- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480803733
感想・レビュー・書評
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大坂の大店の跡目相続の争いが江戸の武家までも巻き込んだ大疑獄になった事件の物語。
大店の内情が分かりやすく読めたのは良かったけれど肝心の主人公があまりにも不甲斐ない。
全て受身で自分は何一つ出来ません、ときている。
傍観者が主人公って言うのは読んでいて何も感じ取り、受け取ることが出来ないのだと改めて思ってしまった…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当時の大坂の商家について、よく描かれています。
ただ、恐らく著者の方が調べた事を悉く作品につぎ込みたかったのでしょう、その辺のところが解説めいてしまっている箇所が少々読みにくいかも・・ -
●大岡越前が扱った最後の大事件を、若き奉公人の目から描くなどと言うようなアオリは、世間の誤解を招くと思われるんですがいかがなものか。
越前様は最後の方に出て来るだけだしなあ。
「奉公人元助が見た上方の大商家辰巳屋の跡目相続争い」と言う説明でどうでしょう。
てかこの元助、本当に見てるだけ・・・。
おまい、主人を止めるかなんかしろよっ、と思わず裏拳突っ込みを入れたくなるような愚直ぶり。
見てるだけで意味がわからんかった、ではすまんことがこの世の中にはあるんでっせ〜。
とか呟きつつも、はっと気づくと自分も・・・!Σ(゜Д゜;) くわばらくわばら。
●あ、私といたしましては、伊助がお気に入りでございます。
商人のこせがれで、弁が立って賢しいだけかと思いきや、友達思いのいいヤツやん。
口が悪いわりには、物事わりかし公平に見てるし、嘘があんまりないしな。
なかなか得難い友人だったと思いますよ。
兼好さんの「物くるる友」に該当?(笑)