ひみつのしつもん (単行本)

著者 :
  • 筑摩書房
4.06
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本棚登録 : 1229
感想 : 108
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480815477

作品紹介・あらすじ

PR誌『ちくま』名物連載「ネにもつタイプ」待望の3巻めがついに! いっそうぼんやりとしかし軽やかに現実をはぐらかしていくキシモトさんの技の冴えを見よ!

感想・レビュー・書評

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  • 著者の気持ちが、まるごと詰まった本。

    52話ほどの少し笑えて、楽しめる、そしてわかるよ〜と頷ける話がたっぷりと入っている。

    イラストもナイスでちょうど良い具合に挟んである。

    どこから読んでもいい感じで、ついつい手に取りクスッとする。

    表題の「ひみつのしつもん」は、クレジットカード系のログイン時に入力すべき文言のこと。
    これって、エラーが出るとヤバイってなって、何度もエラー続くともぅいいわ〜ってなるやつ。




  • 気楽に楽しめたエッセイ集。以前読んだ鴻巣さんもそうだが、翻訳家の方は妄想癖や面白いエピソードの表現力がすごい。訳す本に憑依しちゃったりするのだろうか?『海賊の夢』に出てきたスラング辞典とか読みたい。

  • 予約状況からして8月以降になりそうとの目論見だったが、だれかがキャンセルしたのか、皆さんサッサと読んでしまうのか、予定よりも1カ月近く早く順番が回ってきてしまった。
    最近の東京は感染者拡張キャンペーン推進中につき、再度コロナ自粛で図書館閉鎖になったら困ると思い、他に6冊も借りているので想定外だ。
    つい最近「なんらかの事情」を楽しんだばかりなので、少し時間を空けたかったのが本音だがこうなったら読むしかない。

    岸本佐知子さんは、ふと頭に浮かぶことが面白い。今回のヒットはこれだ。
    『つるっ禿げの人の頭頂部に生ハムをひろげて載せてみたい。そして「これこれやめなさい」とたしなめられたい。』

    あと面白いのは、チョット気になった事柄へのこだわりだ。例えば、
    語の先頭に来る「ぬ」の音にはすごい破壊力が備わっている。
    ヌテラ、ヌスラ戦線、鵺(ぬえ)、ぬばたま、ヌクレオチド、、、
    ただならぬ妖気が漂っている。だいいち「ぬ」という形が怪しい。
    といった具合だ。

    こんな内容だから、読み始めると面白くて自分もサッサと読み終わってしまった。
    何かが学べるわけでもなく、ただただ時間を無駄に使いお気楽に過ごすための本で、何の役に立っているのかわからない。
    でも、こんな本をへらへらとにやけながら読むだけの余裕があることを確認することができた。(次に待っている人に早く回そう)

  • 表紙と裏表紙は満月と三日月にとんがり帽子をかぶったおさげ髪の女性らしき後ろ姿
    吉田篤弘&吉田弘美のイラスト

    ブグ友の皆さんが絶賛していたのでどれを読もうか探していたら近くの図書館にこちらの本がありました

    ああ、わかる私もしちゃうと共感できるものや、え?!そちらの方向にいっちゃうのとハラハラドキドキする場面や笑ってしまう妄想暴走しちゃうところとか面白さ満載 挿絵の脱力イラストがまた良い味を出している

    ボブサム目線、マーラーの作曲部屋、ラジオ体操-3、桃に関する話題、ニューロンの強化、ひみつのしつもんとか特によかった なんだか元気になれる読後感が心地よい 他の本も読んでみたい

  • 『ひみつのしつもん』読了。
    最近読んだ『いちばんここに似合う人』を翻訳した人のエッセイ集でした。しかも3巻目。初めて読んだけど、面白かった。日常の話が途中から妄想に変わっていく様が面白かったわ。
    ていうか、どんだけオリンピックが嫌いなんだよって思うくらい、五輪について書いてて笑った。
    なんかすごく悲観的に表現してるのが面白くて。何かある度に「死にたくなった」が頻回に登場して、まあ…気持ち分かるわ…と妙に親近感が湧いた。
    それでもその悲観を妄想ツールを活用して面白おかしく解決してて面白かったな。
    うふふ、むふふ、あはは、の連続。あー、なんか、明るくやってこって思った。
    で、あとがきは多少まともなことが書いてあるかなと期待していたら全然。執念深く五輪について書いていたわ。
    あーもう、最高に面白かった。
    あともう少しで東京五輪が始まるけど、この方にとっては本当に地獄のような日々になるんだろうなって容易に想像できる笑

    2021.7.14(1回目)

  • 翻訳家・岸本佐知子さんの雑誌「ちくま」での連載をまとめたエッセイ集、第3弾。
    第3弾だけど、連載自体はもう18年続いているんですね…すごいです!

