- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480438225
作品紹介・あらすじ
青春の悩める日々、創業への道のり、編集・装丁・営業の裏話、忘れがたい人たち……「ひとり出版社」を営む著者による心打つエッセイ。解説 頭木弘樹
本当は就職をしたかった。でも、できなかった。33歳のぼくは、大切な人たちのために、一編の詩を本にすること、出版社を始めることを決心した──。心がこもった良書を刊行しつづける「ひとり出版社」夏葉社の始まりから、青春の悩める日々、編集・装丁・書店営業の裏話、忘れがたい人や出来事といったエピソードまで。生き方、仕事、文学をめぐる心打つエッセイ。
解説 頭木弘樹
感想・レビュー・書評
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p.2024/5/3
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おもしろかった!
夏葉社日記や、長い読書など、夏葉社や島田さんに関連する書籍を、好きな本屋さんが推し並べて棚に並べるもので、まずはここからと思いこの本を手に取りました。
作家を目指してフリーターをしていた島田さんが、ひとり出版を立ち上げ、本を編集して売り出していく様子などが描かれたエッセイ集です。
自分もいわゆる就職には挫折感を持っていたので、共感からスタートしてあっという間にのめり込んでしまいました。
文章も簡潔でわかりやすく、読みやすかったです。
本がとにかく好きな人、仕事に悩む人にはとくにおすすめしたい一冊でした。
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所々に存在する悲しみと隙間から漏れ出る強さが相まって、著者の人となりに惹かれた。不器用でうまくやれないけれど、誠実に対応をして仕事をつくっていく姿が眩しかった。不安定な所に心がざわついたりして、読むのが苦しい部分もあって。それでも生きていく、本をつくって売っていく、自分の仕事や生活を思い返して頑張ろう。私なりに。と思った。
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文庫版書き下ろし、解説もよき
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【孤独なときは本屋さんへ行った】
従兄が死んだ
就職できなかった
本をつくることに決めた
ひとり出版社を立ち上げた島田さんの
「いい本」への気持ちが溢れる一冊
解説の「残像のいい人」という言葉が
とても好きです -
カフェで何気なく手に取った本だったけど、読んでいて何度も涙が込み上げてきた。
夏葉社さんの本も読みたい。 -
良かったなぁ、電車の中で読んでいて、何度涙を拭ったか。
また別の機会にまとめたいので、
このへんで。
→「本屋さんへ」
https://blog.goo.ne.jp/mkdiechi/e/bf949592143aa63c0768728354a54572 -
本好きな人には,たまらない本だろうと思う。
この本のことは,わたしがお世話になっている仮説社のブログか『たのしい授業』誌上かであると思われる。よく覚えていない。
みんなと同じ働き方はあきらめた。30歳まで自分のためだけに生きてきたぼくは,大切な人のために全力で本をつくってみようと思った。(表紙より)
大好きだった従兄弟の突然の死を受け入れようと,初めての本作りに挑戦する筆者。本好き,本屋好きと自負する著者の七転八倒の物語。本書を読むと,ここに紹介されている,著者が編集した本たちを読みたくなる。
わたしが読んだのは,単行本の方。このブクログに登録しようとして,文庫本も出ていることを知った。 -
とにかく繋がりが素敵。人柄もあるのでしょうけど、縁がすごい!本も面白かったけど、編集された本がとても気になって早速注文しました。勿論ネットではなく書店で取り寄せました。これからも楽しみにしています。
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就職は
あきらめた。
本をつくる
ことに決めた。
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好きでよく見ているYouTubeで(vlog)で島田さんの本が紹介されていました。
気になって購入し、ようやく読めました。
本書冒頭の「はじめに」が胸に刺さりました。
そう、そうなの、って。
みんな自己責任、
失敗したら責任とるのが当たり前、
だってそれは自分が選んだんだもんね、って。
そういう気持ちにさせられるのは、
SNSで糾弾されたり
執拗に言葉で責められる様子を見るからなのか。
でも、ネットというツールも
島田さんの出版社では活用されています。
(ブログやSNSを通じてきっかけを作ったり)
本書は、
島田さんが出版社を立ち上げるまでの過程と想い、
出版物をどう販売につなげるかなど、
島田さんのお人柄や生い立ちと織り交ぜながら
描かれています。
書店を一軒一軒まわる姿や、
どう経営していくかなど、本当にぎゅっと。
綺麗な本、ずっと本棚においておきたい本、
本の中身だけではなく、外側も含め。
夏葉社の本が欲しいのですが、
お小遣いの関係で賞与が出たら、
お迎えしたいと思っています。
本が好きな人はもちろん、
今の生活が少し苦しかったり、
これで良いのかなと思っている人にも
ぜひ読んでほしい一冊でした。