ビジネスモデル分析術 数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略
- CCCメディアハウス (2013年4月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784484132143
感想・レビュー・書評
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3名の公認会計士が決算書を元に知れ渡っている以下のIT企業のビジネスモデルを1-5章で分析。
・フェイスブック vs. グリー
・グーグル vs. ヤフー
・アップル vs. ソニー
・サムスン vs. パナソニック
・アマゾン vs. 楽天
構図的に日本企業と海外企業との比較がされているが、ざっくりと知っている企業達がターゲットなのでイメージがわきやすく、すんなり読むことができた。ただ、比較している世界企業は世界有数の大企業ばかりなので、どうしても日本企業が全て見劣りして見えて残念に感じた。
6章では、1-5章で紹介した企業の、時価総額、PBR、PER、売上高、営業利益、営業利益率、従業員数、売上高/1人、営業利益/1人、総資産、純資産、自己資本比率、ROE、ROA、のれん、設立からの年数をランキング形式で紹介。
7章では企業を分析するための具体的なテクニックについて紹介されているが、1-5章のVS企業比較がメインで6,7章はサブ扱い。
数字がたくさん出てくるので、数字苦手な人は厳しいかもしれないが、会計の詳しい知識の無い僕でも、最後まで読み切ることができ凄く勉強になった良書。とても面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
有名企業のIRと公式本をまとめ読みした気分
公認会計士の3名の方が書いた、FacebookやGoogle、Appleやパナソニック、楽天等10企業を近いドメイン(例えばサムスンとパナソニックとか)で比較しながら解説する本。
企業ストーリー、特徴、相手との違い、会計という4テーマでそれぞれ分析。
非常に編集力が高く、ボリュームはあるが読みやすい。
文調も変わらず、誰がどこパートかも良い意味で分からない仕上げ。
気になったワード
コンサルティングの仕事で難しいのは「どういう未来を描くか」よりも「望む未来を手に入れるために、どうやって過去のしがらみを捨てるか」
Amazonの利益率は1.8% -
FB vs GREE
Google vs Yahoo!
Apple vs SONY
Samsung vs Panasonic
Amazon vs 楽天
決算書の分析で各社の客観的な比較が分かる。一見同じ様なビジネスモデルやと主観的に思い込んでた部分を、数字の分析からその違いを明確化。
会計、財務分析の知識は使わんと忘れて行く一方やから改めて勉強になった。サラっと読める良書。 -
連休最終日。ちょっと仕事モードの読書もしてみようかと読み始めた一冊。注目企業のビジネスモデル分析なら何かの役に立つだろうと、軽い気持ちで注文してみたのだけれど、嬉しい誤算。クリアな分析がわかりやすく、読み物としても面白い内容に引き込まれて、一気に最後まで読破。
フェースブックとグリー → SNSビジネスって、どうなっているの?
グーグルとヤフー → 同じ検索ビジネスでも、まったく違うアプローチ
アップルとソニー → 共にイノベーティブ指向ながら、まったく違う現状
サムスンとパナソニック → マーケティング指向vs技術指向?
アマゾンと楽天 → 同じeコマースでも、これも収益構造はまるっきり違う
・・・財務諸表から読み解ける企業の状況を明快にまとめたうえで、経営思想とビジネスモデルを踏まえて解説。それぞれ述べられている筆者の考えにも共感できて、読後感さわやか。奇をてらわない、とってもまっとうな分析本だと思います。分析手法について丁寧に説明されている最後の章にも、筆者陣の誠実さを感じました。 おすすめです ^^。