    岸本さんの妄想力、年を経てなお、衰えるどころか磨きがかかってるなぁ…と思いながらむふむふ読みました。
    妄想力もさることながら、岸本さんの発想力も、その発想の向かう先のセンスも、本当に大好きなのです。
    「海老アレルギーなのに海老蔵を襲名してしまった」…というシチュエーションが頭に浮かび、しかもそうなってしまった人物の心配までする岸本さん…すてきすぎる。

    クラフト・エヴィング商会の美しさとシュールさが共存する挿画にもむふむふ。

  • 久々に読めた、良質なエッセイ。
    人に紹介するとしたら、くすくす笑えてちょこっと知的になれた気がするエッセイ、かな。
    文字を追いながら浮かんでくる光景や情けなさ、恥ずかしさ、くだらなさに口元が緩んでしまう。
    著者の妄想のレベルが高く、とんでもないところまでいくのが面白い。
    例えば、あの馴染みのある害虫と人間が入れ替わったら、とか、「ぬ」の世界征服とか、靴下が片方行方不明にならないようにしてくれる聖人とか。
    想像力の効果的な使い方は、こういうものかと。
    前作もあるそうなので読みたいと思います。

  • 精神の自由!
    生きてりゃ なんとかなるさ

    岸本佐知子さんの「綴り方」に
    接する度に
     まぁ どないかなりますわ
     ほんまに ぼちぼちで ええですよ

    と 心の底から思わされます
    気持ちの「凝り」がほどよく
    ほぐされていきます

    そこが なんとも 気持ちいい

    そうそう
    クラフト・エヴィング商會さんの
    イラストがまた秀逸過ぎて素晴らしい
    ドンピシャとはこの時の言葉ですね

  • もう18年もつづいている『ちくま』(筑摩書房のPR誌)の長寿連載「ネにもつタイプ」の書籍化第3弾。
    それ以前の『気になる部分』から数えれば、岸本佐知子の4冊目のエッセイ集である。

    私は、第1弾『ねにもつタイプ』、第2弾『なんらかの事情』もそれぞれ愛読してきた。
    7年ぶりの本書も、前2冊同様、ほかの誰にも書けない奇天烈なユーモア・エッセイの連打である。

    奇妙な味わいの海外小説の名訳者として知られる著者だが、このシリーズのエッセイにも、奇妙なショートショートのような味わいのものが少なくない。
    本書もしかり。とくに「河童」は、絶品のショートショートとしても読めると思った。

    版元がつけた惹句は「奇想天外、抱腹絶倒のキシモトワールド、みたび開幕!」というもの。
    「奇想天外」はそのとおりで、想像力を超えた「妄想力」の炸裂がこのシリーズの見どころである。

    だが、「抱腹絶倒」はちょっと違う気がする。
    クスっとする笑いは随所にあるし、思わず吹き出す一節も少なくないが、「キシモトワールド」の笑いはもっとジワ~ッと広がる奇妙な笑いであって、しゃべくり漫才的な爆笑とは異なるものだ。

    著者の妄想にこちらがうまくノレないというか、何が言いたいかわからないエッセイが8分の1くらいある。これは前2冊も同様だった。

    シリーズの中でとくに面白いエッセイをセレクトして、「ベスト・オブ・ネにもつタイプ」を私的に作ってみたい。そんな衝動にもかられるくらい、私はこのシリーズが好きだ。

  • エッセイってまとめて読むと、パターンが見えてだんだん飽きてくるんだけど、これは別格。この非凡なる豊かな発想力よ。まさに岸本ワールド宇宙規模。脳内に渦巻くとんでもなく突飛な思考をきっちり言語化。そのうえめっちゃおもろい。
    1話ごとに控えめに添えられたイラストもいい味出してました。

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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