- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480815309
作品紹介・あらすじ
写真家は何を見、何を考え、何を写そうと撮影するのか。約50点の写真と共に、石内都の個性豊かな言葉が紡がれていく。
感想・レビュー・書評
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写真家、石内都のエッセイ集。
写真集、写真展に対してのエッセイが幅広くのっているので、自然と写真の遍歴や、石内の写真への接し方、考え方がよく分かる。
プリントすることが大好きだったということから、白黒でフィルムで来ていたのだなと腑に落ちた。
亡き母の遺品を撮ったmother'sで、口紅を白黒で撮った時に、黒く映りすぎる口紅に違和感を感じ、カラーにしたという。
白黒よりもカラーの方が自然である、カラーの方がフラットに映せるのは、海外のニューカラーの写真家たちにも言えるのではないだろうか。
母親の生きてきた歴史、被ばくした名もない女性たち、フリーダカーロ。
女性たちが自立して生きる、生命感が底に感じられる写真の凄みが、さりげない写真に感じられるところ。
それは、こういう石内の考え方からくるものなのだなと思った。
また、
石内都が母親の旧姓だったというのは初めて知った。
本名の名前は陽子だとか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
薔薇を撮っていた時に買った売れ残りフィルムが絶妙な効果をもたらし、ただ美しいだけではない写真となった。写真とはなんと不確実なものなのか。光学と化学の産物でありながらどこか情緒的。撮る側の気持ちや感覚が写ってしまう。写真とはなんと正直で恐ろしいものだろうか。写された写真を見るだけで、その写真を撮った人の心情や感覚、教養や人格までもが見透かされてみえるものである。
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語る写真とは、撮る時も撮った後も心がざわつく写真なんだろうと、この本は読んでふと思いました。
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貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784480815309 -
また、素敵な「写真」と出遭ってしまった
「ヒロシマ」は知っていても石内都さんは知らなかった
「フリーダ・カーロ」は知っていても石内都さんは知らなかった
「上州女」のことは知っていても石内都さんは知らなかった
「銘仙」のことは知っていても石内都さんは知らなかった
きちんと その「時」を写し撮っておられる
きちんとした写真家、石内都さんを知ることができたのは幸いである
また一人 素敵な写真家と出遭えた -
写真と文章で綴られるエッセイ集。命を感じられる写真の数々。
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写真の鮮やかさが目に焼きつく。
残されたものであるはずなのに、生き生きとして見えるのだ。