死んでたまるか ――団鬼六自伝エッセイ (ちくま文庫 た-99-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480438577

作品紹介・あらすじ

驚く程に豊かで、強く、愛おしい。「文学界の異端児」が綴る無二の人生――エッセイの名手としての輝きに満ちた傑作が待望の文庫化! 解説 黒岩由起子

感想・レビュー・書評

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  • うーーーん あんまりすきではなかったかも

  • すっごく面白かった。
    何度もこれ本当にエッセイ?創作なのでは?と思い
    ネットで検索してしまった。
    そしたらちゃんと有名人との絡みはウィキペディアにも載っている本当の事だった。

    そうやって「これって本当の事?」と思ってしまうぐらいに凄い人生が読めるのだ。
    団鬼六というとSM小説の代名詞のような人だけど
    エッセイがこんなに面白いなんて読まないと損だと思う。

  • 自選エッセイ集。著者の人生の流れにそって読み進められるように配列されています。つくづく、人好きのする方だったんだなあ、と感じました。著者は言わずと知れたSM小説の書き手ですが、人と人との繋がりそのものを心底楽しんでいる様子が文章の端々から滲み出ています。でもどこかにそんな自分自身を客観視しているところもあって、それが作家たるものなのかもしれません。吉野家でお銚子を傾けつつ店内のお客さんたちの言動を楽しむ「牛丼屋にて」(pp188-200)に、著者流人生の味わい方の真髄があらわれています。

  • 彼の小説や原作の映画は知っていたので、今回は自伝エッセイを読むことにした。彼とは、団鬼六のことである。中学生のころからSMというものに親しんできた自分にとって、文筆家・団鬼六の存在は緊縛師とともに大きい。その彼の、少年期から老年期までの間のことを書いたエッセイのかななら19話が選ばれて一冊の本としてまとめ上げられたのが本書。将棋との関わり合い、中学校での英語教師経験、たこ八郎の思い出、人工透析の話などの合間には幾つかの写真も掲載されていて、例えば全盛期時代の林葉直子との対局の模様や、自宅バーで、みうらじゅん、谷ナオミ、明智伝鬼らと和む団の姿に見とれてしまった。
    実は自分、新宿のライブハウス・ロフトプラスワンで団鬼六と遭遇したことがある。あれは女流緊縛師・狩野千秋の誕生日を祝うイベントに、ちょうど新宿にいた団が特別ゲストとして舞台に上がったもので、直前まで舞台で大口を叩いていた若手女流緊縛師や女優たちが舞台に土下座して「先生の作品に出させてください」と懇願している姿を見て、今更ながら団鬼六の業界での力の大きさに驚かされたものである。
    このエッセイは自伝エッセイと副題が付けられていて、小説などでは伺い知れない団の普段の生活や思いを知るうえで貴重な一冊かもしれない。

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著者プロフィール

団 鬼六(だん・おにろく):1931年滋賀県彦根市生まれ。57年、文藝春秋「オール讀物」新人杯に「親子丼」で入選。執筆活動に入り、SM官能小説の第一人者となる。89年に断筆宣言。95年『真剣師 小池重明』で執筆再開。代表作に『花と蛇』『不貞の季節』『美少年』『落日の譜――雁金準一物語』『死んでたまるか――団鬼六自伝エッセイ』『一期は夢よ、ただ狂え』、秘書を務めた長女・黒岩由起子との共著『手術は、しません――父と娘の「ガン闘病」450日』ほか小説・エッセイ・評伝等著書多数。2011年逝去。

「2024年 『大穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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