箸もてば (ちくま文庫 い-73-2)

著者 :
  • 筑摩書房
4.24
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本棚登録 : 126
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480438256

作品紹介・あらすじ

食べることは、いのちへの賛歌。日々の暮らしでめぐり会う四季の恵みと喜びを、滋味深くつづるエッセイ集。書下ろし四篇を新たに収録。解説 坂崎重盛

感想・レビュー・書評

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  • 食べることは、いのちへの賛歌。日々の暮らしでめぐり会う四季の恵みと喜びを、滋味深くつづるエッセイ集。書下ろし四篇を新たに収録。

    一時期石田さんの作品を読んでいた時期があった。
    久しぶりに手に取ってみたが、やっぱりいい。

  • リズミカルに進む文章と、どこか懐かしい気持ちになれる。温かいエッセイでした。元気もらえる。

  • 相変わらず読んでて気持ちいい文章。書き下ろしの
    「巣ごもりの四季」は胸が痛い。コロナという言葉を使いたくないんだと思った。優しい方だと思う。

  • 読み終えるのがもったいなくて、文庫本をテーブルの端っこに置いといて、家事や仕事や勉強の合間に、ちょっとずつ味わいました。
    千さんの文章は、軽やかだけれど、昭和の香りがする。お年はいくつなのかしら? 調べると1968年生まれ、昭和のうちに大人になった、ほぼ同世代とわかる。
    クスッとしてしまうエピソードに油断していると、しゅっと一刷毛、心の奥の、なつかしいものが沈殿しているエリアに触れてくる。育った場所、食べてきたものが違っても、そのままわかる感触が、ところどころに散りばめられているのだ。
    このひとの書くものを、もっと読んでみたい。

  • 料理についてのエッセイをひさしぶりに読みました。生活についてのエッセイといった方がいいかもしれません。大豆を刻みネギ・青のり・からし醤油であえるのは今度やってみたいです。書き下ろしの「巣ごもりの四季」はコロナ禍の著者の生活が反映されています。人恋しい感情を抱きやすい方なのかな。ウイルスのせいで人と出会えない、触れ合えないことをとても悲しんでいらっしゃることがよく伝わってくる文章です。

  • 読んでいておなかがすいてくる。独特のリズム。

    これを書いていた頃の著者はちょうど自分と同年代、「それ分かるなあ」ってところがある。最近のご様子が苦労されているようで心配

  • こちらもおやつの時間に少しずつ、大事に読みすすめて今日、あとがきを読んで読み終わった。

    日々の流れの中で生きていくために、食べる。飲む。しんどい時もうれしい時も箸を持つ。杯を持つ。そうしたこころの雲行きと共に寄り添ってくれるおいしいものたちを、かざらない言葉とどこか穏やかで楽しいリズムで描かれている。

    わたしの日々にすこしの温かさを添えてくれた本でした。

  • 千さんのエッセイやっぱり大好きだなあ…
    今回もごはんとてもおいしそうだなあ。
    日々の暮らしと共にあるごはんのただずまい。
    文字がたまらなくおいしそう。なんでだろ。
    ざくざく刻んだり、
    あえたり
    ひたひたにかけたり
    はぜる豆の音なんて、文字からきこえてきそう。

    誰かと、だったり、ひとり、だったり。
    食材も、千さんと会えて嬉しいだろうなあ。
    私はお酒は弱々で、飲むといいことないので(眠くなるし、一缶飲むと動機がするし、もっと悪い場合は気持ち悪くなるし、いいことないな。と思うようになりました。唯一梅酒はまだ大丈夫なほう。)
    こんなふうに、暑い夏にグイッとビール、とか、寒い冬にあつあつのあつかんとか、すてきにおいしいお酒を楽しめる大人に憧れます。
    厚揚げが、読むたびにおいしそうで、
    じゅうじゅう焼いてたっぷりの大根おろしで私もたべたい!
    買ってこよ!

  • 食エッセイばっかだな、おい。
    しかし、これはなんという豊かな文字と言葉でつづられていることよ。おいしそうなオノマトペ、ゆったりした心もち、なつかしい記憶。何度も読み返すであろう食卓の文学。

  • いいなぁ。のんびりと。でもまだお若い方のようだ。こんにゃくと厚揚げと大根の煮物作りました、うまかった。

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著者プロフィール

石田千(いしだ・せん)
福島県生まれ、東京都育ち。國學院大學文学部卒業。2001年、『大踏切書店のこと』で第1回古本小説大賞を受賞。「あめりかむら」、「きなりの雲」、「家へ」の各作品で、芥川賞候補。16年、『家へ』(講談社)にて第3回鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞。16年より東海大学文学部文芸創作学科教授。著書に『月と菓子パン』(新潮文庫)、『唄めぐり』(新潮社)、『ヲトメノイノリ』(筑摩書房)、『屋上がえり』(ちくま文庫)、『バスを待って』(小学館文庫)、『夜明けのラジオ』(講談社)、『からだとはなす、ことばとおどる』(白水社)、『窓辺のこと』(港の人)他多数があり、牧野伊三夫氏との共著に『月金帳』(港の人)がある。

「2022年 『箸もてば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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