしまう面白さ。世の中イロイロ変わっていくけれど、人の心のあり方はあまり変わらない。それは家族関係、男女の仲、仕事に対する考え方など全てに言える。帯にある通り、レトロ&ポップな小説でした。 -
さすが獅子文六!
読み始めるとテンポよく物事が進んでゆく。
えーー!と言うラストで、
思わず次ページをめくってまた戻した!
時代背景と、この時代を生きた人々の思想、
またバナナの面白さと、
シャンソンから、外車、バー…
出てくるもの全てが魅力的。
中でも料理、食べ物が美味しそうなものばかり…
お腹を空かせて、天童さんのオススメのお店を訪れてみたい。 -
昭和30年代の日本を舞台に台湾出身の父、日本人の母、その2人の息子の、いわゆるホームドラマ的なお話。最初は中国台湾の当時の実情やその他の説明が多くてちょっと読みづらいところもありましたが…母がシャンソンにハマって若いツバメによろめきそうな辺りからおもしろくなってきました!息子の恋愛事情や、悪役の暗躍、当時の世相も色あせなくて、やっぱり獅子文六さんはおもしろいです☆ビバ昭和☆
-
あとがきで著者は登場人物が話す中国語について触れている。締めくくりの一文が↓
台湾の人や、中国語をよく知っている人には、滑稽であろうが、私には、北京語も、広東語も、台湾語も、問題ではなく、ワンタン、シューマイ的中国語で、事足りているのである。
獅子文六、何気ないあとがきのこんな一文でさえ好きだなー、と思った。 -
城山三郎の「毎日が日曜日」と言い、読売新聞の連載小説は楽しかったんだなと思う。男子が美男でない、女子も特に美人でないのが良い!!心がある小説。