増補改訂版 「アニメ評論家」宣言 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480438201

作品紹介・あらすじ

あの名作に、どうして感動するんだろう? 『ホルスの大冒険』から『マインド・ゲーム』まで。アニメの見方を変える評論集、大幅に増補改訂して復刊。

感想・レビュー・書評

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  • 557p! すごいボリューム!
    単行本は2003年扶桑社。
    藤津亮太さんは「アニメと戦争」を読んだが、むしろアトロクでなじみ深い人。
    20年来の書き手なのだなあ。
    富野、押井、庵野あたりの作品論がよかった。
    また「WXIII PATLABOR THE MOVIE 3」論は、読めてよかった。
    そして最後に位置する「アニメ評論は難しい」で示された、公平さ・倫理観の高さ。これは信頼できる。



    目次
    ◆文庫版のためのまえがき
    ■Ⅰ 宮崎駿 風とともに歩む
    ・パラシュートの白い寂しさ 『ルパン三世 カリオストロの城』★ 
    ・二度目のラストシーン 『ルパン三世』
    ・途切れることのない気持ち ―― 宮崎アニメの時間★
    ・それは、涙のように 『千と千尋の神隠し』
    ■Ⅱ 高畑勲 1968年の革命
    ・アニメーションで映画を作るということ 『太陽の王子ホルスの大冒険』★
    ・現実と非現実を結ぶもの 『パンダコパンダ』『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』
    ・大阪・アクション・生活アニメ 『じゃりン子チエ』
    ・田園交響曲を響かせる 『セロ弾きのゴーシュ』
    ■Ⅲ 富野由悠季 僕のコロニーは戦場だった
    ・アムロとシャア ―― 名付けることをめぐる九年の夢想 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』★
    ・生き延びることができたとして 『機動戦士Zガンダム』『機動戦士Vガンダム』★
    ・冒頭の五分間 『機動戦士ガンダムF91』
    ・俺、十七歳になってしまった 『ブレンパワード』
    ・∀の還るところ 『∀ガンダム』
    ・『∀』が埋葬する 『∀ガンダム』
    ・キングゲイナー・オーバー!を歌おう 『OVERMANキングゲイナー』
    ■Ⅳ 出﨑統 時間を編む、思いを織る
    ・操作される時間★
    ・ゴルゴ13を演出する 『ゴルゴ13』
    ・月子という少女 『ブラック・ジャック』(OVA版)
    ■Ⅴ 押井守 His Master’s Eyes
    ・スクリーンプロセスの彼方へ 『紅い眼鏡』『ケルベロス―地獄の番犬』『トーキング・ヘッド』★
    ・銃弾と視線 『アヴァロン』★
    ・映画の夢、夢の映画 『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』★
    ・卵の中の空虚 『天使のたまご』★
    ・世界と向き合う三つの手段 ―― 押井守のアニメーション 『GHOST IN THE SHELL/ 攻殻機動隊』★
    ■Ⅵ 庵野秀明 アニメの「芸」と「術」
    ・集中と拡散 『新世紀エヴァンゲリオン』★
    ・人形の生 『新世紀エヴァンゲリオン』★
    ・回り続けるカメラ 『ラブ&ポップ』
    ■Ⅶ 今敏 理知的な迷宮
    ・未麻の部屋から見えるもの 『パーフェクトブルー』から『パプリカ』へ★
    ・立花源也という「観客」 『千年女優』
    ・「赤ちゃん」と「クリスマス」 『東京ゴッドファーザーズ』
    ・僕は元旦に天使を見る 『東京ゴッドファーザーズ』
    ■Ⅷ アニメ再襲撃
    ・アニメーション監督はいつ〝作家〞になったのか
    ・「冒険」と「ロマン」の時代 『宇宙戦艦ヤマト』
    ・歴史と記憶と 『オネアミスの翼 王立宇宙軍』
    ・「接吻と銃撃」(キス・キス・バン・バン)の迷信 『人狼』
    ・反復される理想郷/おしまいの「呪文」 『ラブひな』
    ・二〇四六年夏へのモノローグ 『ほしのこえ』
    ・映画を観るということ 『WXIII PATLABOR THE MOVIE 3』★
    ・絵コンテの完成/ハードボイルドのように 『WXIII PATLABOR THE MOVIE 3』
    ・過去と未来の「幸福論」 『マインド・ゲーム』
    ■Ⅸ アニメを・語る・言葉
    ・言葉とアニメーションと二人の監督
    ・アニメ評論は難しい★
    ◆あとがき
    ◆『「アニメ評論家」宣言』、それから
    ◆初出一覧と雑感

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著者プロフィール

藤津亮太(ふじつ・りょうた)
1968年生まれ。アニメ評論家。新聞記者、週刊誌編集を経て、2000年よりアニメ関連の原稿を本格的に書き始める。現在は雑誌、パンフレット、WEBなどで執筆を手掛ける。主な著書に『チャンネルはいつもアニメ』『ぼくらがアニメを見る理由』『アニメと戦争』『アニメの輪郭』などがある。

「2022年 『増補改訂版 「アニメ評論家」宣言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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